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2010年4月18日放送
バルデス半島

クジラの聖地

毎年、ミナミセミクジラは夏の間、南極海で過ごし、冬になるとバルデス半島に戻ってくる。その目的は、繁殖。
生殖や子育てにとって適した環境のため、この場所が選ばれたのだ。
そんな彼らが水中で不思議な歌声を響かせる。
知られざるクジラのコミニュケーションの秘密を探った。

“40万分の1”

マゼランペンギンも毎年、冬になると、繁殖のために半島に集まってくる。
最盛期のコロニーは40万羽にまで増える。彼らは、一夫一妻制。
オスとメスは一生に1羽の相手とだけ“つがい”となる。
夏の間、離れ離れで南極の海を過ごす夫婦たちは、半年ぶりに40万羽の中からたった一人のパートナーと再会を果たすという。
一体、どのような方法で見つけ出すのか?その特殊能力を探った。

命がけの決闘

アザラシの仲間では最大の巨体を持つ、ミナミゾウアザラシ。
繁殖期、オスは100頭ものメスを従え、ハーレムを形成する。
日中は、のんびりと昼寝ばかりして過ごす彼ら。だが、ある瞬間を迎えると、まるで、地の底からのような声をとどろかせる。それは一体…?

海のギャング“シャチ”

バルデス半島には、世界でもたった一箇所しか見られない光景がある。
それは、シャチの独特なハンティング。その迫力満点の姿に、思わず息をのむ。

南米・パタゴニアの野生王国−バルデス半島。
特に、ミナミセミクジラの繁殖地としては世界有数の場所。
毎年9月頃には、湾内のいたる所で、オスとメスが求愛する姿や子育て中の母子クジラの姿が見られる。その他、ミナミゾウアザラシやマゼランペンギン、シャチ、オタリアなどといった多くの希少動物が豊かに暮らしている。
ここは、地球上にわずかに残された「いのちのゆりかご」。
今回、番組では様々な野生動物たちの鳴き声に注目。
自然の中で、ありのままの姿で生きる動物たちの鳴き声を通じて、そこに秘められた不思議を描いていく。

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