ペルソナ総合医療センター産科外来:金曜ドラマ『コウノドリ』/金曜よる10時

ペルソナ総合医療センター産科外来

原作『コウノドリ』で鴻鳥サクラのモデルになった、荻田 和秀 先生(りんくう総合医療センター)が皆さまのお悩みにお答えします!
はじめての出産・妊娠…不安や疑問など、一人でお悩みをかかえていらっしゃる皆さんはぜひペルソナ総合医療センター産科外来まで!
【注意事項】
① 診療は対面で行うのが基本です。このコーナーでは、みなさんのご相談への一般的な考えを提示するものであり、お一人お一人への正しい診療のためには、お近くの産婦人科での受診をお勧めします。
質問が多数の場合は、すべての質問にお答えすることが出来ません。
② 投稿についての著作権は投稿者に帰属しますが、TBSが投稿又はハンドルネームを番組宣伝や出版物その他のメディアにおいて利用することを無期限で許諾して頂きます。
また、その際、投稿・ハンドルネームを修正、改変し、又は再構成等する場合があります。
以上についてご了承頂ける方のみ、下の外来受付窓口よりご入室下さい。
─ お知らせ ─
12月22日(金)よる11時にて
産科外来の受付を終了させていただきました。

皆様お待たせいたしました。外来を開始いたします。
この外来は予約制ではなく、男性の患者さんも拝見するのですがいかんせんここでは検査や診察ができません。緊急の症例も拝見できません。なのでじっくり問診させて頂き、検査を受けるべきとか高次病院に受診すべきとかそういう「トリアージ」をする外来なのでご迷惑ご不便をおかけしますがご寛恕下さい。
─ 荻田和秀(りんくう総合医療センター)

アザラシママさん、どうぞ

A. ははぁ、これはまた難しい質問ですね。
一つだけ気になることがあるとすれば「甲状腺機能低下」がどの程度でどんな原因か、です。
もし、甲状腺機能低下の原因が自己免疫疾患による慢性甲状腺炎、つまり「橋本病」であればお母さんの状態だけでなく新生児の状態も注意深く見守る必要があります。自己免疫疾患とはアレルギーみたいに自分の身体に対する抗体ができてしまい、免疫系が刺激されたりすると暴走して抗体をじゃんじゃん作りだしてしまい、いろんな臓器を攻撃し始めるのです。免疫系によるクーデターみたいなもんです。この橋本病は甲状腺への抗体が出来てしまい、甲状腺炎になって結果的に甲状腺機能がさがるものです。問題はこの「抗体」というやつで、あなたの甲状腺だけでなく他の人の甲状腺も攻撃する性質があります。もともと胎児は悪いものが入ってこないように胎盤で篤く護られているのですが、この抗体の一部は胎盤をスルーするものがあり、赤ちゃんも甲状腺機能低下になる可能性があるのです。
NICUが必要かどうかといわれると微妙ですが、少なくとも小児科の先生がいて、異常がでないかを察知してくれる病院がいいんじゃないかなあと思っています。
よろしくご検討いただきますようお願いします。

しろくま好きやねんさん、どうぞ

A. まずはお母さんが続けて流産した原因がよくわからないんですよね? お兄さんを産んでからあなたが生まれるまでの流産なのでたとえばすごく重篤な持病があったとは思えません。原因を追及してもわからない「原因不明」である可能性が高いのですが、一つだけ押さえておきたい原因があります。それは「転座」と呼ばれる状態で、染色体の一部がどこかにくっついている状態です。遺伝子と染色体の関係を説明させて下さい。
遺伝子はいわば生物の身体を形作る設計図です。原則一つの部品につき一つの設計図があり、それを組み合わせて細胞や臓器が作られていきます。その基本部品はだいたい3万種類あり、それらはすべてDNAという4種類の文字で書かれています。その設計図の束を納めるバインダーが染色体で、設計図だけでなく、設計図と設計図を区切るインデックスみたいな部分やメモ欄や古い設計図の断片などもファイルされていて、あまりにも長い(一つの細胞に含まれる遺伝子を繋げると2mを超えると言われています)膨大なファイルなので分冊されています。人間は44冊の基本部品ファイルと2冊の性分化に関するファイルにおさめられていて、半分はお父さん、半分はお母さんから継承されてくるのです。
さて、この転座というのは、バインダーにファイルされている設計図が、例えばバインダー2巻45番目から55番目までが8巻に挟まれているといった状態です。これだけだったら、身体をつくる設計図が欠けたりしているわけではないので問題ないのですが、卵子を作るときにファイルを23冊ずつに分冊したとき、設計図の欠損が出たり設計図の重複が出ることがあります。これが転座です。
もし、あなたのお母さんが転座を持っていたら、あなたも転座を持っている可能性があります。「遺伝しますか」と問われたら「可能性はあります」としか答えられません。転座による流産は全体の数%といわれていて、我々にとっては気になる存在ですが世間的な常識では「遺伝しますか」と問われたら「97〜98%は大丈夫ではないかな」と答えるべきでしょうね。
これだけは申し上げておきたいのは、今あなたは遺伝子検査する必要は全くありません。心配せずに時が来れば妊娠をトライして下さい。
もし、不必要に不安をあおる人…特に同業者がいたら、惑わされないで下さい。残念ながら人の不安につけこんで一儲けしようとする輩がいるので気をつけて下さいね。
もしトライして2回連続して流産したら、その時は専門の産婦人科を受診して下さいね。

ねこじゃらしさん、お待たせしました。

A. 弓状子宮ですね。子宮が弓形というか、クロワッサンみたいな形を弓状子宮といいます。
元々人間以外の哺乳類は子宮を二つもっています。右の子宮、左の子宮みたいな感じですね。進化の過程のなかで、霊長類は左右の子宮がくっついて一つの大きな袋になりました。でもヒトでも受精卵から成長の過程では最初は二本のヤングコーンみたいな形をした子宮が癒合(くっつくこと)して一つの大きな袋になります。その過程で、癒合が充分おこらなかったときに双角子宮や弓状子宮になることがあり、なんと250人にひとりくらいの格率で子宮がきれいな一つの袋になっていない人がいるとされています。
あなたの場合は下の方はきれいにくっついたのですが上の方が不十分で弓状子宮になったと考えられます。
弓状子宮などの子宮の形の異常はまず赤ちゃんの胎位異常、つまり骨盤位や横位(さかごや赤ちゃんが横向きに入っている状態)になりやすいです。また、子宮の下の方もしっかりとくっついていない人が多いので子宮口がゆるみやすく、流産早産になりやすいです。
一般論からいうと、あなたは切迫早産のリスクをお持ちだと言うことです。
お子様がおられて入院出来ないというお気持ちもよくわかりますし、次回妊娠で必ず切迫早産になるということもないのですが、やはり家族や親族にはきちんと理解して貰っていざというときどうするかを今から想定しておいてはいかがでしょうか? 我々だって「上のお子さんとお腹のお子さんとどっちを優先されますか」なんて事をいいたくないのが本音なので…。
お父さんやおばあちゃん、ファミリーサポートなど、使えるリソースを考えてみておいて下さい。次のお子さんに成り代わってお願い申し上げます!

