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日本には日本語という共通語があるのに、どうして県によって方言があるの?
小5・おんな
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お姉さん:ユカちゃんはどこに住んでるのかな??
こども:秋田です。
お姉さん:何か秋田の方言、教えて?
こども:山奥のこと「カッチ」っていうの・・・。
日本だけじゃなくて、地球のことを考えてみると、言葉ってたくさんあるでしょう?日本には日本語があって、韓国には韓国の言葉・・・というようにね。
でね、むかしは自分が住んでいる場所のほかに誰が住んでいるかわからなかったし、今みたいに電話がないから遠くの人とは話せなかったの。だから、自分のまわりにいる人にだけ通じる言葉があればよかったんだよね。最初、言葉はそうやってできたんです。だから、そこだけにしか通じない言葉があって当然なの。
それから、だんだんみんなと話すようになってきて、言葉もみんなに通じる言葉が必要になってきて、それで、それぞれの言葉が歩み寄って、みんなで使える言葉が生まれてきたというわけ。それが「共通語」なんです。
だから、最初に共通語があってそこから色々な言葉が出来ていったのではなくて、もともと色々な言葉があって、それが歩み寄っていって、共通語ができたって考えればいいんじゃないかな?
例えば、お家でも、そのお家でしか通じない言葉ってあるでしょう?電子レンジであたためることを「チンする」って言ったりする家もあるし、電話の短縮番号のことを「ポチョ」っていう家もあるしね(笑)。
ほかにも、お友達の間でしか通じない言葉があったりするじゃない?それが大きくなったのが方言で、そのまた大きいのが日本語なんだって考えればいいんじゃないかな。
エッセイスト・神津 カンナ 先生
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「マジ〜」とか「それってアリ〜」っていったら、お母さんにおこられちゃいました。どうしてですか?
6さい・おとこ
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おともだちと話すときと、お父さんやお母さんと話すとき、先生と話すとき、それからぜんぜん知らない人と話すとき、それぞれちょっとずつちがった言葉づかいになりませんか?
今キミがここにお電話してきてくれたときも、おねえさんが「何才ですか?」って聞いたら「6才です」ってちゃんと答えてくれたよね。だけど、ともだちに「おい、おめえいくつだよ?」って聞かれたら「6才だよ!」っていうかもしれないよね。(笑)
ともだちと話してるときに、知らない人と話すように「そうなんですか、ボクは知りません」ってこんなふうにしゃべったら、ともだちは「こいつ、今日は変だぞ」って思われちゃうでしょ。でも、もし知らない人と話しているときに「マジそれ〜、アリかよ〜」なんていったら、その知らない人はびっくりしちゃうでしょ。
言葉はね、時と場合と相手によってきちっとかえていかないと、なんとなく変な感じがしてしまいます。だから、おともだちと使ってる言葉を、お父さんやお母さんに使うと、すごく変に聞こえるんだと思うよ。だから「マジ〜」とか「アリ〜」とかいう言葉が良いか悪いかは別として、おともだちの中ではつうじてる言葉が、ほかの人にはつうじないことがあるっていうことですね。わかりましたか?
こども:はい。ありがとうございました
ほら、それすごいていねいでしょ。(笑)ともだちに宿題をちょっと見せてもらったときに「ありがとうございました」なんていわないでしょ。
だからきっとキミも頭の中ではちゃんとわかっていると思います。
エッセイスト・神津 カンナ 先生
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「危ない」は危険があるのに、どうして「危ある」ではないの?
小4・おとこ
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「危ない」という言葉は「危な」という名詞の下に「い」がくっついているんですよ。「あぶ」がないのではなくて、「危な」が「い」なんです。「危な」という言葉はね、古い古い言葉なんですけど、「危な」だけで「危ないこと」全部を指しているんです。だから、「危ない」というのは、これが形容詞になって「危険なことがあるよ」という意味なんです。だから、「あぶ」が「ない」んじゃなくて、「危な」が「い」なんだよ(笑)。
エッセイスト・神津 カンナ 先生
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諺で「来年のことを言うと鬼が笑う」と言うのはなぜですか?
小3・おんな
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鬼っていつもコワイ顔をしてるでしょ、笑ってる鬼なんて見たことないよね。あのいつだってコワイ顔をしている鬼が、ウッカリ笑ってしまうということは、どういうことかっていうと、あんまり先のことを言うと、あのコワイ顔をしている鬼も笑ってしまうから、まず今日のこと、まず今日ですよということなんですよ。そんなに先の予定を決めたって世の中、そうはいかないよっていう意味なんです。
タレント・永 六輔 先生
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昔の人は「〜ございます」とか、「〜ござる」とか、丁寧な言葉を使っていたのに、なんで今は使わないの?
小3・おとこ
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あのね、まず「おはようございます」っていうよね。
でも「こんにちはございます」とか「こんばんはございます」っていう?いわないよね。「おはよう」にだけ「ございます」がついていてもおかしくないよね。
実は、昔は全部についてたの。で、いま、きみが「〜ござる」っていったけど、あれも「〜ございまする」という言葉がつまって「〜ござる」になるのね。
時計がなかった昔の時代、ゆっくりお話しをしていた時代の、例えば「〜ですわよ」とか「そうではございませんわ」っていう言葉、お母さんも使うと思うけど。僕らがきいていると、原節子さんが笠智衆さんに答えるような言葉が、懐かしいんですけど(笑)そういう言葉って、いま聞けないよね。言葉がどんどん短くなってきてます。
でも、その中でもきみがいったような敬語っていうのは、大事にしていかなきゃいけないんだ。「おはよう」にだけ敬語がついてるってことは、朝は大事にしなきゃいけないんです。朝はいちばん大切なご挨拶だから「ございます」がついてるの。だから「おはようございます」って朝、いったらその日1日はちょっと敬語のことも考えてみましょう。
忙しくなってるから言葉も短くなってるけど、昔の狂言とか、歌舞伎とか、落語とか、そういうところにはまだまだ古い言葉が残ってるから、それも楽しみにしていて下さい。
タレント・永 六輔 先生
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約束するとき、なんで「ゆびきりげんまん」っていうの?
