2021年2月1日。ミャンマーの人々が軍事政権との長い闘いの末、築きあげた民主的で自由な社会は軍のクーデターによりわずか1日で崩壊した。
誰も予想しなかった事態だった。民主化運動を率いてきたアウンサンスーチーさんをはじめ与党関係者は一斉に拘束された。市民は一斉に街に出て抗議の声をあげた。軍は市民を「テロリスト」と呼び、銃口を向けた。
クーデターから1年。ミャンマーの情勢は国際ニュースでもほとんど取り上げられることは無くなった。だが市民の闘いは続いている。
軍の激しい弾圧にも関わらず、若者たちは自由で民主的な社会を取り戻すため様々な形で闘っている。ある者は少数民族の武装勢力の力を借り、これまで触ったこともなかった銃を手に取った。ある者は怒りを音楽にのせ世界に向け配信し続けている。
彼らが一様に求めるのは国際的な支援だ。しかし国際社会の反応は鈍い。戦闘の最前線にいる22歳の女性は、
「ウクライナには国際社会から支援があるのに。
武器でさえ堂々と支援されているのに。
悲しくて。自分たちで解決するしかないと言い聞かせている」と
孤立感をにじませた。
それでも彼ら彼女らはミャンマーの現実を知ってもらおうとSNSを駆使して国際社会に訴える。 銃声響く戦場から、あるいは当局の追及を逃れながら、多くの若者たちが私たちのインタビューに応えた。
「ミャンマーの事を忘れないで欲しい。」
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