ナビゲーションアクター紹介
番組のナレーションを担当するのは俳優・堤真一さん。そして今回、堤さんには番組をナビゲートする“ナビゲーションアクター”にも初挑戦していただきました。
役者としての魅力を発揮して、4組のライバルたちにまつわる象徴的なシーンを演じて下さいました。
堤真一さんインタビュー▼
Q.堤さんがこういったお仕事をなさるのは、今回初めてとお伺いしたのですが?
A.日本人大リーガーの話などでナレーションは何度かやったことがありますが、ナビゲーターという形でやるのはスポーツに限らず今回が初めてです。
Q.やってみて率直な感想は?
A.初めての経験なんで面白いです。芝居も絡んでいるし。ちょっと一人芝居をやっているような気分で、興味深いです。
Q.堤さんは、スポーツは好きですか?
A.僕は、見るのは大好きですね。
Q.例えばどんな競技が?
A.もう何でも見ますね。サッカーはもちろん、野球も見ます。僕は阪神ファンでして、阪神の試合はCSで放送しているんですが、画像があまり綺麗ではないので、どうしても巨人の試合とか見てしまうんです（笑）。必ず…というより、その時間帯に家にいる時は、チャンネルはスポーツを選んでいることが多いです。
Q.昔、野球をやってらしたと?
A.はい、中学校まで。ポジションはショートでした。番組内で出てくる本橋選手もPL学園のショートだったので、彼の気持ちは良く分かります。
Q.高校野球に対する思い入れはありますか?
A.思い入れというか、姉が甲子園球場でウグイス嬢をやっていたので、子供の頃から弁当持って歩いて見に行ってた。僕にとって高校野球は、春と夏は遠足というか、遊びに行くところだったんです。今回の番組の登場人物のように、自分のせいで負けたってことによって、いろいろ人生変わるなんてことを子供の頃は思ってもみなかったんで、そこを取り上げるってことは素晴らしいことだなと思います。
Q.松坂世代の高校野球は気になって見てましたか?
A.見てましたね。やっぱり“松坂”というところで見てたと思います。怪物ね。僕らの世代の怪物は、江川さんなんですけど。
Q.堤さんにとってのライバルは?
A.残念ながら、役者はライバルはいないですね。自分自身がライバルというか、役がライバルとうか…まあ、勝ち負けではないですね。
Q.視聴者の方にはどの辺を楽しんでいただきたいですか?
A.人生長い目で見て、スポーツをやれる期間って、すごく短いじゃないですか。40歳過ぎても野球を続けている選手もいれば、2軍で終わってしまう人もいる。色んなことがあるけど、人として成長している姿っていうのは残せていると思うし、今だに持ち続けている悔しい思いとかもあると思う。スポーツは単にその時の競技だけではなくて、僕ら役者も、選手の心理を考えるわけですよ、常に見てて。“緊張してるだろうな”とか“こんな状態で、何でこんなにできるんだ”とか、尊敬の念で見ていたりするので、それをまた振り返って見てみることは、僕にとっても役者として勉強になる。当人たちも、ある程度は冷静になっているだろうし、分析できるだろうし、感情的ではなくなっていると思うので。こういう人たちの一言、一言がきっと青春。人生そのものにも置き換えられるメッセージがいっぱい出てくるんじゃないかなと。
Q.どちらかというと、敗者側に肩入れする部分はありますか?
A.もちろん応援しているチームが勝ったり、日本が勝つことは喜びだけど、でもやっぱり色んな野球の試合、例えば高校野球でも、負けたり、自分のせいだと思ったりすることって、結構僕らもありがちじゃないですか。“僕のせいで作品が良くなくなった”とか、“あー、俺があのシーンをこんなにしちゃったか…”とか、そうやって人って後悔するものだと思うんだけど、そういうことを、もっと大舞台でさらされた人たちっていうのは、きっと何か僕らに経験できない思いをいっぱいしていると思うんで、その人の言葉はものすごく聞いてみたい。江川さんもキャスターとして活躍されているけど、プロ野球選手だったことを若い子は知らないかもしれないし、本当にすごい人だったってことを知らないかもしれない。その後に語られること、現役の時と違う時に語られることって、本当に聞いてみたいですね。今だったら、笑って、でも本音をしゃべるだろうし…すごい興味深々です。
Q.4組のライバルの中で、一番見たいのは?
A.それはやっぱりシンクロ。だって謎ですからね、あれは一番の。代表に選ばれても、選ばれなくても苦痛は残り、選ばれた方のプレッシャーは相当だったと思う。普通の人だったらメダルなんて取れなかったかもしれないですね。僕は、シンクロは演劇的だと思っているので、それに得点を付けること自体がもともと難しい競技だと思うんですよね、野球とかサッカーとかと違って。その中で、誰が代表になるのか、ならないのかっていう部分って微妙じゃないですか。いろいろな人間関係や、政治的なことがあったのかもしれないし、それがどういう風に語られるのかは興味あります。