小4・おんな
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まず、「ゆびきりげんまん」の「ゆびきり」のことから話しますね。
むかーし、大人の世界ではお約束をするとき、「血判(けっぱん)を押す」ということをしました。
これは、今で言う「ハンコ」のかわりに、自分の指の先をちょっと切ってね、すると血が出るでしょ?
その血が出た指で、文書に判を押して、「かならず約束を守りますよ」という証明にしていたんです。
今でも「拇印(ぼいん)」って言って、指にインクをつけて指紋を押すときがありますね。
あれはもともと、血判を押すということからきているんです。
だから、昔は「大事な約束だからかならず守りますよ」というときに指をピッと切ったから、約束するときは「ゆびきり」というわけ。
じゃあ今度は「げんまん」のほうだけど、げんまんは、漢字で書くと「拳万」って書きます。
これは「拳(こぶし)」という字と「万(まん)」という字がくっついているのね。
これは、約束をやぶったら、「こぶし」つまり、げんこつで1万回ぶつ、という意味ですね。
指を切ったり、げんこつでぶったり、ひどいことばっかりだけど、それぐらい、約束はちゃんと守りましょう、という意味だったんだね。
でもキミたちはそんなことしちゃダメだよ。もちろん約束を守ることは大事だけどね。
タレント・永 六輔 先生
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大きくなったら留学したいと思ってます。それで、イギリスとアメリカは英語でしゃべっていますが、同じ英語なのに言葉が違ったり発音が違ったりするのはどうしてですか。
小6・おんな
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これは非常に簡単に説明が付くと思うんだけど、日本の中でも、東京の言葉があれば、大阪には大阪弁がありますね。
そうやって、日本の中でも、同じことなのに言い方が違っていたり、同じ単語が違うように使われてたりとか、結構あるよね。
それと同じ感覚ですね。
イギリスの場合はアメリカより歴史が古いし、本当の英語っていうのはイギリスから来ているから、基本となってる英語はやっぱりイギリスの英語なのね。
アメリカは歴史が浅いし、国が大きい分だけあちこちでちょこちょこ変わったり、発音の違いが出てきたりするんだ。
だから日本に例えれば、関西弁や共通語、秋田弁とか、そういう違いと似ていると思いますよ。
キミは「留学したいと思ってる」って言ってたけど、どこに留学したいのかな?
こども:イギリス
どうして?
こども:音楽が大好きで、その中でもビートルズが大好きなんです。だから(彼らの出身地の)リバプールに行ってみたいと思って。
リバプールは、結構下町的な発音が強いんだよね。だからビートルズのメンバーが地元の発音をするときには、日本だったらズーズー弁の様な感じなんだよ。
だから他の土地の人には何を言ってるか分からなかったりするんだよ。
Good luck when you go to England!
こども:わかんない!
「幸運を祈るよ、イギリス留学」って意味ね。
こども:ありがとうございます
どういたしまして。You're welcome.
戦争ジャーナリスト・山路 徹 先生
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なんで大人の人はおみやげをあげる時、「つまらない物ですが…」と言うのですか?
小5・おんな
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誰かがそう言ってたの?
こども:お友達のお母さんがうちのお母さんにおみやげをくれた時に言ってたの…。
そっかそっか。それで、もらった物を実際に開けてみたらどうだった?
こども:食べ物だったので、おいしかった。
だったら、「つまらない」なんて言わないで、「おいしい物ですよ」って言ってくれればいいよね。
それをなぜか大人は必ず「つまらない物ですが…」って言うんだよね。
あのね、それはどうしてかというと、おいしいと思うものとか面白いと思うものって人によって違うよね。
キミにとってはすごく面白いのに、男の子にとっては全然面白くなかったりするものってあるでしょ?
そういう時のために、大人は多分そう言うんだと思うのね。
「すごく面白いものですよ。」って
いってもらったら、開ける前に「どんなものが入ってるんだろう?」とか期待するじゃない?
でも開けてみて、面白くないものだったら、がっかりしちゃうでしょう?
だけど、あらかじめ「つまらないかも知れませんよ」っていって渡されてて、「きっとつまんないだろうなぁ」って思っていれば、開けてみてやっぱりつまらないものでも、それほどダメージがないよね。
逆に、自分にとっては面白いものだったら、すっごく得した気分になれるでしょう?
大人は少し恥ずかしがり屋で、自分はいいものをあげたつもりでも、「いいものだって言ってたのに、そうでもないなぁ」って思われるのが恥ずかしくて、そう言うんじゃないかなぁ。
だから、もちろん言わなきゃいけないっていう決まりはないんだけど、「これは人によって好みが違うかも…」というものをあげる時には、あらかじめ「つまらないかも知れませんが…」って言っておくと、その人が好きなものだったら何倍にも喜んでくれるし、もしそうじゃなくても、「くれた」ということを喜んでくれるから、そう言ってるんだろうね。
だから、キミは絶対に自信があるものをあげるときには「つまらない物ですが」って言わなくていいです(笑)。
タレント・伊集院 光 先生
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