およそ50年前、北九州から1100キロ離れた千葉は君津に数万人の人々が移動した。
官営製鉄所として近代日本の発展を支えた八幡製鉄所が、戦後の高度成長期に需要の高まった関東で新しい製鉄所を立ち上げるためだ。世間はそれを「民族大移動」と呼んだ。しかしその実態は現在ではあまり知られていない。
今も君津で暮らす元製鉄マンやその家族、そして当時地元で海苔養殖を営んでいた人々への取材で、その経緯や様々な出来事が浮かび上がる。そしてそれは日本を代表する企業の苦闘の歴史でもあった。人と自治体、企業の変わりゆく関係を描く。
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