この差って何ですか?

2020年11月17日(火)

「ロングセラーおもちゃ」の昔と今の差

専門家:池澤圭(株式会社タカラトミー)、池田源(株式会社タカラトミー)、木下歩(株式会社タカラトミー)、橋本泰子(株式会社タカラトミー)

この差は…
「黒ひげ危機一髪」は、「黒ひげくん」の「数」と飛び出す「高さ」が5倍にパワーアップ
「人生ゲーム」は、「マス目」と「ルール」が時代を反映
「リカちゃん」は、「顔」や「ボディ」、「ファッション」、最新では「髪色が温度で変化」 か どうか
「人生ゲーム プラス令和版」では、最もフォロワーを増やしたインフルエンサーが勝ち!

知らないうちに変わっていた「ロングセラーおもちゃ」の昔と今の差とは!

実は今、「おもちゃ」が大進化!例えば、「UFOドローン」という商品は、リモコンではなく、機体についているセンサーで、簡単に操作できるので子供でも楽しめる!さらにこちらは「3D ドリームアーツペン」!ペン先から出てくる樹脂がライトで温められることで瞬時に固まり、お絵かきするように簡単に立体作品を作ることが出来る!他にも様々な最新おもちゃがある中、おもちゃ屋さんの棚に並び続ける「ロングセラーおもちゃ」の存在が!ということで、知らないうちに変わっていた「ロングセラーおもちゃ」の昔と今の差!

「黒ひげ危機一髪」の昔と今の差とは!?

まずは「黒ひげ危機一発」!その誕生は、1975年!山陽新幹線が全線開通した頃から、45年もの間、多くの子供たちに愛され続ける「ロングセラーおもちゃ」!このおもちゃは、タルに剣を刺していき、「黒ひげくん人形」が飛び出したら負けというルール。しかし、発売当初は飛ばしたら勝ちというルールだった!実はこの「黒ひげくん」、敵に捕まっているという状態だった。敵に縄でぐるぐる巻きにされて、この樽に入れられているという状況で、剣を使って、縄を解いてあげて、「黒ひげくん」を助けてあげようというゲームだった。しかし、その後、ある番組で「黒ひげ君」を飛ばしたら、罰ゲームという企画があり、そのイメージが世の中で浸透して、メーカーでも正式に1995年から「飛ばしたら負け」というルールを採用!
そんな「黒ひげ危機一発」!発売から45年目の今年、今まで以上に驚ける最新版が、発売された!何と!「黒ひげくん」人形が5体に増えた!さらに、進化したのは「黒ひげくん」の数だけではなく、飛び出す高さもおよそ5倍にパワーアップ!もちろん、当たっても痛くないよう、頭の部分がラバー素材になっているのでご安心を!

「人生ゲーム」の昔と今の差とは!?

続いては、今年、売り切れが続出!不滅の人気を誇る「人生ゲーム」!その誕生は、1968年!アメリカの有人宇宙船「アポロ7号」が打ち上げられた頃から、52年を迎える「ロングセラーおもちゃ」!もともとは1960年にアメリカで生まれた「THE GAME OF LIFE」というゲームを日本に持ち込み、例えば、「石油が出たとか」を、1983年に、「お世話になった人にお歳暮を贈る」とか、「日本ならではのもの」に変えた。これをきっかけに、日本の家庭で一気に浸透していって今に至った。
まずは、そんな「人生ゲーム」の「マス目」の昔と今の差。「人生ゲーム」は、時代を映す鏡でないといけないと考えており、そのために、毎回、「トレンドワード」や「どんなものが今はやっているのか」をどんどん書き出していって、そこからマス目を作り上げていくとのこと。例えば、1995年の不況真っただ中の時は、「同情するなら内定をくれ」と、“不幸バラエティ”に出演。切々と訴え50万円獲得。2003年、離職率の増加が話題になった頃は、「上司とそりが合わず会社を辞める」職業カードを返してフリーターに!こういった言葉を入れ込むことによって、少しでも家族の会話のきっかけになればいいかなとのこと。この様に時世を反映したワードを取り入れてきた「人生ゲーム」だが、あえて取り入れなかった年も。1995年は、いろいろなことがあった時で、「地下鉄サリン事件」や「阪神淡路大震災」などの痛ましい出来事が続発。このまま、こういったモノを盤面に反映してしまうと、やはり暗い「人生ゲーム」になってしまうかなと思い、その後開発したのがコチラ!吉本興業とコラボした「人生ゲーム関西版」!そのマス目は、例えば、「東京へ来たら、うどんのつゆが濃くてショック」とか、「アメ村でガレージセールをやったら200万の儲けになった」みたいな。関西を元気づけようとこういったゲーム発売!人生やっぱり、山あり谷あり楽しいいいこともあれば、つらいこともあるけれど、せめて「人生ゲーム」をやっている間は、明るく楽しんでもらいたいという思いで作ったとのこと。
続いては、「人生ゲーム」の「ルール」の昔と今の差。実は昨年発売されたの「人生ゲーム」は、52年間の歴史を根底から覆す新ルールを採用。今の世の中は、お金に執着しない人が増えてきた。人生の価値はお金だけではない!そこで、「人生ゲーム プラス令和版」は、「フォロワーをたくさん増やした人」が勝ちというゲームに変えた。つまり、最もフォロワーを増やしたインフルエンサーが勝ち!そのマス目を見てみると、「裏垢がバレて大炎上。フォロワー数マイナス100万」や「朝起きたら昨日の寝る前のつぶやきがバズって大拡散!フォロワー数プラス200万」など。SNS世代が共感できるトラブルやあるあるを取り入れているとのこと!

