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演歌はどうして”シブい”んですか?
小3・おんな
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え〜、演歌が「シブい」っていうのはキミが思ったの?
こども:そう。
その「シブい」っていう感じはわかる?
こども:わからない。
あのね、「シブい」っていうのは、「古いんだけどかっこいい」っていう感じだと思うんだ。大人の人たちが普段使うときは、「そのものに深みがある」とか、「簡単にこの味はわからないだろうなぁ」っていう感じを言ってると思うのね。それで、演歌っていうと本当に歴史があるものなんだよ。おそらくキミのお父さんやお母さんが小さかった頃、おじいちゃんやおばあちゃんが若かった頃ぐらいに、だいたい出来てきたものなのね。
で、演歌には、そのもとになっている「民謡(みんよう)」っていうものがあるの。知ってるかな?「ハァ〜〜♪」なんていうの聞いたことあるでしょ。あの「民謡」っていうのは、むかーしから日本にあった歌なんですね。で、そういうものの気持ちとかいろんなものが、演歌にはぜーんぶ入ってるの。だからきっと聞いたときには、なんだか軽い感じがしなくって、ずっしりと「歌を聴いたな」っていう感じになるんじゃないかな。それが「シブい」っていう感じになるんだろうなって思うんだ。
キミは歌は好き?
こども:うん。
そっか、嬉しいな。
キミたちには演歌も最近の歌もぜ〜んぶ含めて、歌を好きになって欲しいから、たくさん歌ってね。「これはシブいから好き」とか「これはカッコいい」とか、それぞれの感じでいろいろ好きになってくれるといいなって思います。
歌手・タケカワユキヒデ 先生
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ハーモニカを吹いたり吸ったりすると、なんで音がでるんですか?
小2・おんな
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葉っぱを指の間にはさんで、ぶーっと吹いて音をならす遊びをしたことあるかなぁ?仕組みは、あれといっしょなの。ハーモニカの中に、葉っぱのかわりにうすい金属の板がたくさん入っていて、ふーっと吹いたり吸ったりすると、その空気が板にあたって、板がふるえて、音が出るんだよ。
じゃあ、なんでハーモニカっていうのは、吹いたり吸ったりするのかということなんだけど、それには考えられる理由が2つあってね。1つは、ハーモニカってとても小さな楽器でしょ。どこにでも持ち歩けてどこでも吹けるっていうのがとっても楽しい楽器なのね。音だって、たくさん出せたらもっと楽しいよね。でも小さい楽器だから、吹く穴をたくさん作ろうとすると、1つ1つの穴がすごく小さくなっちゃうから、口で吹いたときに、となりの音も出ちゃったりしちゃうでしょ?それは困るよね。だから、となりの音は、吸わないと出ないようにしたんだよ。
そしてもう一つの理由はね、人間は息を吸ったりはいたりして生きてるから、吹いてばっかりいると呼吸困難になっちゃうんだよ。たまたま僕は今、ピアニカを持ってきているんだけど、ピアニカも音の出る原理は同じなの。でも、ピアニカには鍵盤(けんばん)があって、指で音を選べるから、吹くところが一つでもたくさん音が出せるんだよね。
でも、やっぱりずーっと吹いてると苦しくて顔が赤くなっちゃうけどね(笑)。
ヴァイオリニスト・中西 俊博 先生
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マンガはどうしてコマで区切られているんですか?
中1・おんな
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どうしてマンガがコマで区切られているかと言うと、雑誌の形によるんですね。
多いのは「縦型(たてがた)のB5」って言う形なんですけど、この中にたくさんの絵を入れなければいけない。
ということは、コマがなかったら絵と絵がバラバラになって場面転換が分からなくなってしまうんです。
昔は絵巻物(えまきもの)の様になってまして、例えば、まあこれは「マンガ」とは言わないんですけど、「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」というのがありましたよね。
あれが日本でのマンガの元(もと)なんですけど、あれは巻物の様に横にグルグルと広げるだけですから、コマは必要無いわけです。
右から巻物をクルクルとほどいていけば、動きが分かるようになっているわけですから。
でも、雑誌は開くと一度に見えるのは右と左の2ページだけですから、絵をたくさん入れても、コマがないと話の流れがわからなくなってしまいますよね。
だからマンガの場合は、ページを有効に使うためにまず横に4段に区切りまして、日本のマンガですと右からS字型に読んでいくんです。
コマで区切っておかないと場面転換が表しにくいと言うことですね。
前の絵とごちゃごちゃになってしまったりして、何が何だか分からなくなっちゃいますね。
マンガ家・弘兼 憲史 先生
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マンガは1年も2年も続いているのに、なんで主人公は年が変わらないんですか?