まこママさん、どうぞ!

A. なるほど。
たしかに授乳中はピルは服用しない方がよいとされているのでミレーナ(黄体ホルモンを放出する避妊リング)は有利です。飲み忘れもないし、上のお子さんが飲んでしまうこともないし(ピルってカラフルでM&Mのチョコレートみたいな色していますもんね)5年程度で入れ替えしないといけませんがコスパはピルより良いですから。
帝王切開をしていてもミレーナは入れることができます。が、もし不安であれば帝王切開をした病院で相談してみて下さい。
よろしくお願い申し上げます。

はーい。次ゆーちゃんさーん。

A. コウノドリご覧頂き本当に有り難うございます!!
つわり、この辛さは我々男性にはわからないと何度も患者さんに言われました。
前に診察したmayuさんにも説明しましたが、つわりは胎盤が形作られるまで受精卵を守るホルモンによって引き起こされると考えられています。
実はこのホルモン群のラスボス的な存在なのはプロゲステロンというホルモンで、妊娠中よりは少ないですが月経前にも分泌されています。
ゆーちゃんさんは月経前症候群って聞いたことあります?生理前に吐いたり頭痛が出たりするやつ。実はプロゲステロンはそのホルモンです。
月経前症候群は個人差がありますよね。すごくひどい人と、そうでもない人。なんでこんなに不公平なんだろうと診ている僕も思うほどです。おそらくホルモンへの感受性が違うんだと思います。
感受性が遺伝するか、これはしっかりとしたデータはありません。なので申し訳ないですがわかりません。
でも、少なくともその期間はお母さんがへばらなければ、食べられなくても吐きまくっても赤ちゃんには影響はないと考えられます。
つわりは受精卵が「着床中です!!」というサインを出している状態で、着床が確実になり胎盤が出来上がればよくなります。なので、それまで、なんとか乗り切ればあとは楽勝です!

さっちゃんさん、お入り下さい。

A. 自転車ですか…
とにかく事故がなくて何よりでした。
妊娠中は普段より1.5倍ほど事故に遭いやすいといわれています。(CMAJ. 2014 Jul 8; 186(10): 742–750.) それは、お腹が大きくなって重心が上がり転びやすくなること、お腹で足許が見えにくいことなどが考えられます。転倒や自動車や自転車を運転していて起こす事故、貰い事故ともに増えるといわれているのです。
自転車は極めて不安定な乗り物です。僕も駅まで自転車で通勤していますがよくこけます(運動神経が…という説も提示されていますが)。こけても僕ひとりなので四宮に「おっさん、バーカ」といわれればおしまいですが、あなたの場合は上のお子さんをのっけてしかもお腹の中に赤ちゃんが居るので3人分なんです。とても心配です。

事故に遭う率は都道府県にもよりますが、妊娠して命を失う率(妊産婦死亡率)より高いのが日本の現状です。ただでさえ少ない妊産婦死亡をゼロにしよう、と言い続けている立場上、僕は原則不要不急の場合乗り物の運転はするな、と言っています。
あなたの場合は自転車がなければ妊娠生活が成り立たなかったんですよね。
こんな場合のアドバイスは非常に迷いますが、やはり他の方法を選択できなかったのか検討して欲しいです。
こんなこと一つとっても、日本はまだまだ妊婦さんに優しい国とは言えないですね。お年寄りにはそこそこ優しいのにね。

さーちょんさん、お待たせしました!

A. さーちょんさんは大きく生まれて大きく育ったんですね!
一般的にお母さんの生まれた体重は子どもにも同様の傾向があるといわれています。なのであなたのお子さんは大きくなる可能性はあります。大きな胎児は産道を通りにくい、たしかにその通りです。ですから帝王切開になる可能性はあるかもしれませんし、充分経膣が成功する可能性もあります。
でも骨盤の大きさはお母さんの体格で既定されるので、あなたの身長を考えると骨盤は決して小さいとは思えません。また、骨盤の骨は仙骨、左右腸骨、左右座骨、左右恥骨という7枚の骨で構成されていて、仙骨と腸骨の間や左右の恥骨の間など、関節があります。かんせつがあるということは多少の可動性があるということで、つまりは骨と骨の間がゆるんで多少大きな赤ちゃんも通る可能性があるということです。分娩ばっかりはやってみないとなんとも言えないのです。
これでは何もアドバイスしていないに等しいのですが…
最近、オーストラリアのミッテレッカーという人が「生まれてくる赤ちゃんに対して産道が狭すぎる例が、1960年代には1000件のうち30件だったのが、現在は36件に増えた。それは帝王切開が普及したせいで、周産期医療が人類の進化に影響を及ぼしているかもしれない」という説を発表しました。(PNAS Vol.113, No.51 14680–14685)あなたが帝王切開で生まれたのは大きく生まれるという遺伝形質がお母さんから受け継がれたからかもしれません。そして、現代の周産期医療はあなたが分娩時に過度にストレスがかかったり死んだりしないように帝王切開という方法を用いてお母さんから受け継いだ形質を保存したとも言えます。お母さんは帝王切開の術後の痛みに耐えながらあなたを育てあげ、それはそれはしんどかったと思います。そしてあなたもそういう選択肢しかなくなる可能性はあり得るのですが、赤ちゃんが大きくてもそれはあなたが先祖から受け継いだ遺伝形質です。恥じることなんかないと思います。
もし、あなたのお子さんが女子だったら、もしかしたらあなたと同じく不安を覚えるかも知れません。そのときは堂々と「大丈夫だよ」と言ってあげられるのはあなたしかいない。僕にはそう思えます。

次、ぷりんままさんどうぞー

A. 総排泄腔遺残という病気は我々「クロアカ」と呼んでいて、正式にはcongenital cloaca とかpersistent cloaca、総排泄腔遺残というものです。これは膀胱や尿管や膣や肛門がうまく分化せずに生まれる病気ですが、きちんと手術すれば命に関わることはありません…と教科書には書いてありますが、何回も何回も手術をしたであろうぷりんままさん、本当にお辛かったでしょう。ご苦労様でした。
で、何故僕が難しい英語を書いたかというと、これをコピペして「妊娠」という英語、pregnancyを足してぐぐってみてください。だーっと症例報告やらそのまとめが出てきます。僕がゴチャゴチャ言うよりもそれを見れば一目瞭然だとおもいます。
妊娠は可能です!!
僕も同様の患者さんのお産をとったことがあります。産道が狭いので帝王切開になりましたが、元気なお子様を授かっています。
確かに卵管水腫や手術による腸の癒着でなかなか妊娠しないし分娩にもリスクを伴いますが、それは例えば交通事故で骨盤損傷を起こした人も同様です。なかなか受精卵が着床しないので不安だと思いますが諦めずに突っ走って下さい!