「リカちゃん」の昔と今の差とは!?

続いては、累計売上6,000万体超えの「リカちゃん」。その誕生は、1967年!「オールナイトニッポン」の放送が始まった頃から、53年もの間、女の子たちに愛され続けてきたロングセラーおもちゃ!「リカちゃん」のサイズは、小さな女の子の手でも持ちやすいようにと「バービー人形」など海外モノより小さい、21センチで発売。「リカちゃん」は、小学5年生の女の子で身長142cm。そう、リカちゃんはタレント名鑑にも載っている、れっきとした女の子。
そんなリカちゃんの産みの親、タカラ創業者・佐藤安太さんにはある思いが。女の子は、お母さんとか大人がしていることを真似したいと思うけれど、できないことも結構ある。例えば、「髪の毛を結ってあげたり」、「お化粧をしてあげたり」という、ちょっとやりたいけど出来ないことを叶えてあげられるような遊びをさせてあげたい、という思いから商品化をしている。
そんな「リカちゃん」、常に女の子たちの“憧れ”に応えるため時代のトレンドに合わせて「顔」や「ボディ」が進化!この「リカちゃん」は、タピオカを持っていている。さらに、腕が、横とか上にあげられるボディに。肘とか膝とかを、曲げてモノを持てたり首も傾げられたりして、今インスタでアップする時にも、可愛い写真を撮ってもらえるように進化している。
そして、「ファッション」も、ルーズソックスを履いたコギャル風リカちゃんや制服を着たAKB風のリカちゃん!さらに、「フードデリバリーバイク」に乗った「リカちゃんイーツ」。スマホ決済のマネが出来る「リカペイ」など、時代に合わせたアイテムを、年間100種類以上発売!発売から53年間、常に女の子の憧れに応えるため、様々な進化を遂げてきた。
そんな「リカちゃん」を、日夜生みだしているのが、タカラトミー、「リカちゃん企画開発チーム」の皆さん!全員、幼い頃から、生粋の「リカちゃん」ラバー!自分が子供のころ「こんなリカちゃんがあったら良いな」と思い描いた夢を実際に商品にしているとのこと。
メンバーの木下さんの場合、元タカラに「リカちゃん」をやりたくて、入社志望出したが、落ちてしまい、トミーに入社。その後、タカラとトミーが合併して、その年に「リカちゃん企画開発チーム」に配属されたっていう夢のような人生の転機があったとのこと。そんな木下さんは、「リカちゃん」をメークアップしたり、自分の写真を加工したり出来る「リカちゃんパッド」を開発。そして、深尾さんの場合、子供の時に母が、自分のために作ってくれた洋服と同じ生地で、「リカちゃん」のお洋服を作ってくれた思い出から、ママとおそろいのリンクコーデのようなドレスセットを企画。
そんなリカちゃん愛溢れる開発チームが今年、最新「リカちゃん」を発表!それは、髪の色を変えて、戻せる「リカちゃん」!子供の時にリカちゃんの髪色を替えたくて、ペンで塗ってしまい戻らなくなったという女の子が一度は経験した悲しい思い出を元に作り上げたとのこと。最初の「紫色」から、手の温度で温めることで「水色」に変えられて、さらに、氷水で冷やすと、「濃いピンク色」に!そして、あっためると元の髪色に戻るという。つまり、髪をペンで塗らなくても、色を変えることが出来る! この「リカちゃん」、開発にかけたのは実に2年!発売時期がちょうどコロナのときで、通販サイトやSNSを見た時、「朝からずっと遊んでいる」とか、「やっと買えた」とか、「ずっと持っています」とか、口コミがあり、とても嬉しかったとのこと。そう、どんなに時代が変わろうとも、「リカちゃん」はいつも女の子のそばに。

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