“永遠”
“もう、樋熊先生はいないのか…”
そう思ったら、とにかく寂しくて、切なくて…。
でも、心がジーンと温かくなる最終回でした。
寺尾さんが寺尾さんに見えなくて、もう完全に“樋熊先生”としか思えませんでした。
だから、余計に辛かったです。
関東大会のあと、
先生は、どんな思いで、「またな」って言ったんだろう。
そしてそれに、生徒たちもどんな思いで、手を振り返したんだろう…。
それを想像するだけで切なくなります。
お互い、別れを予感してはいたけれど、それを直接口にすることはせず“心で”会話していたんだろうな、と思います。
やっぱり、「心は一つ」だったんですね。
先生が亡くなったあと、生徒たちが「仰げば尊し」を涙ながらに演奏するシーンも、本当に素晴らしかったです。
とても「演技」には見えませんでした。
あの時の皆の涙は、演技を超えた「涙」だったんじゃないかなと思います。
考えてみたら、私は、奈津紀と年が変わりません。
こんな若さで、両親共に亡くすなんて、どんなに辛いんだろうと思いますが…。
奈津紀は、もう一人じゃない。仲間がちゃんといるから大丈夫ですよね。
樋熊先生は、生徒たちにだけじゃなくて、娘にも「財産」を残したんですね。
樋熊先生と、吹奏楽部の皆が過ごした時間は、ごく僅かだったかもしれません。
でも、先生と共に過ごしたかけがえのない時間は、一生みんなの心に残り続けるでしょう。
樋熊先生は、吹奏楽部の皆の心の中で、ずっとずっと生き続けていると思います。
もちろん、私たちの心の中でも。
樋熊先生と吹奏楽部のみんなが築いた絆と愛は、“永遠”です。
クサイ言葉かもしれないけれど、
私は、そこに確かな永遠を感じました。