たかこさんが4歳の頃、突然、性虐待は始まった。
加害者は、自分の父親だった。
家族が寝静まった、ある晩のこと。
父親が下着のなかに手を入れてきた瞬間、恐怖で「全く身体が動かなくなった」と、
たかこさんは語る。
およそ10年にわたって繰り返された加害行為。
その後も、アルコール依存症やうつ病などの後遺症に悩まされ続けた。
一人の人間としての尊厳を、取り戻したい―。
50年以上もの苦しみを経て、たかこさんは決意する。
実名で被害を告発すること。
そして、絶縁状態にあった父親と、対峙することを。
「抵抗できなかった私が、悪いんですか?」
たかこさんの問いかけに、父親が語った言葉とは―。
長い間、沈黙を強いられてきた、家庭内の性虐待。
声を上げ始めた被害者たちと、その戦いを描く。
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