めちゃんさん、どうぞ

A. まず、橋本病の原因はこれまた自己免疫システムの異常だといわれています。つまり、お母さん自身の抗体が甲状腺に炎症を起こし、機能低下症になる病気です。従って、その抗体は胎盤を通って胎児に移行する可能性があります。
妊娠中の自己免疫疾患は一般的に胎盤から出るホルモンのお陰で悪化しないといわれています。なので妊娠中はチラーヂンを飲むことで安定した状態になりますが、まれに子宮内胎児発育不全をおこすこともあります。
そして何より心配なのがお母さんから移行した抗体が原因で赤ちゃんに一過性の甲状腺障害(多くの場合機能低下)を来します。またあなたが調べられたように、お子さんの神経発達障害の報告もあります。
新生児の甲状腺トラブルは何かあったときに大きな病院で診る、というだけでは不十分だと僕も考えますがいかがでしょうか? まずはあなたが産みたいと思っているバースセンターできちんと赤ちゃんの管理が出来るか、じっくり相談されることをおすすめします。

わたあめ2号さん、どうぞ。

A. 線維筋痛症(Fibromyalgia)ですか。最近、レディーガガが同じ病気で休養をはじめましたよね。この病気は日本ではあまり一般的でなく、外から見ても身体的な変化に乏しいのでいろいろと誤解される事が多いんですよね…。お察しします。
お話しを承っていると、今お使いになっている薬で症状は落ち着いていると思われるんですけどいかがですか?
まず、今使っておられる薬は、断薬できれば全く問題ありませんし、たとえば多くのくすりは「有益性投与」、つまり「投与する利益がリスクを上回る場合は投与しても良い」とされるものです。ですので必要な薬はお使いになられてもいいのではないでしょうか。
それと、この病気にはいろいろな原因が想定されていて、例えば自己免疫疾患などがあればその治療が必要ですし胎児に対する影響は基礎疾患があればそれに規定されます。でも、お母さんが痛いと赤ちゃんも心配するかも知れません。ストレスホルモンは胎盤を通過しますので。だから、お薬を使いながら妊娠を継続することも考えておいて下さい。
線維筋痛症の型の妊娠中の治療については現在これといった指針はありません。断薬できればよし、断薬できなくても薬を吟味して使えばその方がいいと考えます。焦る気持ちもわかりますが、気持ちを楽にしてチャンスをつかんで下さい!

ありんこさん、お待たせしました、どうぞ。

A. そうですか、ありんこさんは抗血小板抗体があるんですか? 
骨髄穿刺はしました?
そうなんです、実は妊娠すると血小板は下がりやすいのです。理由は「薄まるから」、つまり妊娠により血液が希釈されて赤血球も血小板も下がったように見えるのがひとつと、「消費されるから」、つまり胎盤などにトラップされて少なくなるからです。通常、妊娠後期から血小板は下がりますが、ほとんどは12万/μl程度でとどまります。これを妊娠性血小板減少といいます。
ところが、妊娠前から血小板数が低い人が居ます。そのなかには特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura, ITP) という、多くは自己抗体のひとつである抗血小板抗体を持っている人がいて、血小板をつくるなり自己抗体で壊すという状況になっている場合があります。それでも作るスピードが壊すスピードと平衡状態を保っているので普段から出血傾向がないことが多いのです。この抗血小板抗体のなかには胎盤を通して赤ちゃんに移行するものがあり、生まれてからもお母さんから貰った抗体がなくなるまで血小板が下がり続けることがあります。
ありんこさんの場合、お母さんに抗血小板抗体があるんですか?だとすれば次のお子様も同様の症状を起こす可能性があります。
ITPは良性疾患で、どんどん悪くなってしまうことはあまりないです。
お母さんから赤ちゃんに抗体が移行するのは悪いことではなくて、その他の役に立つ抗体(たとえば風疹の抗体とか)も胎盤を通して移行して人生のスタートダッシュに必要な数ヶ月、赤ちゃんを護ります。たまたまその中に血小板に対する抗体が混じっているわけで、その期間をのりきればお子様に問題は起こしません。お辛いかも知れませんが、お子様の人生にはやはりお母さんからもらった抗体が必要です。
妊娠する、しないはあなたと家族がお決めになることですが、プロとして言うなら……妊娠してはいけない理由にはならないと思いますよ!

次の方〜、お待たせしました。

A. みかんさん、結論から言うと防腐剤にこだわるのはナンセンスです。防腐剤のあるなしにかかわらずインフルエンザワクチンは打った方がいいです。
インフルエンザワクチンに入っている防腐剤といわれるものはチメロサールといわれているもので、殺菌剤として入っているものです。なぜワクチンに防腐剤が入っているかというと昔ワクチンの瓶に混入した細菌で大勢の子どもが亡くなった事件があり、以降使われるようになりました。
チメロサールはエチル水銀チオサリチル酸ナトリウムという化学名から、「インフルエンザワクチンには水銀が入っている」という噂を呼びました。実際は有害な「メチル水銀」とは全く異なる物質ですが、「メチル水銀」と「エチル水銀」というよく似た呼び名のためか化学にうとい人がネガティブな噂を流したのでしょう。
実際はこの物質は60年使われ続けていますが、
1,身体から速やかに排泄される
2,毒性としては皮膚過敏症程度
で、胎児に入り込んで問題をおこすことはあまり考えられません。
実は、2000年に自閉スペクトラムとの関連を示唆する報告があったのですが数年後にはその説は否定されています。現在はWHO(世界保健機構)も「ワクチン中のチメロサールにさらされた小児、成人における毒性を示す根拠はない」としているくらいです。
ただし、接種後の局所の痛みや腫れは起こりますし、だるさなどの副反応は1割程度の人におこるとされます。でも赤ちゃんには何の問題もおこしません。僕はむしろインフルエンザで高熱を出して赤ちゃんに問題がおこるリスクを下げるためにはインフルエンザワクチンは打った方がいいと思っています。
参考にして下さい。

