2014/07/15(火)
vol.13 2話の絵画「いかさま師」に関して
プロデューサーの橘です。
2話でかなり象徴的に出てきた絵画「いかさま師」について書こうと思います。
この絵は、1635年ごろにジョルジュ・ド・ラ・トゥールという画家が描いた作品で、3人の詐欺師が1人の若者を騙す決定的瞬間を描いた絵です。
ドラマの中でも印象的に描かれた真ん中の女性。彼女の極端な横目遣いがこの絵の要とも言えます。左端の男性は後ろ手に隠したダイヤのエースを、まさに今切ろうとし、彼女にワインを差し出している給仕の女性も、横目を使っています。
右端のいかにも世間知らずという感じの若い男がカモなのでしょう。自分のトランプに目を落としていて、周囲の出来事に全く気付いていないのです。今まさに騙されそうなのに…。
ちなみに、給仕の女性が頭に巻いているターバンが淡い黄色をしているのにもちゃんと理由があります。淡い黄色は裏切り者の象徴であるユダを描くときに用いられた色なのです。
そんなことが分かると、こういう絵画も奥深く見れて楽しいですね。
この「いかさま師」の絵は、しばらくの間「睡蓮」に飾られる予定ですが、今後も、新しい絵が登場します。どうぞお楽しみに!