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BACK NUMBER #631 2018.8.18 O.A.

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天才スイマー・池江璃花子 栄光と挫折…初めてのスランプ
史上最多の23個のメダルを獲得したパンパシフィック水泳大会。とりわけ熱い視線が注がれたのが、100mバタフライで金メダルを獲得した池江璃花子(18)。あの北島康介に「今、一番勢いがある若手は池江選手」と言わしめる高校生スイマーだ。泳ぐたびに記録を更新し、20種目の日本記録を持っている。東京五輪を2年後に控え、日本水泳界のエースに成長した池江。しかし、そんな彼女が去年(2017年)大きな壁にぶち当たっていた。
「もう泳ぎたくない」
天才スイマーが抱えた苦悩とは?
東京の下町で生まれた池江は、兄弟の影響を受け3歳で水泳を始めるとすぐに才能を発揮、5歳でクロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライと全ての泳ぎ方をマスターした。その後、各種目で順調に成長した池江。そんな彼女は中学生になると驚くべき選択をする。自らの意思で100mバタフライを選んだのだ。バタフライは体格・爆発力に勝る欧米の選手が圧倒的に強い。これまで日本選手の多くは技術で勝負できる平泳ぎなどを選んで世界に挑戦してきた。100mバタフライで日本は40年以上もメダルから遠ざかっている、まさに鬼門の種目なのだ。その挑戦は世界を驚かす結果を出す。3年前の世界ワールドカップ。スタートこそ遅れたが、ぐいぐい追い上げ、19年ぶりに日本記録を更新。世界の強豪を退け優勝したのだ。そして勝負のリオ五輪決勝で日本記録での5位。翌年の日本選手権で池江は女子選手初となる5冠を達成した。しかし、池江に心からの笑顔は無かった。競技人生で初めてのことだった。周囲からメダルを期待されて臨んだ世界選手権。記録も伸ばせず6位に終わった。選手として世界レベルになっていた池江だが、まだ高校生。自分で自分を追い詰めてしまった結果、大好きだった水泳を楽しめなくなっていた。そのまま押しつぶされていった選手は数多くいる。しかし、池江は違った。今年のヨーロッパ・グランプリ。これまでレース前は1人で過ごしていた池江が、周囲と積極的にコミュニケーション取っている。今を楽しみチャレンジするという前向きな気持ちを取り戻したのだ。孤独に打ち勝つために『水泳を楽しむ』という初心に帰る。答えを見つけたのだ。
そして2018年8月、春の海外高地合宿で磨いてきた技術で、パンパシフィック水泳選手権に挑む。そして、世界記録まで0.6秒に迫る日本新記録での金メダル。さらに、世界が注目するアジア大会で金メダルを目指す。
自らの力で苦しかったスランプを乗り越え、進化を遂げた池江璃花子・18歳。東京オリンピックのメダルを目指す、彼女の更なる戦いと成長を注目して行きたい。
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