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2010年9月19日放送
カゼルタの王宮、水道橋とサン レウチョ邸宅群
夢の王宮
ナポリの北にある町・カゼルタ。18世紀スペインのブルボン家からやってきた王カルロ7世によって作られた王宮がある。それは1200もの部屋をもつ宮殿、まっすぐに延びる3kmの水路。王の夢は曽祖父ルイ14世が作ったヴェルサイユを越えることだった。ジャイロを使った水路の安定した空撮映像は必見。
巨大な水道橋
庭園を流れる水路はカゼルタの王宮の目玉。この水路を作るため大量の水が必要だった。設計を任された建築家は40キロ離れた場所に水源を見つけるが、彼の前に立ちはだかったのは大きな谷。しかし巨大な水道橋を建てることで解決。長さ500メートルを超えるその橋は現在も水が流れ使われている。
浪費家親子の理想郷
カルロ7世の後を継いだ息子も巨大建築物を次々と建てた。中でもカゼルタ近郊のサンレウチョに作った離宮は絢爛豪華なもの。しかしそこには労働者との理想郷を作るという夢があった。絹織物工場が併設され、サンレウチョは絹の一大生産地となった。王の夢は完成に至らなかったが、絹の生産は今も続いている。
18世紀、南イタリアにスペインから来たナポリ王・カルロ7世。
当時ナポリは貧窮していた。王は次々と巨大建築を建てていく。
それは自分の権力を示すためでもあったが同時に雇用を増やし、ナポリの人々を救うためでもあった。ヨーロッパ各国で王権が倒れ市民革命が叫ばれた時代に、市民のための理想郷を作ろうとした王とその息子の物語である。
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