作品情報

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ヴェスピーノ《最後の晩餐》は作品保護のため本展展示を中止いたしました。

第 II 章:レオナルド 思考の迷宮
レオナルド・ダ・ヴィンチはその生涯に膨大な数の手稿を残しました。アンブロジアーナ図書館に所蔵される『アトランティコ手稿』は1118枚の紙葉からなるもので、レオナルドがまだ駆け出しの芸術家だった1478年頃のものから、1519年に亡くなる直前までの素描や覚書が含まれています。手稿が冊子としてまとめられたのはレオナルドの死後のことで、冊子に利用された紙のサイズがアトラス(地図帳)と同じ大型の判型だったため「アトランティコ」と呼ばれるようになりました。
本展に出品された22枚の手稿においても、遠近法や光学、幾何学といった絵画に密接に関わる分野の研究のほか、建築や軍事施設、飛行機械などについての多様なアイデアが展開されています。また、展示された手記には、父親に宛てた手紙の下書きや、レオナルドが所有していた書籍のリストなども含まれており、レオナルドの内面を垣間見ることもできます。
また本章では、レオナルドの愛読書と同じ内容の書籍や、レオナルドおよび、同時代のドイツで活躍したデューラーや、ヴェネツィア、ローマで活躍した画家の素描も展示しています。
レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子
頭部の素描、作品リスト、アタランテ・ミリオロッティの肖像に関する言及》
『アトランティコ手稿』第888紙葉表
1482-83年頃
ペンと数種類のインク、石墨、石墨の痕 / 紙
レオナルド・ダ・ヴィンチ
《複数の弩を装備した歯車の素描》
『アトランティコ手稿』第1070紙葉表
1485-87年頃
ペンと褐色インク、絵筆と褐色水彩、石墨の痕、金属尖筆による線刻の痕 / 紙
ルカ・パチョーリ
『神聖比例論』
1498年
羊皮紙
レオナルド・ダ・ヴィンチ
《女性の横顔と眼の習作》
1490-92年頃
ペンと暗褐色のインク、金属尖筆 / 裏打ちの紙に糊付けされた、やや黒ずんだ紙
© Veneranda Biblioteca Ambrosiana−Milano/De Agostini Picture Library
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