りとるママさん、お入り下さい。

A. りとるママさん、先生の仰る通りVATER症候群(VATER連合)は原因のわかっている病気ではありません。椎体、肛門、気管食道、腎、心臓などの病気の一つ一つを乗り越えていかなければいけないお子さんにとっても家族にとっても大変な病気ですが、これといった原因はわかっていないのです。
教科書には受精卵が成長するかなり早い時期(原腸形成期)におこるトラブルと書かれています。その時期にはお母さんと胎盤で繋がっているわけではなく、食べたもの飲んだものが直接受精卵に影響するわけではないのです。ですから余程の事がない限り生活習慣がこの病気に影響を及ぼすことはありません。
もし染色体異常(18トリソミーなど)が原因でなければ、普通に生活されていていいと思いますよ。
お子様の病気はあなたの責任ではありません。絶対あり得ません。
今大変な時期だからこそ、「普通ってなんだったっけ」を思い出してみて下さいね。
よろしくお願いします。

では次、fayさん、お待たせしましたお入り下さーい

A. fayさん
いろいろ持病のある人はいますが、てんかんを持っておられる人も多いです。
お薬を減らしているとのことですが、薬によっては「葉酸」というビタミンを飲んでおいたほうがいいものもありますし、妊娠して分量を増やさないといけないものもあります。
分娩方法はたしかに色々議論がありますよね。
基本的に経膣分娩をトライするということは異論のないところです。
たとえば、恐怖やストレスで発作がでるという人が居ます。その場合は硬膜外麻酔を併用した方がいいという意見もありますが、硬膜外麻酔のリスクや誘発分娩するリスクを考えれば自然分娩でもいいという考えもあり、僕の立場ではどちらとも言えないのが正直なところです。
今の神経内科か脳外科の先生のご意見や、妊娠して通院する施設の先生にも相談して決めて下さい!

グレープフルーツさん、お入り下さい。

A. グレープフルーツさん、その三つ子は心拍が見えた後きえたのでしょうか?
品胎(三つ子)の場合、一卵性、二卵性、三卵性の可能性が考えられますが、妊娠初期の受精卵を撮した超音波写真ならどれに相当するかは見当がつきます。ただ、ある程度週数が進むと超音波でもわからなくなります。

さて、8週前後で流産になった受精卵は恐らく何らかのトラブルがありそれ以上成長できなかった可能性が高いです。それはたとえばあなたが考える染色体異常とか。ところが残りの受精卵(一卵性か二卵性かは別にして)は流産しなかったことを考えると、少なくとも成長できないようなトラブルはなかったと考えられます。このことは、流産した受精卵と生き残った受精卵とでは少なくとも全く染色体のキャラクターが違うと考えるのが最も合理的です。
従って、生き残っている受精卵たち(と言うか胎児)が、大きな染色体異常を持っている確率はないと考えます。 その点はご安心下さい。
それと、皆さん混同されるのですが「染色体」と「遺伝子」は違うものです。

遺伝子はいわば生物の身体を形作る設計図です。原則一つの部品につき一つの設計図があり、それを組み合わせて細胞や臓器が作られていきます。その基本部品はだいたい3万種類あり、それらはすべてDNAという4種類の文字で書かれています。その設計図の束を納めるバインダーが染色体で、設計図だけでなく、設計図と設計図を区切るインデックスみたいな部分やメモ欄や古い設計図の断片などもファイルされていて、あまりにも長い(一つの細胞に含まれる遺伝子を繋げると2mを超えると言われています)膨大なファイルなので分冊されています。人間は44冊の基本部品ファイルと2冊の性分化に関するファイルにおさめられていて、半分はお父さん、半分はお母さんから継承されてくるのです。
染色体異常とは、親からもらうファイルの一部多すぎたり少なすぎたりで、冊数がおかしくなる事を指します。ファイルがなかったり一冊多かったりすると設計図が見当たらなかったり作り方がわからなかったりして生命維持に関わる部品が欠品してしまうのでトラブルをおこして成長できなくなるのです。(但し18巻や21巻が1冊多くてもマイナートラブルで済みます。これが18トリソミーや21トリソミーといわれる状態です)遺伝子異常は設計図の単品が異常だと言う状態で、DNAという設計図の文字がミスプリであったり親からコピペしたときに重複したりインデックスがヘンなところにあったりすることにより起こります。従って部品の一部が規格外ではありますが生命維持にかかわる遺伝子異常でなければ流産する病気である可能性は低いです。

難しい話を長文で書きましたが、具合わるくならなかったですか。
いずれにせよ、あなたの双子ちゃんは通常レベル以上に心配することはないと思いますよ。

少し外来が混んできました。
皆様にはお待たせしております。
頑張って診療続けますのでお待ち下さい。
ではのののんさん、どうぞ。

A. のののんさん
妊娠12週での甲状腺の検査値が高かったんですね、それはびっくりされたでしょう。
妊娠しなければ普段は甲状腺なんて調べませんし…
実は妊娠すると甲状腺ホルモンの値が上がる人が居ます。それは、胎盤がガンガン出しているヒト絨毛ゴナドトロピン(hCG)というのが甲状腺を刺激するからです。hCGはプロゲステロンという受精卵や胎盤を守るホルモンが出るように促していて、妊娠12週頃MAXになるのです!だから、人によっては高値を示すのです。
総合病院に紹介されたのは、更に突っ込んだ検査をするためです。「バセドウ病」ってご存じですか?慢性の甲状腺機能亢進症なんですが、これは「自己免疫疾患」、つまり自分の甲状腺に対する抗体ができて自分自身の免疫系が甲状腺を刺激するという“一人ボケ突っ込み状態”の悪いループを作る病気です。妊娠中に甲状腺が際限なく暴走する「甲状腺クリーゼ」を起こすこともあり、バセドウ病がないかを調べるための紹介状だと思いますよ。もちろんバセドウがあっても妊娠中でも使えるお薬があってそれで抑えることが出来ます。
甲状腺に対する「抗体」は、時として胎盤を通って生まれてきた赤ちゃんにバセドウと同じ状態を引き起こすことがあり、もしバセドウなら小児科の先生にも声をかけておかないといけないことになるのですが…
詳細はわかりませんが、のののんさんの甲状腺の値はFT3、FT4ともに正常値をわずかに超える程度、TSHは正常下限なので、ずうっと慢性的に甲状腺に炎症があったわけではないような気がします。
つまり「生理的甲状腺機能亢進」のような気がするので、しっかり検査を受けて下さい。心配ありません。

