放送アーカイブ
2016年1月31日放送
シンガポール植物園
美智子さまの名をもつラン
植物園には世界最大のラン園があります。その一角に日本の美智子さまの名をもつランがありました。
実は国賓を迎えるとシンガポールでは新品種のランにその名を付けるのです。
新たなランの開発、その研究拠点となっていたのがシンガポール植物園だったのです。
世界を制したゴムの木
19世紀自動車の生産が急激に伸びるとともに、タイヤの需要が劇的に増えました。
イギリスは当時領地だったシンガポールに南米原産のゴムの木を植え栽培に成功します。
そして初代園長がゴムの採取方法を開発、現代にも続くゴムの大量生産を可能にしたのです。
国を丸ごと庭園に!
シンガポールの街はとても緑が豊かな印象があります。
実はそれは国家戦略。緑に溢れた美しい都市にして海外企業の進出など外資を集めようとするものでした。
その拠点となったのも植物園でした。
そして国は新たな近未来的な植物園を海岸沿いに作ったのです。
2015年、シンガポールに初めての世界遺産が誕生しました。
「シンガポール植物園」は市民の憩いの場として親しまれています。
起源はホテルの名で知られるラッフルズ卿が作った植物園に由来します。
なぜ、東京23区ほどの小さな島国の植物園が世界遺産になったのか?
それは19世紀の世界的なゴム生産の先駆けとなったこと、そしてランの交配の研究拠点となったからです。
その裏には「緑」を使った国家の巧みな戦略がありました。
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