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2014年3月16日放送
敦煌の莫高窟 I

砂漠に現れた“大画廊”

砂漠の砂山、鳴沙山の断崖に掘られた700もの石窟。
窟の中は、作られた当時のままの色彩を残す壁画や仏像で飾られている。
中には26mの巨大な大仏も。大型の仏像を持つもの、写実的な仏像が祭られたものなどさまざま。

断崖を掘った700の穴!

莫高窟北区は窟が掘られ始めた当時を伺い知ることができる。
修行僧が禅を組み修行した窟、住んだ窟、そして即身仏となった窟が残る。
莫高窟の始まりは仏教の修行の場だった。

千年を超える色彩のナゾ

莫高窟で一番の美人といわれる第57窟の菩薩。
色白で華やかな色彩の衣をまとうこの菩薩は、描かれた当時の色彩を残している。
1000年を超えても残る美しい色彩の秘密は、窟の壁と顔料にあった。

中国の西に広がる砂漠地帯。シルクロードの中継点となったこの地は、様々な文化が集まった。
その中の鳴沙山の断崖に4世紀から1000年に渡り、700もの石窟が掘られた。
「南区」と呼ばれる石窟エリアは仏教美術の宝庫。当時のままの色彩豊かな壁画や写実的な仏像が残る。
また「北区」石窟エリアには人骨が。そこには莫高窟の始まり、僧侶の祈りの場の痕跡があった。