ジャスミンさん、お待たせしました。どうぞ。

A. 不規則抗体とは、A B O AB型を決める抗A 抗B以外の抗体で、まあ細かい血液型だと思ってください。
例えばRh(-)の抗体もこの不規則抗体に入ります。

抗体にはこのRhD抗体を含め300種類以上確認されていますが、生活していく上で問題になるのは遅発性輸血副作用(DHTR)や新生児溶血性疾患(HDN)をおこす種類の抗体です。

あなたは間接クームスをしても「何も言われなかった」ことを考えると、DHTRやHDNを起こしにくい抗体か、極めて抗体価(抗体の力)が低いかどちらかです。なので、赤ちゃんには今回何も問題をおこさなかったしあなたに輸血するときも緊急時はABO式さえ合わせておけば副作用は出ないと思います。
時間があるときは抗体を除去した洗浄赤血球というのを使うと更にリスクは減りますし。だから大丈夫。あまり心配はしないで下さい。

でもできたらどのような不規則抗体があるのかは担当した先生に聞いておいてもいいかもしれませんね。

ちろりんさん、お待たせしました。どうぞ。

A. なるほど帝王切開を2回されているんですね。
まず、最初の質問の帝王切開の時に筋腫をとるというのは良く行われるか、ですが基本的にはしません。
何故なら、妊娠中の子宮はすごく血流が豊富です。つまり、すごく出血しやすいということです。帝王切開は赤ちゃんのための手術なので、まず赤ちゃんを無事出すこと、そしてお母さんに余計なリスクを与えないことが大前提なので、不必要な筋腫核出はあまり行われません。でも、子宮をとじるときに筋腫が邪魔をして縫合出来ない場合があります。縫合しないで子宮をほったらかしには出来ないので、多少のリスクがあっても筋腫をとることがあります。
お二人目も臍帯の辺縁付着というより膜付着というやつですね。帝王切開にしてよかったということです。ご苦労様です。
そして次の妊娠なのですが…
やはり一人目や二人目より高いリスクがあると言われます。
まずは子宮破裂のリスク。これは二度子宮にメスが入っているのでやはり破れ易くなります。陣痛が始まれば数%の確率で起こるという報告もあるくらいで、帝王切開の回数がふえれば増えるほどリスクは高まると言われています。
次は前置胎盤のリスク。帝王切開をしていなくても1%弱が前置胎盤ですが、これも弱い相関ながら回数と比例すると言われますが3回目なら2%弱です。
ただ、この胎盤が前置癒着胎盤である確率は30%ともいわれています。前置癒着胎盤とは、前置胎盤であるばかりか子宮の前の傷のところにがっちりと胎盤が食い込んで外れない上に激しく出血する状態です。
もし双胎になれば以上のリスクの上に双胎のリスクが加わるので、ハイリスク妊娠と言わざるを得ません。
怖いことをいっぱい書きましたが、このことを避けては通れないのです。
あなたが今することは、

1:妊娠前相談として帝王切開をしてもらった産婦人科を受診して意見を聞く。
2:リスクのことを家族と共有する

この2点です。
ご自身のリスクを理解し、家族や医療チームと共有することで前に進む道は開けると思いますよ。

次、あおいさーん

A. 両側のチョコレート嚢腫を治療されたんですね。月経困難症も治ったということは手術の値打ちは抜群にありましたね!
チョコレート嚢腫は子宮内膜症の一つで、卵巣に生着した子宮内膜が月経の度に出血を繰り返して「血の袋」をつくり、その古い血がチョコレートに似ているのでそう言う名前になりました。
両方の卵巣に内膜症性病変があるということは子宮内膜症の進行度分類では重症になります。もし卵管や子宮と直腸の間(ダグラス窩)が癒着していたら、これは不妊の大きな原因になり得ます。
おそらくあなたは手術で病変を摘出し、癒着を剥離したと思われるので妊娠率が上がるかもというあなたの考えは充分リーズナブルです。
頑張ってトライしてみて下さい!
ただし、内膜症は1/3位の人は再発します。不妊治療を考えていなくても、産婦人科でフォローを続けることをお薦めします。

mayuさーん、
どうぞお入り下さい。

A. 医者としては何か食べて欲しいですが、しんどいのに無理して食べる必要はないですよ。少なくとも胎盤が完成するまでは赤ちゃんは自分が持っているお弁当箱(卵黄嚢)に入っている養分で大きくなります。
12週をこえると胎盤が出来上がってくるので徐々に赤ちゃんもそこから栄養を採り始めますが、それでもまだ食べられなくても赤ちゃんに影響は少ないです。むしろ点滴をしているのはお母さんのためで、食べられなくなるとすぐ枯渇してしまうビタミンB群と水分を補いながらつわりが治まるのを待つ作戦なのです。
つわりの原因は胎盤が出来上がるまでの間、受精卵が子宮に食い込むのを助けるために卵巣が出しているホルモンが原因と言われます。胎盤が完成する12週以降になるとホルモンは下がりますからつわりは治ります。
mayuさんは…あと1ヶ月半ですね。長いようですが『コウノドリ』をあと5回ご覧になっている間に良くなってきます!
それまでは食べられそうなものを無理のない範囲で食べ、水分も摂取できなくなってきたら病院へ行って下さい。
水分は炭酸飲料がいいと言われていますが、最近の報告によるとなかでもジンジャエールが最強らしいですよ。僕の患者さんは「ドライなやつ」「本物のショウガでつくったやつ」がいいなどと言ってますが。試してみて下さい。
それと、たまに制吐剤(吐き気止め)も出すことがあります。人によっては効果があることもありますが、これも個人差が大きいです。施設によっては適応外使用の抗がん剤向け制吐剤(オンダンセトロンという薬)を切り札として出すこともあります。とにかく今はかかりつけの病院に相談しながら時が過ぎるのを待ちましょう。
つわりは胎児が「私はここにいるよ。お母さん気がついてくれてる?」というサインなので、お腹をなでて「わかってまんがな、ホンマにうるさい奴っちゃで」とツッコミを入れながら。