小3・おんな
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キミは何のマンガが好きなの?
こども:ドラえもん!
そっか、じゃあキミはドラえもんがどんどん年をとって、腰が曲がっちゃったりするのを想像できる?
こども:ううん
そうだよね。
ウルトラマンがおじいちゃんになっちゃったり、アルプスの少女ハイジがおばあちゃんになっちゃったところを想像するのっておもしろいんだけど、なんかイヤでしょ?
マンガっていうのは、一番かわいい瞬間を切り取ってるの。
切り取ってるっていうと難しいかな?
キミは今いくつ?
こども:9歳
じゃあたぶんキミのお父さんやお母さんは、今のキミがかわいくってかわいくって、キミがいつまでもずーっと9歳ぐらいだったらいいなぁって思ってるよ。
でも、キミもどんどん大人になってお嫁さんになって、お母さんになっておばあちゃんになっていくよね。
だけど、お父さんやお母さんの心の中には小さい頃のキミの姿がずーっとあるの。
それと同じことなんです。
みんな、大好きなマンガの主人公にはいつまでもかわいくいて欲しいと思ってるわけ。
そういう夢が、主人公に年をとらせないんだよね。
例えばこの前のニュースで、ポパイがず〜っと70年間恋人だったオリーブと、とうとう結婚することになったんですよ。
面白いでしょ。
70年っていったらキミのおじいちゃんやおばあちゃんぐらいなんだよ。
そんなに年月がたっちゃったんだからいいか、ということで結婚することになったらしいんだけどね、でも実はそれでもみんな、ポパイに結婚しないでいて欲しかったの。
だってやっぱり若くて夢や希望がいっぱいのポパイでず〜っといてほしいと思うから。
というわけで、マンガの主人公たちはいつまでも年をとらないってわけなんだよ。
放送タレント・永 六輔 先生
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楽譜(がくふ)はどうして5本線なの?
小3・女
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キミは何か楽器をやってるの?
こども:ピアノ
そっか、じゃあ楽譜をきちんと読まなきゃいけないね。
で、なんで楽譜が5本線かってことだけど、実は最初はもっとたくさん線があったりしたんだ。7本や8本の時もあったんだよ。それがだんだん工夫されてきて5本になっていったんだ。
きっと線があんまりたくさんあるとわかんなくなっちゃうからじゃないかな。
あと、よく見るのは5本線の楽譜だけど、これも実は必ず5本線ってわけでもないのね。
外国では漢字が楽譜の代わりになっているものもあるし、数字の場合もあるんです。それじゃあどこの国が5本線かって言うと、ヨーロッパから伝わってきたものなんだ。モーツァルトやベートーヴェンが活躍していたフランスやウィーンとかね。
それに、もっと昔までさかのぼると、この楽譜の線は音楽が出来上がる前からあったわけじゃないの。歌や音楽の方が先にあったんだよ。
それが、時間が経つにつれて、歌や音楽をより多くの人に伝えなきゃいけないっていうんで、楽譜ができたのね。人にお話を聞かせるときだって同じことなんだよ。本当はただ口でしゃべればいい。でもそれだと、遠くの人になかなかお話を伝えることが出来ないでしょ。だからそのお話を字にして本にしてみんなが読むようになった。楽譜もそれと一緒なんだよね。
つまり、楽譜はすてきな音を遠くの人に伝えるものでもあるんだね。
歌手・タケカワ ユキヒデ 先生
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バイオリンはいつ頃生まれたの?
小3・女
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バイオリンは今、弦(げん)が4本あります。
でもね、バイオリンが一番最初に作られたのは、1530年から1540年の頃だと考えられているんだけど、その頃の弦は5本だったといわれているんだよ。
それがどういう風に世界に伝わっていたのかというのは、よくは分からないんだけど、今はバイオリンというと、バッハやベートーベン、チャイコフスキーの作品など、クラシックの曲が多いよね。よく聞くでしょ?
