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2010年6月13日放送
アフリカ特集II

カメルーンの王国社会

カメルーンには250以上の部族が存在し、それぞれが仮面(マスク)などをはじめとする独自の文化を持っている。
番組では、フンバン県のバムンの人々を取材。
バムンは14世紀に築かれた由緒ある王国で、現在は19代目の王が存在する。
王様を中心としたカメルーン社会を紹介する。

森の民バカ

ジャー動物保護区の中で狩猟採集民として暮らす、バカの人々の日常に密着した。毎日の食料はもちろんのこと、彼らが狩りでキャンプ生活をするための住居や狩りの道具など、すべてを森の材料から生み出している。
彼らが去った後に残るものは、すべて自然に還るものだけ。
いわば究極のエコ・自然との共生といえる。

精霊「ジェンギ」

森にいる40以上の精霊を信仰しているバカの人々。
その中でも最も大切な精霊が「ジェンギ」である。狩猟の神様であると同時に、彼らの日常生活の営みは、すべてこのジェンギによって決められ、守られている。
日本で言うところの「山の神」信仰のようなものだろうか。
彼らが狩りの成功を祈ってジェンギを呼び寄せる儀式を披露。
その迫力ある歌や踊りに注目して欲しい。

今回取材したジャー動物保護区を含め、カメルーンの森で起こっている
悲劇がある。ブッシュミートといわれる、森に暮らす霊長類の密猟・売買の問題である。かつては、バカの人々のような小さなコミュニティが自分たちが必要な分だけを狩猟していたが、近年、違法であるにも関わらず、マーケットが拡大している。
密漁によって親を殺されたゴリラ、伐採業者によって飼われていたチンパンジー。
番組では、さまざまな事情で保護を余儀なくされた動物たちの事情も取り上げる。