かぁちゃんさん、どうぞー

A. 怖い思いをされましたね。
あなたが経験なさった出血は我々の言葉では「晩期産褥出血 late onset post-partum hemorrhage」というやつで、原因がわからないことが本当に多いのです。
詳細にお教え頂いた経過をみると、子宮そのものに原因はあり得ないみたいですね。胎盤遺残や動静脈奇形(もともと子宮の動脈と静脈が繋がってしまっている病気)などでないとすれば、やはり原因不明なのかなと思います。
今、その影響が残っているかというと、僕は残ってないと考えます。
妊娠が終わり妊娠ホルモンが下がってくると子宮を構成する筋・血管・結合組織・内膜などは妊娠していない状態に戻ってゆきます。なので月経が何回か過ぎれば子宮はほぼ元の状態に戻ると考えてもいいです。7年経っているなら尚更です。
今の不正出血は「機能性出血」といって、ホルモンの分泌パターンが変わったからではないかと思います。年齢のせいなのか、他の理由かはわかりませんが、治療すべき不正出血かどうかは診ておいたほうが良いと思います。
一度近くの産婦人科で相談してみて下さい!

茹でたイカさーん。
あ、あなたは診察ではないのですね。

A. 外来の見学ね。まあこっち来てここに座りいな。
えー!、茹でたイカちゃん、君はサクラと同じ思いをしたんや…。
僕は君の年齢では医者になろうなんて考えてなかったなあ。君は偉いなあ。その歳で「自分のような悲しい思いを他の人にさせたくない」って思うなんて、僕は切なくて涙が出そうやわ。
僕が産婦人科医になったのは、新しい命が誕生する場面に立ち会う喜びにしびれてしまったからやねん。それと産婦人科は女性の病気全般を診ることができるから。子宮癌や卵巣癌の治療(婦人科腫瘍)もあるし、更年期障害のホルモン治療もあるし、不妊治療もある。そして何より新しい命に触れることの出来る周産期があるからなあ。
皆が幸せなお産をするとは限らへんねん。持病や癌などと闘いながら命のバトンを繋ぎたいと考えるお母さんがおるねん。産婦人科医は、癌治療、ホルモン治療、不妊治療と周産期医療を組み合わせて、そう言った人が子どもを産み、育てられるように伴走する仕事でもあるんよね。プロとして、科学者の端くれとしてこれはすごくやりがいのある仕事やで。
だからこそ君にひとつ忠告しとくわ。
君は辛い思いをした分、すごくいいお医者さんになるに違いない。もうそれは間違いない。でも、お母さんの仇を討とうと思っているなら、医者になるのはやめといた方がええ。君がしんどくなりすぎるから。
どんなに医学が進んでも、どんなに一生懸命、考えられる限り最上の治療をしても、助けられない人は必ずいる。すべての人が思い通りに治るわけやないねん。君はそんな場面にプロとして立ち会える?ずーっと冷静でいられる?
だからそれを乗り越えていけるように…いま、本を読みなさい。小説でも古典でもノンフィクションでも、とにかく出来るだけ沢山本を読みなさい。そこにはいろんな時代のいろんな人のいろんな悩みが書かれてるから。
そして音楽を聴きなさい。クラシックでもジャズでも何でもいいから、音楽を聴きなさい。そこにも作曲者や演奏者の思いや悩みが奏でられてるからそれを感じて欲しいねん。
それらを目一杯取り込んで…自分の思いや悩みと置き換えなあかんねん。そんでもっていつか自分の気持ちをぐーっと楽にさせる事が出来たら、それから医療の道にすすみなさい。必ず、進みなさい。まっすぐ、進みなさい。
その道のどこかで、君を待ってる。

ふーちゃんさん、どうぞ

A. なるほど、それは心配ですね。
まず何故リトマス紙を使うかというと、もともと健康な膣の中は「酸性」なんです。それは乳酸菌に似た菌がいて、膣の中を「酸っぱい」状態にして雑菌が侵入しないようにしているからです。ところが、羊水は中性から少しアルカリ性です。だから、リトマス紙で酸性でないと破水の可能性があると考えます。ところが、僕は今「健康な膣の中」と言いましたよね? そう、膣のなかに雑菌がいたり乳酸菌がサボったりして酸性が弱まってくると、破水と同じ反応を示します。だから今、羊水がどんどん出ているのかどうかは不確かなんです。もちろん入院時は破水していた可能性が高いです。赤ちゃんを包んでいる袋(卵膜)に穴が空いていたかもしれません。でも、「re-seal(再密封)」といって、いちど卵膜に空いた穴もうまくすれば塞がります。
19週で破水して何が最も問題かというと、羊水が枯れてしまうと胎児の肺が成長しなくなること(肺低形成)です。それと、穴を通してばい菌が入り込んで赤ちゃんが感染すること(子宮内感染)です。どちらも赤ちゃんの命に関わる病態ですが、何と!素晴らしいことに羊水量は確保され、熱も出ず腹痛もないということはそのどちらも起こっていそうにないということです!
リトマス紙がすっきり酸性を示さないのは、まだ穴が完全に塞がっていないか長期入院やもしかすればのんで居られるかも知れない抗生剤のせいで膣の乳酸菌が働きを弱めているかどちらかです。なので、もう少しおとなしくしてひたすら穴が塞がるのを待ちましょう。
今の経過は、とても順調です!

次は…はなさん、
お入り下さい。

A. そうですね、不安かも知れませんが、妊婦検診は「妊婦健康診査」の略ですから、言い換えれば健康かどうかを調べる赤ちゃんとお母さんの人間ドックみたいなものなのです。人間ドックを1ヶ月に1回受ける人はあまり居ませんよね?そんな頻回に受けたら、そのストレスでかえって具合が悪くなりそうです。同様に母児の病気を見つけるには、今は4週間がちょうどだということなんです。
はなさん、もう2〜4週間もすれば胎動を感じるようになりますよ。そうすれば赤ちゃんが元気かどうかはわかるようになります。もうすこし待って挙げて下さい。よろしくお願いします。

