「警察が出した写真を見た瞬間、恩恵(うね)先生だとはっきり思いました。」
30年前、日本人拉致被害者の存在を明らかにした衝撃の記者会見が行われた。会見をしたのは北朝鮮の工作員だった金賢姫(きむひょんひ)元死刑囚。1987年、乗客乗員115人が犠牲となった大韓航空機爆破事件の実行犯である。北朝鮮で自らが日本語の教育を受けた女性・“李恩恵(りうね)”が、日本人拉致被害者だったと証言。そしてこの女性が、拉致被害者の田口八重子さんと判明したのだ。金元死刑囚は、北朝鮮の「招待所」と呼ばれる居住施設で、田口さんと1年8か月に及ぶ共同生活を送っていた。さらに金元死刑囚は、拉致被害者の横田めぐみさんとも面会した事実を明かした。そのとき、めぐみさんはある歌を歌ったという。
TBSは、金賢姫元死刑囚に、合計30時間以上に及ぶ密着取材を行い、彼女が18歳の時に工作員に選ばれたあと、過酷な訓練や日本人に成りすますための教育を受けながら、テロリストに変貌させられていく姿を追い続けた。金賢姫元死刑囚が語った知られざる北朝鮮工作員の実態とは。
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