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2016年7月10日放送
サルアルカの大草原と湖沼群

塩の湖と七色の奇岩

かつて大草原は海の底でした。湖沼群に塩の湖が多いのは地下水脈の塩分濃度が高いからです。
草原に点在する奇岩の絶景も海の名残です。白い石灰岩に含まれる鉄分が黄色や茶色、ピンクなどの色を生み出しました。

追跡!大草原の珍獣サイガ

中央アジアの大草原だけに暮らす珍獣サイガは、大きな鼻が特徴的な牛の仲間で走れば時速80kmに達します。
彼らは新鮮な草を求めて群れで移動します。夏になると出産のためにやって来る、北部の草原でサイガを追いました。

ワシが作ったふしぎな塔

草原に枯れ枝などを敷いて巣を作るソウゲンワシが、ふしぎな塔を作りました。高さ1mほどの巣です。
渡り鳥のソウゲンワシが、毎年同じ場所に戻り、4年がかりで枯れ枝を積み上げたのです。巣には可愛いヒナがいました。

カザフスタン北部、「サルアルカの大草原と湖沼群」は、2つの国立自然保護区からなります。
湖沼群には淡水湖と塩湖があり、世界各地から渡り鳥がやって来ます。貴重な水辺は中継地であり繁殖地ともなっているのです。
草原には絶滅の危機にある珍獣サイガも暮らしています。2015年に原因不明の大量死があり、その数を激減させたのです。
今回取材を行ったのは、大量死からおよそ1年後の6月、サイガの群れを追いました。

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