やきそばさん、どうぞー

A. 怖い思いされましたね…
まず、産褥出血ですが、重症の産褥出血はお産250回に一回起こると言われています。原因は弛緩出血や子宮内反、癒着胎盤、前置胎盤や低置胎盤など様々です。
さて、やきそばさんは前回のお産では最初「弛緩出血」って言われたんですよね?その後一ヶ月検診で胎盤遺残があったといわれたんですね。
弛緩出血は子宮が収縮せずにゆるいままで出血が止まらない状態を言います。子宮収縮剤や子宮腔内バルーンを入れて治療しますが、おそらくそれに反応して1300mlですんだんでしょうね。
全く何もない分娩後でも健診時に子宮の中に遺残物が見つかることがあります。胎盤の切れっ端か、赤ちゃんを包んでいた膜か、血液がかたまったものかのいずれかなのですが、いずれにしても出血が多くなければ吸収されるのをまつこともあります。
あなたの場合は弛緩出血と胎盤遺残が起こったようですが、どちらも子宮そのものに原因があれば再発する危険性は少し多くなると思います。例えば流産処置で何回も搔爬しているとか、子宮の形がハート型(双角子宮)とか…
そのどちらにも原因がない場合はそれほどリスクは上がらないのではないでしょうか? 
もちろん出血したときは子宮を全摘しないといけなくなる可能性はありますし、命に関わる合併症が出る可能性もありますが、たとえば産褥出血のリスクが3倍になったとしても、その確率は3/250、つまり、98.8%はなにもなく過ぎるかもしれません。98%当たる宝くじなら、僕なら…買いますかね。
妊娠については家族ともよく相談してみて下さいね。

舞妓さん、どうぞ!

A. 舞妓さん、それはいけませんね。
あなたが産後うつという病気かどうかはわかりませんが、その可能性はあります。分娩後、急激にホルモンが変化するのでドラマでもあったように2〜3割の人がうつ状態になると言われています。なのでどこかで相談をして心療内科などに繋げる必要があるかもしれません。

相談窓口としては
・あなたが出産・1ヶ月健診をした産婦人科外来
・市町村にある保健センター (連絡先は市役所などで教えてくれます)
・都道府県にある精神保健センター 
( 厚労省のHPで【精神保健福祉センター】と検索してみてください )
・お近くの心療内科

に出来るだけ早く連絡し、相談してみて下さい。
つわりと一緒で、もし診断がつけばこの病気は治ります。
早速連絡してみて下さい。

ひふみんさん、
どうぞー

A. まずはいろいろ大変な治療をくぐり抜けられたんですね、ご苦労様です。
最初に、「卵巣の境界型悪性腫瘍」という卵巣癌ではないけど放っておくと命に関わる腫瘍を乗り切られたのは本当に良かったです。その後のイレウスで何回も手術をしないといけなくなったのに、よく頑張られました。
イレウスというのは腸の動きや通りが悪くなることで、あなたの場合は手術によって腸が癒着したことが原因だと考えられます。僕らも何度かイレウスの妊婦さんの治療に当たったことがありますが、確かに炎症の程度によっては流産早産のリスクが高まるといわれています。でも、妊娠してイレウスが必ずおきるということはないですし、イレウスが起こっても流早産するわけではありません。持って回った言い方ですが、妊娠してみないとわかりませんが妊娠する価値はあると思います。
凍結胚の事ですが、グレードを表す数値が高いほど妊娠率もいいです。おそらく3ABというグレードは20〜40%の妊娠率ということが言われていますが不妊クリニックで成功率は違ってきます。当然、妊娠率は自然妊娠にくらべて遙かに高いと言えます。
自然妊娠は卵巣が排卵して、その卵を卵管がキャッチすることが必要です。従って左卵巣卵管の付近にそれができるだけのスペースがあるか(つまり癒着がないのか)が問題です。
イレウスの手術をした時の産婦人科担当医の先生にご意見を訊かれることをお勧めします。
因みに、僕はあなたよりずっと沢山の回数、お腹にメスを入れた人を何人か帝王切開していますよ。

無痛分娩について説明を求めておられる方、
皆様お入り下さい。

A. 無痛分娩、最近話題になっていますよね…。
まずは無痛分娩といっても完全に痛みが取れるわけではありませんので「和痛分娩」と言っている施設もありますので完全に痛みが取れることを期待されるとちょっと違うなという方はおられますので知っておいて下さいね。
麻酔というのは一時的に神経を「殺す」手技です。無痛分娩に使われる硬膜外麻酔というのは、硬膜外腔という場所にチューブを挿入し、少しずつ薬を入れて麻酔のかかっている部分や強さを調節する手技です。従って、薬がお産の時に痛みを感じる神経よりも広く広がってしまえば、横隔膜などの呼吸をつかさどる神経まで「殺して」しまいます。そうなると息が出来なくなって命に関わる問題がおこります。
硬膜外腔にチューブを入れようとして髄腔という髄液の満たされた部分に薬液が入ってしまう事は、実はよくある合併症です。(Dural Puncture 髄腔穿刺と言います)僕自身も経験したことがありますし、「神」と言われるほどのゴッドハンドを持った先生がやったのを見たこともあります。つまり、この髄腔穿刺という合併症をゼロにするということではなく、合併症は起こりえるという事を前提にして無痛分娩を考える必要があります。
しかし先ほど申し上げたみたいに麻酔の薬は作用時間が限られています。つまり神経が「死んでいる」期間は短いのです。従って呼吸が出来ないとか血圧が下がっても呼吸補助をしたり点滴をすることでしのげる可能性があるのです。もう一つは人手の多い時間帯に行うために、計画分娩をする場合があると言うことです。ということは計画分娩、つまり分娩誘発のリスクも加わることになります。この条件は大病院でも個人病院でも変わりません。
もし、無痛分娩をお考えであれば担当の先生としっかり話し合いをすることをお薦めします。合併症を想定しているか、合併症を早期発見するためにどうしているか、早期発見した場合の対処方法はどうするか。
今回の騒動で無痛分娩が悪だという考えが広まるのは良くないと思っています。痛みを味わってこそナンボなどという人もいますが、お産は人それぞれです。無痛分娩でお産への恐怖が和らぐのであればそれは値打ちのあることではないでしょうか? でも、安全をおざなりにした無制限な適応も良くないと僕は思っています。

はーい、
ひまわりさんどうぞー

A. アッシャーマン症候群で子宮鏡をされたんですね。
子宮を袋だとすると、袋の内側がくっついてしまうのがアッシャーマン症候群です。袋の中は赤ちゃんが入るためのスペースなのですが袋の内側がくっついてしまうと赤ちゃんの入るスペースが狭くなって妊娠しにくいと言われています。
想像して頂ければわかると思いますが、袋の内側のどれだけの部分がくっついてしまっているのか、開腹手術でどこまで解除できたかにより、条件は変わってきます。
今、主治医の先生が取っておられる戦略は恐らくホルモン療法で剥離した部分に子宮内膜を増殖させようというものだと思われ、それも個人差があって何年で元通りなるかは一概に言えません。
完子宮にメスを入れておられるので流早産や子宮破裂、癒着胎盤などのリスクは他の妊婦さんに比べて高いですが、全に癒着を剥離できていなくても、内膜が復活していなくても、受精卵が着床できれば子宮はゴムボールのように膨らんでいきますので妊娠は不可能ではありません。
お前見てきたんか、といわれそうですが、アッシャーマンの方が妊娠されたのを担当したことがあります。リスクなどについてしっかりと主治医と相談した上で治療を続けて下さい!

