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BACK NUMBER #722 2020.6.27 O.A.

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ソフトバンクホークス若き原石たちの挑戦の舞台裏
新型コロナウイルスの影響で延期していた、プロ野球がついに幕を開けた。注目は4年連続の日本一を目指す、福岡ソフトバンクホークス。そんなソフトバンクで、育成から死に物狂いで1軍の舞台へと這い上がろうとする選手たちがいる。
2020年1月。沖縄でチームのキャンプインを前に選手たちが合同で自主トレーニングを行っていた。中心となるのは、パリーグで2年連続ホームラン王に輝いている、西武・山川穂高。そして、首位打者を獲得した、森友哉。その中に混じって、彼らに引けを取らないパワーを見せつける男がいた。プロ3年目の内野手、砂川リチャード。2017年ドラフト会議、育成枠でソフトバンクに入団。アメリカ人の父と日本人の母の元に生まれたリチャード。その恵まれた体は、身長188cm体重118kgの巨体。2019年に台湾で行われた、アジアウインターリーグでは、3本のホームランを放ち、打点と共に2冠王に輝いた。リチャードと同じ沖縄県出身の山川もそのパワーに一目置いているという。そして、もう一人…支配下登録にかける強い思いを抱く選手がいる。育成4年目の外野手、田城飛翔。青森・光星学院八戸高校時代には、チームの主軸として甲子園に春夏連続出場。2016年に育成枠でソフトバンクに入団した。リチャードのパワーに対し、田城の武器は抜群のバッティングセンス。確実にボールを捉えヒット性の打球を打ち返す。2019年田城は育成選手ながら2軍で最多安打を記録。支配下登録されると周囲もそして本人も思っていたが、支配下になったのは長打を武器とする外国人選手だった。一時は落ち込んだ田城だったが、気持ちを切り替え、2020シーズンは長打力アップをテーマにこれまで以上に肉体強化に取り組んだ。そして、ソフトバンクのチームキャンプが始まった。1軍選手が中心のA組と2軍3軍のB組に分かれて行われる。その中で、リチャードはA組に大抜擢。大きなチャンスをもらったが、日々アピール出来なければ、即B組降格となる。そして注目のフリーバッティング。持ち前のパワーを見せつける。柵越えを連発。その長打力をアピールした。荒削りながらも、若きスラッガーの登場にファンの期待も大きい。一方、田城はB組からスタート。キャンプ中にA組に昇格し、首脳陣にアピールしたい。持ち前の打撃センスに加え、打球に強さが加わり自主トレで取り組んだ肉体強化の成果が表れていた。キャンプ中盤、A組のオープン戦に田城が招集された。相手は千葉ロッテ。ベンチスタートの田城。8回代打で出番が回ってくる。ピッチャーは2019年、リリーフで44試合に登板したチェン。積極的に振りにいく。上手く流し打つがヒットにならず…。一方この試合で先発出場を果たしたリチャード。ピッチャーは小島。ルーキーながら3勝を挙げている期待の左腕だ。低めの変化球にタイミングが合わず三振。次の打席も、低めのフォークボールに空振り三振。その後の実戦でも厳しい変化球攻めにあう。鋭い変化球に苦しんだ。リチャードは実戦で浮き彫りとなった変化球への課題を克服しようとしていた。足踏みをしながらのティーバッティング。下半身でタイミングをとるための練習。さらに徹底的に走り込み下半身の強化に取り組んだ。キャンプも終盤。打てなければ、いつB組に落とされてもおかしくない状況。支配下登録を勝ち取るため正念場を迎えていた。2020年3月16日。選手寮からスーツ姿で現れたリチャード。球団からの呼び出しを受けドームへ向かう。いつになく緊張した面持ちだ。同じ育成の同期、尾形と共に球団事務所へ向かう。事務所の部屋でおよそ1時間。部屋から出てきて向かったのは、記者会見場。ついに支配下登録を勝ち取ったのだ。背番号は52番。ファンに愛された名プレーヤー、川﨑宗則が付けていた番号だ。男はレギュラー獲りへスタート地点に立ったばかり。戦いはこれからだ。
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