ドリマ署橋本班“ハシ”チョウ日記シリーズ3

『ハンチョウ〜神南署安積班〜』の橋本プロデューサーが、番組のウラ話や自身の本音を、徒然なるままに語る日記コーナー!

2月28日 (月)

vol.30

橋本です。

寒いです。
ハンチョウの撮影も順調に進んでいて、
昨日からは柄本明さんがメインゲストの回の撮影に入っていますが、
あまりの寒さに、今日はさすがにロケ中止。
だって、5月のオンエアーなのに雪が降ってちゃねえ。
この時期のロケはいろいろ大変です。

ハンチョウ4も、多彩なゲストの方に出演してもらっています。
先日も、麿赤兒(まろあかじ)さんに出ていただきました。
大森南朋さんのお父さんですね。
麿さんは唐十郎さんといっしょに状況劇場(赤テント)で活動されていた俳優さんなので、出演交渉した時、
「石倉さんと一緒に屋台のおでん屋で飲むシーンはないの?」
と聞かれました。
残念ながら、台本上そういうシーンはなかったんですが、
もし実現してたら、途轍もないシーンになっていたでしょうね。
ただでさえ石倉さんの屋台のシーンは、
撮影のたびに蔵之介さんが爆笑して芝居にならないことが多いんだから・・・・・・。
この他にも、実力派のゲストの方たちが次々と登場しますので、
お楽しみに。

さて前回の日記で触れた、今野先生の最新刊「警視庁FC」。
ぐいぐいと引っ張られるストーリーと、二転三転する展開、
そして、そこに登場人物たちの絶妙のキャラ設定が絡み合って、
非常に面白かったです。

非常に面白かったんですが、
読み始める前に、私として気になったのが、
この作品の連載が始まったのが2年前の春だということ。
2年前の春と言えば、
まさに「ハンチョウ」が始まった時期ではないですか。

ひょっとして、今野先生は「ハンチョウ」の撮影現場を見て、
何か思うところがあって、この作品を書いたのではないか・・・・・・・。
そんな不安を抱えながら読み進んでいきました。

「警視庁FC」は、ざっくり言えば、
警視庁内に「FC(フィルム・コミッション)」が新設されて、
映画やドラマの撮影に対して、警視庁がさまざまな便宜を図ることになり、その部署に配属された非現場の若い警察官が、FCスタッフとして奮闘する、という物語です。

読み進めるうちに、
主人公が生まれて初めてテレビドラマの撮影現場に立ち会うことになり、現場に向かう、というシーンが出てきました。
うおっ!「ハンチョウ」のことか?

ちょっと引用させていただきます。

『朝早くから撮影が行われていた。
 どうやら刑事ドラマのようだ。
刑事が二人、街中でヤクザ相手に銃撃戦をやるという。
 あほかと思った。
実際にそんな事態になったら、担当の係長や管理官の首が飛ぶ。
二人の刑事役のうち、片方は三揃いのスーツを着ている。
今時、スリーピースというのも珍しい。
もう片方は、ラフな革ジャンにジーパンだ。
スリーピースの刑事役は、オートマチックの拳銃を持っていた。
ベレッタの九ミリだ。
革ジャンのほうは、でかいリボルバーを持っている。
四四マグナムのようだ。
おいおい、警察官ならニューナンブだろう。
そんな拳銃を入手したら、銃刀法違反で捕まるぞ。』

うーん、「ハンチョウ」のことじゃないよね・・・・・・。
スリーピース着てないもんね・・・・・・。
マグナムも持ってないし・・・・・・。

とにかく、今野先生に、
「あほかと思った。」
と言われないように、撮影がんばります。
寒いけど。