診察番号005 ほのぽんさん、
お待たせしました

A. う〜ん、「流産すると流れやすく育ちにくい」って誰が言いました?
その情報はどこかの国の大統領なら「Fake Newsだ!!」といって騒ぎ立てるレベルの情報です。大阪弁では「クソ情報」と言います。(ウソです)
じつは逆の研究報告があります。「流産後は正常に妊娠しやすい。」です。
自然流産は受精卵の不具合でおきます。卵巣やホルモンや子宮は全く問題なくても、受精卵が具合悪いとおきます。
おそらく流産処置をするまで子宮も卵巣も受精卵を着床させようとぎりぎりまで仕事をしていたはずです。詳しく言うと排卵をしたあとの卵巣は受精卵からの妊娠ホルモン(hCG)のから「ホルモン出して!」という合図で黄体という部分から激しくホルモン(プロゲステロン)を出し、それが子宮に作用して子宮は一生懸命受精卵を包み込むふかふかのお布団をこしらえます(子宮内膜の脱落膜化)。これは受精卵に途中で不具合がおこってもいきなりすべてがストップする訳ではないのです。今、徐々に妊娠ホルモンが下がり、卵巣が黄体ホルモンを出すのを止めはじめている時期なので体調不良や不正出血がつづくことがあります。でも恐らく年内に月経は始まると思います。
数回、排卵をともなわなかったりすこしパターンの違う月経が起こる可能性がありますが、以降の半年内外が最も妊娠しやすいと言われていて、それに照準を合わせられたらいかがでしょうか?
ショックと不安を乗り越えられたら、普通に妊娠する格率は更に高まっています!

Onyemさーん、どうぞ。

A. 17週で流産されたんですね…。お気持ちお察しします。
頸管無力症というのはまだ硬くてしっかりと閉まっていないといけない時期の子宮の入り口がどんどん短く柔らかくなり開いてしまい、赤ちゃんを子宮の中に留めることができなくなることです。ですから不育外来での検査で問題がなかったということは大変安心する材料ではありますが、次の妊娠を保障する事が出来ないのです。
あなたのように中期流産された方や早産された方は次の妊娠も流早産を起こしやすいと考えられています。しかし現代医学でも妊娠していない時期に流早産を予防したり治療する方法はありません。
ただ、今までの研究では、リスクを下げる因子がいくつか報告されています。それは、「ストレスを避ける」「刺激物を避ける」「虫歯をなおす」などの生活習慣にかかわるものもありますので生活習慣で問題がありそうなところがあれば改善してみるのは値打ちがあると思います。
妊娠すれば、たとえば膣の中の細菌叢を調べそれが良くない場合に治療をしたり、クラミジアなどがいれば抗生剤で治療したりすることが有効と言われていますし、プロゲステロンというホルモンの注射か膣座薬での治療が有効であるというある程度確からしいデータもあります。また、頸管無力症に対しては子宮頸管縫縮術というのが有効な場合もあり、完璧ではないにしても何かできることはあります。
今はお辛いかも知れませんが前向きに考えられるようになったら、そのことも考慮の上妊娠をトライされても良いかも知れませんね。

では次の方どうぞー

A. jyunaさんこんにちは。
生まれたときの体重が将来のその子のキャラクターに影響があるのではないかという仮説はいくつかの報告があります。たとえば…
・出生体重が小さいと糖尿病になりやすいかも (Circulation, 1996; 94: 3246-50)
・出生体重が大きすぎる女の子は将来メタボリックシンドロームになりやすいかも (Diabetes Care. 1998 Oct;21(10):1652-8. )
・出生体重が小さい子ほど将来塩味を好むかも (European Journal of Clinical Nutrition2006 Feb;60(2):272-9)
ホンマかいなという感じですよね。
実際は低体重で生まれることそのものは「病気」ではありません。でも、たとえば糖尿病合併のお母さんから生まれたお子さんは小さく産まれることがありますし、体型や身長はお母さんに似ますよね? だから、すべてのこういった論文が真実であるとは思えません。
残念ながら僕は勉強不足なのか低体重のお子さんが妊娠しにくいというきちんとした議論は聞いたことがありません。そういった「テレビ(本)で言ってた」「ツレのツレにそう言う人がいる」「偉い先生が言っていた」という情報は受け流して頂いて結構です。
あなたのお子さんが妊娠しにくいことはないと思いますし、そうであったとしてもそれはあなたの責任ではあり得ませんっ!

しーちゃんママさーん、
お入り下さい。

A. 子宮内反でしたか…それは怖かったですね。
子宮内反とはお産の時に子宮が裏返しになって外へ出てくる状態を言い、沢山出血します。胎盤の一部が子宮に癒着していて胎盤が出る時に子宮ごと出てきたりすることで内反することもありますがほとんどは原因不明です。あなたの場合は「癒着胎盤」と言われていないことを考えると本当に原因不明なのだと思います。だとすれば、先生の仰る通り再発する危険は低いと思いますし、詳しく検査(例えばMRIや子宮造影)をしてもわからないことがほとんどです。再発のリスクの低さや原因が求められにくいことを考えると、検査は不要だと思いますが、次妊娠されたときは事情のわかっている今の病院で分娩されると更に対応が早くなると思います。
検討してみて下さい。

では、
受診番号001番のミニママさーん、どうぞ

A. ご苦労様です。
2ヶ月前から授乳していないのに月経がこないんですね?
たしかに、7〜8割の産婦さんが半年を過ぎた辺りから月経が来ると言われていますが、逆に3〜5人に一人は来ないと言うことになります。なので異常とか病気だという訳ではありません。母乳メインではなくなって2ヶ月だし、まだ少し母乳がでている可能性もあるし、妊娠前の状態にもどったとは言いにくいことを考えても、今少し様子を見られていいかもしれません。
ただ、早く次のお子様が欲しいのであればもう2〜3ヶ月経って月経がこなければ病院へ受診してみたらいかがでしょうか?

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