二宮和也さんコメント
―この作品の印象は?
最初、医者の役だと聞いて、いろいろと考えるところがありましたが、監督の土井さんに「そんなに台本に忠実じゃなくてもいいよ」と言っていただきました。
役柄として、相手の話を聞いてあげるキャラクターなので、相手が気持ちよくしゃべっているときに、気持ちよく相づちを入れてくれればいいと。
そのような役は演じたことがなかったのですが、よくバラエティー番組などでご一緒させていただいていたゴリさんや、ユースケ・サンタマリアさんといった人たちとの絡みは、
僕自身はすごくやりやすかったです。この原作の小説もそうですけど、ドラマもすごくきれいなセリフだなって思いました。
撮影現場では、宮本さんと子役の八木優希ちゃんと3人で四葉のクローバーを探したり、裏も表もない状況というか、自然体で撮影に入っていけたのがよかったです。
すごくいい現場だなって思いましたね。それと、純一の子ども役の双子には、しょっちゅういじられてましたね(笑)。双子のお父さんは大変なんですね。
―手紙を書くことはありますか?
なにか文章を書いたり歌詞を書くことはありますけど、手紙を書くことはないですね。僕はパソコンで書くのではなくて、大学ノートに書き溜める感じです。
字を書くことは、人より多いかもしれませんが、手紙はぜんぜん書かないですね。年賀状は書きますけどね。
役の中では、いくつか自分で劇用の手紙を書きましたが、僕がこのときに思ったのが、癖のないキレイな字で書こうということ。なぜだかわからないんですけど、
純一に代筆をしてもらって、その手紙を受け取って読む人は、受け取った手紙が癖のある字だと、嫌がるかなと思ったんですね。できるだけ癖のない字で書いたほうが、代筆といえども、うれしさが大きいと思います。
―なにか人に相談されることはありますか?
そうですね、話はよくされるほうですね。でも、ホントに話を聞くだけなので、そこでなにか答えを出してあげるということではないんですけど。だけど、話をするだけで、 気持ちがスッキリするってあるじゃないですか。答えがほしいわけじゃない場合って、多いですよね。それと、僕自身が話を聞くのも好き、ということもあります。
―飯島夏樹さんについてはいかがですか?
サイパンでの撮影などでは「飯島さんの作品なら」ということで協力してくれる方がたくさんいらして、そのときに、モノを創るって損得ではないし、損得ではモノは創れないんだな…とあらためて感じました。
なんていうか「死」というものが、ちょっと分からなくなりましたね。この世にいなくなるということが「死」ではないというか。
飯島さんという方がいらしたので、僕らはこの作品をドラマにすることができたので、すごく不思議な感じがします。この作品のドラマ化には、きっと喜んでくれていると思いますね。
―みなさんへメッセージを
出演してみたいなと思える作品に出会えるのって、すごく少ないと思うんですけど、このドラマはいい作品になっていると思います。 気軽に観ることもできるし、家族一緒に観ても、なにか生まれるものがあると思います。物語としてはあまり抑揚がなく、淡々と進んでいるんですけど、 観ていて優しくなれたり、心地よさを感じたりと、温かくなれるドラマですので、ぜひ観ていただければと思います。