コメント

小泉孝太郎さん

今回、続編が決まったと聞いた時は、「なんて幸運なんだ！」と、また1年ぶりに杉村三郎を演じられることを幸せに感じました。
昨年、撮影が終わっても、僕の体の中に感覚として杉村が居続けていたような気がします。
今回は、『名もなき毒』から少したくましくなった杉村を感じて欲しいですし、『ペテロの葬列』のタイトルの意味を僕も視聴者の皆さんと楽しもうと思っています。
杉村三郎の「過去」「現在」「未来」を感じてもらえるように演じます。
「変わらないようで少し変わった、変わったようで少しも変わらない杉村を楽しみにしていてください。

【長谷川京子さんに対して】

『ペテロの葬列』の中でのヒロインとして、凄く良いなと思いました。ただ明るくて綺麗なだけではなく憂いもありミステリアス感もある雰囲気を持っている女優さんなので、こういう作風ではピッタリだと思います。

【長塚京三さんに対して】

原作を読んだときに、あのバスジャックの犯人をどなたが演じるんだろうと一番気になっていました。インテリ感や自分が封印してきた過去がありそうな感じなど、長塚さんの陰の部分が怖く描かれていくと思ます。久々の長塚さんとのやり取りが凄く楽しみです。

【他の共演者について】

シリーズとして再会できてとても嬉しいです。正直。全部をゆだねられる安心感がとてもあります。外に行けば事件ばかりで息苦しいシーンばかりで、広報室しか安らげる時間がないので、広報室のシーンが特に大好きです。今回も、広報室のみんなとの何気ないやり取りがホッとする時間になり、自分のオアシスになるのではないかと思っています。

長谷川京子さん

私が演じる間野京子という女性が、原作とは違う立ち位置になるということなので、役作りという部分では自由に作り込むこともできると思いますし、脚本をヒントに作っていくことになると思います。このお話をいただいたからには、私に求められている役の立ち位置にしっかりいたいと思いますし、期待していただいている以上のところへ立ちたいと思っています。
また、初回が２時間というある意味、挑戦的な作品だなという印象を持ちました。ミステリー作品は何度か出演させていただきましたが、間野京子が物語りにどう絡んでいくのか、楽しみにしています。いまのところ、いろいろと想像して、楽しみながら模索しているところです。
前作『名もなき毒』については、すごくしっかりと丁寧に作られた作品だなという印象があります。女性が綺麗に撮られているとか、情緒的なシーンがあちらこちらに散りばめられているといった感じで、美しさみたいなものを感じました。
第１話はバスジャック事件のお話なのですが、その車内での犯人と人質とのやり取りがまるで禅問答のようで、そのシーンをどうやって描いていくのか？ 私は直接関わらないシーンですが、個人的にはすごく楽しみにしています。
それ以降、どんな展開が待っているのか、私自身まだわからないことだらけなのですが（笑）、物語がどう進んでいくのか？ 楽しみにしながら撮影に臨みたいと思いますので、みなさんも、ぜひご期待いただければと思います。

原作・宮部みゆきさん

シリーズ三作目で、杉村の人生には大変なことが起こります。単行本の仕上げの時にはキャストの皆さんのお顔が目に浮かび、申し訳なくて筋書きを変えようかとも思いました。小泉孝太郎さんの杉村が、どんなふうに事件を乗り越えていってくれるのか、どきどきしながら見守りたいと思います。

プロデューサー・鈴木早苗

前作『名もなき毒』とはまたひと味違った宮部ワールドを、今年もまた夏クールの月曜ミステリーシアターでお送りします。小泉孝太郎さんを初めとするおなじみのキャストに、新たな魅力あふれる新キャストが加わり、さらに厚みを増して視聴者の皆さんにお届けします。
衝撃的なバスジャック事件から始まり、謎が謎を呼ぶストーリー、誰もが心に抱いたことがある罪悪心、欲望、裏切り、伝染する悪……。登場人物の誰もが謎を秘め、それを主人公・杉村三郎が追ってゆくうちに、事件は思いもかけぬ結末にたどり着きます。
ただの犯人探しではなく、事件の裏側に潜む人間の心の闇を追ってゆく、大人のための極上ミステリー、それが「ペテロの葬列」です。