ゲストインタビュー


第12回 大滝秀治さん

――撮影現場はいかがでしたか?

台本もすばらしい、演出もわざとらしくない。褒め言葉ばかりになるようだけど、俳優のみなさんも、刑事をすごく自然に演じられていたところがよかったです。とても気持ちよく仕事をさせていただきました。
なんといっても、いま“刑事モノ”ドラマがたくさんある中でも、この「ハンチョウ」というドラマは、うそ臭くないというか、リアリティーがあると思います。そのリアリティーという部分をきちっとしているということで、僕も芝居がやりやすかったです。

――増山吉雄という人物を演じられていかがでしたか?

今回、僕が演じた増山という男のキャラクターについては、特になんだということはないけれど、役設定が僕の実年齢とほとんど同じなので、僕自身、自然に演じることができました。
スタッフもキャストのみなさんもすごく素晴らしい人ばかりで、すごく気持ちよく演じることができたんだけど、僕は気持ちよくなってしまうと、少々オーバーな演技になってしまうことろがあるので(笑)、そうならないよう気をつけていました。
詐欺師の役は初めてでしたね。僕は、若い頃は悪人の役ばかりやっていたんだけど、いつの頃かいい人の役ばかり演じるようになっていたので、演じていて新鮮な気持ちもありましたね。

――最終回の見どころというと?

人間というのはおかしな生き物で、その人が身を置いている環境によって、良く生きる人もいれば、犯罪を起こしてしまう人もいます。「いやぁ、怖いなぁ」なんて、あらためてそんなことを考えながら、今回の増山という役を演じていました。
なぜそういう考えが起こったかと思うと、やっぱり、今回の物語にリアリティーがあったためだと思いますし、俳優さんの演技にもリアリティーがあったからだと思います。
見どころというのは、僕の中では特に言うことはないんですが、ドラマを観てくれた人たちが、身に詰まされる想いを感じていただけるような芝居になっていればいいなと思います。