放送アーカイブ

2009年4月19日放送
日本の古都スペシャルI〜壮大なる祈りの世界(奈良・東大寺)

修二会の中の勤行、「達陀」(だったん)

修二会の中の勤行、「走り」

修二会の中の勤行、「大導師作法」

東大寺は平和な世の中を実現したいと願った聖武天皇によって造営されました。奈良の大仏として知られる毘盧遮那仏は、聖武天皇のそんな理想から生まれた仏像です。毘盧遮那仏の開眼供養が行われた752年に東大寺で始まった行があります。お水取りの呼び名で知られる修二会です。修二会は二月堂の本尊・十一面観音に対し、練衆と呼ばれる十一人の僧侶が、自ら犯した過ちを懺悔(さんげ)し、同時に世の中の人々の過ちをも懺悔し、世界平和、天下泰平、万民快楽(ばんみんけらく)を祈る勤行です。神秘的で謎に満ちた行法は平和な世の中を願った聖武天皇の意思を継ぐように、始まってから唯の一度も途切れることなく続けられ今年で1258回目を迎えました。