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2015年2月15日放送
古都トレド

2つの顔を持つ黄金の都

中世、王の都だったトレドにはスペインカトリックの頂点に立つ大聖堂が建てられた。
そこは黄金に輝く彫刻で飾られ、スペインの権威を伺える。
しかし町の至る所にイスラムの影響が色濃く残され、2つの宗教の共存の歴史を物語る。

発見!ローマ帝国のダム

丘の上に築かれた町トレドでローマ時代の遺跡「ローマ風呂」が発掘された。
ローマ人は南へ20キロ離れた場所にダムを作り町に水を引いた。
イスラムは井戸に雨水を貯め水道を作った。
中世には川から水を汲み上げる仕掛けも。

ルネサンスを生んだ図書館

イスラムの支配下でさまざまな文化や学問がトレドに持込まれた。
医学、天文学、数学などの学問が華開き、この町から学問は広がり、各地に大学を設立、ルネサンスの土台を築いてゆく。

古代ローマ時代から重要な町とされ、中世には多様な文化が交錯した歴史を持つトレド。
迷路のような街には教会やモスクが見られ、キリスト教とイスラム教が共存し繁栄した歴史が窺えます。
3方を川に囲まれた町は、川が自然の要塞となり地理的にも恵まれていたが、小高い丘の町にどう水を引くか、各時代の「知恵」が集約されてきました。
そしてここでヨーロッパとイスラムが出会い、知識が広がりルネサンスの基礎を築いたのです。

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