でも、実はバイオリンというのは、ボーランドやルーマニアなど世界中のいろいろな所に伝わっていて、クラシックの曲以外にもジプシー音楽などにも使われているんです。他にもカントリーとかいろんな種類の音楽に使われているんだよ。
普段はクラシックなんかをよく聞くけど、その他にもいろんな所に伝わっていろんな音楽になっているんだよね。
だから、「どういう風に世界にバイオリンが伝わったのか」というのは残念ながらよくわからないんだけど、ぜひいろいろな音楽に親しんでください。
バイオリニスト・中西 俊博 先生
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中島先生は歌をやっていて、イヤになったときはどうしてましたか?
小6・おんな
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今、「歌うのイヤになったことありますか?」って質問したでしょ。
本当は「ありますよ」って言って欲しかった?
あのね、私はね、歌が大好きだからこそ、イヤなこともいっぱいあるけど、それを克服しないとうまくなれないと思っているのね。
例えば、「何がイヤなことか」って考えるということは、うまくできないのは自分なのに、さぼっていることなのね。
今、「音程が外れるから」って言ったでしょう?
それって、周りのこと気にしちゃってるのよね。
音程がダメだったら、そこを何回も何回も繰り返して練習すれば、音程は取れるようになるの。
私は、世界中どこを探しても、音痴(おんち)の人はいないと思ってます。
ゆっくり音程が取れるようになる人と、すぐ取れる人と、それは人それぞれで、色々な人がいると思うの。
でもそれは、自分が努力すればいいことでしょ?
それに、音程が悪いから生きていけないって事もないわけね。
周りの人たちに何か言われても気にしないの。
自分がこつこつと努力すればいい事なの。
人の言うことを気にしちゃうようになると、だんだんつまらなくなっちゃうんだと思うのね。
でも、あなたが「音程がズレちゃった」って気が付くことは素敵な事なのよ。
だって、それに気が付くって事は、あなたは耳がいいからじゃない。
歌はね、プロの大人でも、メロディが美しい曲ばかり歌うの。
どうしてかというと、それでうまくなれるって言うんじゃなくて、同じ所を飽きるくらい何回も繰り返して練習した方がうまくなるの。
そうやって何回も練習することで、音が取れるようになるのね。
そして、自分の出した音を、ちゃんと自分の耳で聴くようにするの。
そうすれば、だんだん音程も良くなるからね。
だから、周りのことを気にしないでコツコツとやって下さい。
歌が好きなあなたなら、きっと出来るよ。お願いだから嫌いにならないでね。
オペラ歌手・中島 啓江 先生
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楽器のマリンバはどこで生まれたんですか?
小2・おんな
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マリンバを演奏したことある?
こども:音楽でおむすびころりんを弾きました
実はね、うちにもマリンバがあるんだけど、大きくて置くところに困っちゃうのよ。
でもいい音がするよね。
で、マリンバがどこで生まれたかというと、どうやらアフリカで生まれた楽器みたいなんだ。
その後アメリカの方に渡っていったりして、ちょっとずつ形が変わってきて今の形になっていったみたいなんだよね。
楽器ってだいたいそうなんだよ。
何か楽器は出来るの?
こども:ピアノ。
ピアノも最初は今の形じゃなくて、どんどん変わっていって、今の形になっているんだ。
マリンバをたたいた時、上は木だったでしょ。
その下に金属でできた筒が付いていたの覚えてる?
こども:はい。
ああいう風になったのは、アフリカからアメリカに渡ってからで、最初はね、なんとヒョウタンが付いてたの。
楽器ってね、面白いことに、出来上がっていく過程でどんどん音を大きくしていこうとするんだ。
そのために色んな工夫をするのね。
ピアノも音を大きくするために形もどんどん大きくなっていって、コンサートで使うようなグランドピアノのように大きくなったのね。
マリンバも同じで、「シロフォン」っていうマリンバの筒が付いてないもの、つまり普通の木琴のことなんだけど、あれはあんまり大きな音がしないじゃない。
だからアフリカの人たちは音を大きくするために最初ヒョウタンを付けたんだね。
今でも外国の輸入楽器を置いているところに行くと、筒の代わりに大きさの違うヒョウタンを付けている楽器があるんだよ。
今ではそれを簡単にするために金属の筒を付けて、それで音を大きくしているんだ。
歌手・タケカワユキヒデ 先生
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僕は合唱団に入っているんですけど、朝だとなんだか声が出ないんです。それでも無理して練習しなくちゃいけないんですか?
