前回のオンエア:バース・デイ

LAST ON AIR #703 2020.2.15 O.A.

前回のオンエア
トンプソンルーク…家族一丸で挑んだ現役最後の戦いに密着
まだまだ日本中で沸き上がったラグビーワールドカップ熱は冷めやらない。2019年ワールドカップで世界中を驚かせた日本ラグビー戦士たち。31人中15人が外国出身の選手だが、その心は日本人以上に日本愛する男たちだ。キャプテンのリーチ・マイケルも尊敬するニュージーランド出身のトンプソン・ルークという選手がいる。38歳になった彼は、ラグビー界から身を引くことを決めていた。
ラグビー大国出身のトンプソン、日本でのプレーは一時的なもので、2年で母国に帰ると決めて来日した。そんな彼が何故16年もの長きに渡り日本での戦いを続けてきたのか。それは、娘に襲い掛かった悲劇を救ってくれた仲間と周囲の人たちへの思いからだった。2部リーグの、近鉄に在籍する彼は、チームで最も、古株であり、なにより、2019年のワールドカップで見せた、身を挺してのタックルで、日本の快進撃を支えた姿は地元の誇りだ。そんな土地でトンプソンは愛する家族と共に暮らしている。2013年、結婚から5年目に待望の赤ちゃんを授かったトンプソン。だが生まれてきた長女は難病を抱えていた。先天性白内障、生まれつき眼球が濁り視力が発達しないという1万人に3人という稀な病だった。それを知ったチームは一丸となってトンプソン一家を支えた。生後3か月の娘の目にメスが入れられた。妻も「あの時は本当にきつかった。感謝しかない」仲間が救ってくれた娘の視力。その恩返しとして、自分のラグビー人生をチームに捧げようと決めた。家族のようにサポートしてくれた日本のために、自分は盾になろうという思いが爆発したのが、前回2015年のワールドカップ。34歳とベテランの領域に入っていたトンプソンが体を張り続けた。世界中のラグビーファンを驚かせた南アフリカ戦、トンプソンのタックルが日本戦士たちに火をつけ世界3位を下すジャイアント・キリング。娘は、パパの雄姿をしっかりその目で見届けたのだ。トンプソンは、38歳で迎えた大会でもそのハードワークを欠かさなかった。世界9位のスコットランド戦でチーム最多のタックルを浴びせ、次々と相手の突破を止めた。史上初の日本ベスト8進出。まさにトンプソンが、最大の恩返しを果たした瞬間だった。大きな夢を果たしたトンプソンは、現役を引退し、家族を連れてニュージーランドに帰ると決めた。2020年1月、東京・秩父宮ラグビー場には、トンプソンの最後の勇姿を見届けようと、多くのファンが押し寄せた。中には、地元・東大阪から駆けつけた人も。2部リーグの観客は、平均およそ2000人だが、この日は、なんと1万4500人。異例の大観衆だった。トンプソンは、この日も果敢にタックルを決めていく。その献身的な1つ1つプレーに、多くのファンが感謝の大声援を送った。チームも最後のキックを任せるという粋な計らい。はにかみながら見事に決め答えた。
日本人より日本人らしい心で、どんなに強い相手にも果敢に挑み続けたトンプソン・ルーク38歳。日本のラグビーに勇気と希望をくれたそのタックルを決して忘れない。
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