現場レポート

Vol.24第5話はいかがでしたか?

2014.8.1

みなさん、第5話はいかがでしたか?
油井の策略によって、綾女と対峙することになった佐和子。
浚介の真摯な対応に心を開きかけた実森勇治でしたが……心ない美歩や生徒達の言葉によって我を失ってしまいましたね。
続きが気になる!とは思いますが、ひとまず第5話の感想はファンメッセージまでお願いします。
もちろん、6話への期待もファンメッセージに書いていただいてOKです。

さて早速ですが、第5話撮影の様子をお届けします。
(伊藤淳史さんと伊藤監督…文字にするとややこしいので今回は“イトウ監督”と表記しますね。)
実森勇治の自宅へやってきた游子と浚介。「何でもいいから話がしたい」と、浚介は勇治に真正面からぶつかっていましたね。台本では約21ページにわたるシーンなので、撮影は数日に分けて行われました。浚介が勇治の部屋の前にやってくる部分では、「勢いで行かずに、少し冷静に向かったほうがいいのかな?階段を上がって、一度落ち着いていいですか?」と伊藤さん。前半のほとんどが廊下でのシーンなので、動きも含めて話し合いながらリハーサル&撮影がスタート。
そんな浚介を游子が追いかけてきた部分では……。
伊藤さん「音楽ってどのくらいの大きさですか?」
イトウ監督「最初はドアに近づけば(勇治に浚介の声が)聞こえる位で、最終的には全く聞こえない感じで考えています」
伊藤さん「じゃあ、ドアギリギリに近づいてセリフを言ってもいいですか?」
松雪さん「私は少しだけ距離をとって聞いています」
と、2人の立ち位置が決定。実際には音楽を流さすに撮影したので“音量”を確認していた一同でした。

続いて、勇治の母・智代がやってきて「火をつけるかも!」と浚介がトラウマ話をする部分。
伊藤さん「僕、“火”って言いすぎかな?」
イトウ監督「かなりのトラウマなので、言い続けていいと思います」
松雪さん「浚介さんが“火”と言っていても、私は気にせずにセリフ続けちゃっていいですか?セリフの間があいてしまうのも気になりますよね」
伊藤さん「そうなんだよね。僕も気になった」
松雪さん「火、火とパニックになっている浚介を無理やり引っ張ろうかなと。結構なトラウマですよね」
伊藤さん「トラウマになっていると思う。気持ちとしては、“火”のことしか頭にない感じかな」
などと、松雪さんと伊藤さんは“浚介が逃げようとする動き”を何度も話し合い、
伊藤さん「四つん這いで、階段に行ったほうが逃げている感じ、ありますよね」
松雪さん「うん。その方が私も捕まえやすいかな。顔を抑えて落ち着かせるように話してみてもいい?」
と、実際に動いて一番いい動きを決め、松雪さんと伊藤さんは本番に挑んでいました。

イメージ
游子の言葉で我に返った浚介。

そうそう、游子が母・智代の携帯をかりメールアドレスを打ち込む部分。母・智代の手を握ったのは松雪さんのアイデアです。携帯を取り戻そうとする智代を必死に止めると同時に安心感を与えていたのですが、「そうしてくれた方が動きを止められそうです」と智代を演じる占部さん。浚介が勇治のアドレスを打ち込んでいる部分では、「このあと、私と智代さんは1階に降りてしまうので、浚介なら大丈夫という確信があった方がいいのかな」と松雪さん、「確かに。あれだけ火って言って暴れたしね」と伊藤さんが話し合い、游子の頷く仕草が付け加えられました。些細な仕草ですが、この動作があるだけで印象が変わりますよね。