小3・おとこ
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キミはどのパート?
こども:ソプラノ。
じゃあ高くてつらいよねぇ、よ〜くわかります。
でもキミの声は、ソフトでとってもいい声だよ。
私が今までで一番早く歌ったのは、学校の音楽鑑賞会をまわっていたときのことなんですけど、朝礼の時間なので、朝8時15分に歌ってたのね。
だから、そのために4時に起きてました。
今朝だって、声が出ないと困るから5時に起きたんですよ。
あのね、声を出すのは食道(しょくどう)の前側にある、声帯(せいたい)っていうところなのね。
ここは筋肉で出来てるの。
ということは、普通のスポーツと同じでね、走ったりする前は準備運動をするでしょう?
筋肉をほぐしてからじゃないと、足がつったりしちゃうよね。
それと同じで、歌う前に体を少し動かして、温めて、小さな声からだんだん出していくことが一番大事なの。
これを発声練習っていうんだけど、「ん〜〜〜♪♪(中島先生ハミング)」っていうふうに始めるのね。
そして、「ん〜ん〜ん〜ん〜♪♪(ハミング)」ってこれぐらいやわらかく出れば大丈夫。
次にもう少し強く、「マママママァ〜♪♪」って出してみる。
こうやって、こつこつやっていくと、積み重なっていって、いつでも声が出るようになるの。
朝は本当に声が出にくいからね、うがいをするときに、「アァ〜ッ」て声を出しながらするのもいいのよ。
あとね、すぐに歌わなきゃっていうときは、とっておきの方法があります。
それはね、温かいお味噌汁を飲むことなの。
もちろん、ミルクでも何でもいいんだけど、温かい飲み物を飲んで、ノドを温めてあげて下さい。
食べ物や飲み物は食道のほうを通っちゃうけど、体は自然と温まってくるからいいんです。
だから、無理していきなり大きな声を出すのはやめて、こつこつと発声練習をしていくと、楽に出るようになりますよ。
でもね、男の子は大きくなると「変声期」っていうのがあって、高い声を出すのがつらくなってくると思うの。
そしたら無理せず、ちゃんと先生に言って、ノドをみてもらって下さいね。
オペラ歌手・中島 啓江 先生
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音楽でリコーダーを吹くとき、ツバが穴の所につまって変な音が出ちゃうんですけど、どうしたらいいですか?
小4・おんな
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まず、いつもそのリコーダーをお掃除してますか?
こども:あんまり吹いていないのであんまりしてません。
そうか、なるべく、使ったらすぐにお掃除するといいのね。
リコーダーって、吹くときに指を使うでしょう?
だから手アカがついてしまったり、油っぽくなってしまったりしちゃうから、ツバだけじゃなくて、ホコリもたまりやすいの。
それと、リコーダーもふくめてこういう「管楽器」っていうのは、息を吹き込む楽器だから、中があたたまって、蒸気もたまりやすいのね。
だから第一に、こまめに拭くっていうのが大切なこと。
こまめにハンカチのようなもので穴をひとつずつ、ほじくるように拭いてみて下さい。
あと、リコーダーを吹くときなんだけど、「舌の先で、トュートュトュってやりなさい」って習うと思うんけど、これをそのままやろうと思うと、上手になるまではツバがたまりやすいかもね。
でもね、大人のプロの人たちでもどうしてもツバはたまるもの。
だから、やっぱり言えるのはお掃除をよくすることだと思いますよ。
それとね、つまって、変な音が出るって言ったでしょう?
それは実は、すごくいいことに気が付いたと思うの。
どうしてかというとこれは、「穴の大きさが変わることで、出る音が変わる」っていう、リコーダーだけじゃなくって全ての楽器の原点に気がついたってことなのよ。
リコーダーにしても、穴の位置や大きさ、長さなどが全部計算されて作られて、あの音が出るのね。
失敗からこういうことがわかるっていいよね。
きっと忘れないと思うよ。
オペラ歌手・中島 啓江 先生
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