バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #711 2020.4.11 O.A.

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球界のスター・松永浩美 どん底から救った年下妻との物語
球界を代表するスター選手だった 松永浩美。18年間のプロ野球人生で、生涯年俸はなんと11億円。三冠王、落合博満など個性溢れる選手がいたパ・リーグで、史上最高のスイッチヒッターと呼ばれた男だ。そんな松永、2020年の9月に還暦を迎える。18歳年下の妻・かおりさんと結婚したのは、松永が49歳、かおりさんが31歳の時だった。松永は5歳を過ぎてから授かった4人の子供たちの父親だ。幼い子供たちと幸せに暮らす松永だが、実は、プロ野球引退後、とんでもない地獄の日々を味わっていた。38歳で現役を引退した松永は、第二の人生を現役時代に稼いだお金で、事業を始めようと考えていた。だが、とんでもない事態が発覚する。引退する数年前から、様々な人から持ち掛けられていた投資話が、どれも回収不能に陥っていた。貯金はすべて投資に運用していたため、残額は、ほぼゼロ。およそ1億円を失った。さらに、税金の滞納が発覚。引退したときに、年俸が1億円を超えていたため、その滞納額は、数千万円に上った。借金を返済するために、マンションを売却。お金だけでなく、住処も失った。このことが週刊誌で報じられると、引退後にしていた解説や、講演会の仕事が激減。人間不信に陥ってしまった。そんな松永の心を開いたのは、知人の紹介で知り合ったかおりさんだった。このときかおりさんは29歳。松永の話を親身になって、聞いてくれた。実は、かおりさんも松永と同じ苦い経験をしている。高校生の時に、父が経営する建設会社が倒産。信頼していた人たちが次々と父のもとを去っていく姿を目の当たりにしていた。そして、2年間の交際を経て、2010年二人は結婚。妻・かおりさんが人を信じるという事をもう一度思い出させてくれたという。子供にも恵まれ、心機一転、再スタートしようと、かおりさんの実家がある鹿児島県に引っ越した。子供たちは育ち盛り。子供たちを養うため、全国で開催される野球教室で指導。さらに、月に2回のペースで講演会を行ってきた。しかし、またしても試練が…新型コロナウイルスの影響を受け、全国でイベントが中止に…松永の野球教室や、講演会も打撃を受けた。予定していた、すべの講演会は白紙に…。先の見えない不安が襲っていた。講演会の中止が多くなってきたころから、かおりさんは、パソコン教室で働き始めた。その頃、松永は自宅で、幼い子供たちの育児に奮闘。そして、妻の帰宅後は少しでもその負担を減らすために、台所へ立つ。新型コロナウイルスに屈せず、家族を守りたい…そんな松永が、今、全力で取り組んでいる仕事がある。ユニホームに着替えて向かったさきは、自宅マンションの会議室。直接、触れ合えない、子どもたちのために、YouTubeで、野球教室を配信。カメラは、仕事の合間をぬって、かおりさんが務める。子供たちが家でも出来る練習メニューを紹介。そして、自宅に戻ると、着替える間もなく編集を開始。現役時代と変わらぬ真剣な眼差しで、還暦を迎える松永はパソコンに向かう。悪戦苦闘しながら、3日間かけて制作した動画には、多くの子供たちが新型コロナウイルスに負けずに野球を続けて欲しいという強い思いが込められている。
プロ野球で得た、無形の財産で、家族と共に、新型コロナウイルスに立ち向かう、松永浩美、59歳。この危機を、進化に変えようとする、不屈の姿を、心に刻みたい。
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