そして、メールでの会話部分。
「最初、勇治は浚介を拒絶していて。ドア越しなので2人は顔を見合って会話することはないんだけど、勇治が徐々にドアに近づいてきたり、抵抗しながらもメールを読まざるを得ない心理状況になっていくんです。浚介も一度はドア付近から離れちゃうんだけど、徐々にドアに近づいてく。2人がドアに近づいて会話になっていくような形にしたくて」とイトウ監督が言っていたのですが、浚介を勇治の心境を3人で意見交換。
伊藤さん「初めてメールを送ったあとは、届いただろうか?とドアの方を見ていいですか?」
イトウ監督「そうですね。いいと思います」
天音くん「僕は動かずチラっと見ますか?」
イトウ監督「ここでは動かない方がいいね。徐々に、メールしてくるんじゃねーよ。という思いで、徐々に攻撃的になって物を投げたりして」
天音くん「はい」
イトウ監督「浚介が攻めている感じをどうしたら出せるかなと……」
伊藤さん「最初はドアから離れて座っていて、徐々にドアに近づいてもいいのかな。部屋の中が騒がしくなったから、反応しているかもしれないと」
イトウ監督「最終的にはドアにモノがぶつかるので驚く感じもあっていいのかなと」
伊藤さん「そのとき、1、2歩ドアから離れてみます」
などと、ドア越しのやり取りを相談。伊藤さんはドアに近づいたり立ったり座ったりすることで浚介の想いを伝えていて、「近づいたり離れたりする感じもいいね」とモニターを見ながら伊藤さんとイトウ監督は話していました。

イメージ
台本を見ながら話し合う伊藤さんとイトウ監督。

一方、1階で2人の様子を見守っていた游子と母・智代。
松雪さん「最初は寄り添わずに離れて座っていていいですか?いつでも2階に上がれるように階段あたりに」
占部さん「それなら無理やり私が上に上がる事もできないですしね」
イトウ監督「そうですね。いいと思います。勇治くんからメールが来て“だから、やめてください”と戸智代さんが言う部分ですが、僕は食って掛るくらいでもいいのかなと。いかがですか?」
占部さん「警察呼びますと言っていますが、“救って欲しい”という気持ちもあるので、游子さんに食ってかかるまでしなくてもいいのかなと。どうすればいいのか混乱しているというか……」
松雪さん「私が近づいて、落ち着かせる動きがあってもいいかもしれません。手を握ってもいいですか?」
占部さん「そうしていただけると、落ち着きそうです」
などと、お互いの心理状態を分析。松雪さんは游子を、占部さんは智代を想像以上に深く理解して演じられていることが感じられた瞬間でした。

イメージ
智代の心の動き、抱き合うタイミング、会話の雰囲気を丁寧に話し合っていた松雪さんと占部さん。

その頃、浚介の言葉が勇治に届きそうで……。
伊藤さん「今まではマジに説得しようとしていたのに、“裏DVDとの出会い”のところは、少し違う温度感でもいいのかなと」
イトウ監督「音が消える部分?」
伊藤さん「そうです。攻めていたのを、少し変えるというか」
イトウ監督「なるほど」
伊藤さん「メールを送って。気になるからドアに近づいて。音楽が止まるじゃないですか。ドアの前で祈るように目を閉じてみるとか」
イトウ監督「いいですね」
伊藤さん「そして、初めて返事が来て。嬉しさで力が抜けてその場に座り込んで。メール打つとか」
イトウ監督「座ってしまったら、そのままの方がいいですよね」
伊藤さん「そうですね。立ったり近づいたりするのも変だし。座るってことが、浚介の決意になるのかなと。勇治と向き合うための」
イトウ監督「そうですね。その姿を游子が見る」
伊藤さん「はい」
イトウ監督「やってみましょう」
などと話し合い。

イメージ
「携帯を握ったまま、その場のテンションのまま2人の前に行った方がいいかな」と伊藤さん。

「メールの画面だけではなく、テロップも使い、声も使い、携帯の画面も使って表現しましたが難しかったです。未だにこれが正解だったのかも分からないけど……」と撮影後にイトウ監督がおっしゃっていたのですが、みなさん2人のやりとりをどのように感じましたか?

第5話撮影の様子は、次回のレポートでも紹介しますね。

スペシャルコンテンツ

グッズ発売中!