木曜よる9時
本来、警視庁捜査一課の係長と言うことで、立場的には偉いんですけど、部下からはあまりそう思われていないですね。一方で、上司である岸森刑事部長には利用されていて、それは山根自身も分かっているんですけど、抗えないでいます。また、物語では描かれていないんですけど、結婚をしていて子供もいて、一番生活感のある人物なんですね。ただ、家でもうだつが上がらないと思います(笑)。
山根は意識していないんですけれど、彼は立場が下の人間にも敬語を使ってしまっているんですね。脚本の橋本裕志さんや佐野亜裕美プロデューサーとも話し合って、語尾を敬語にすることによって、周りの顔色を伺っている感じが出せたらということで、そういったしゃべり方をしています。また、こだわりということではないのですが、彼が虚勢を張っているように見えるよう、ジャケットのポケットに手を入れてお芝居をするようにしています。
それと、些細なことなんですけれど、山根のクセである、「胃が痛い」といって毎回胃薬を飲むシーンですね。そのタイミングは大体台本に書かれているんですけど、中には書かれていないこともあって、そのときは監督と「セリフの合間だとタイミングが合わないですね」「ここのタイミングでどうですか?」などと相談して、飲むタイミングを探っています。
見た目もそうですが、ずいぶん芯がしっかりしているなと。演技を見ているとすごく考えているし、「見た人がどう思うんだろう?」とお芝居の後は監督と一緒になってモニターをチェックして、責任感があるなと思いますね。
トカゲと山根は一緒に居ること少ないのですが、潜入しているシーンは、台本を読んでいるのでどういう展開になるか分かってはいるんですけど、実際に放送を見たら「こんな風になっていたんだ」と、視聴者として楽しんでいます。
現場では同じ捜査一課を演じる松岡昌宏くんやミムラさん、遠藤憲一さんと一緒のことが多いのですが、松岡君はずいぶんと話題が豊富でいろんなことを知っていて、話をしていて面白いですね。また、ミムラさんや遠藤さんもすごくまじめできちんとしていらっしゃるので、とてもお芝居がしやすいです。
銀行強盗をたくらんでいる一味に潜入して、あくどく稼いでいる悪い人のお金を盗み出してみたいですね。もちろん、犯罪はやってはいけないことですけれど、義賊としてお金を盗み出して、恵まれない人たちのために使ってみたいです。
このドラマは、1話1話のお話としてももちろん面白いのですが、所々に出てくる2年前の事件のことが裏にあります。今後、その事件について少しずつ明らかになってくるので、これまでご覧になられていない方がいらっしゃいましたら、ぜひ今からでも見ていただきたいと思います。ドラマに出演している僕にもまだ分からないこともあるのですが、これから最終回に向けてストーリーは大きな展開を見せてくると思いますので、視聴者の皆さんと一緒に楽しみにしていきたいですね。