じょんのび日本遺産

2020年5月10日(日)

荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜

日本海や瀬戸内海沿岸には、山を風景の一部に取り込む港町が点々とみられる。そこには、港に通じる小路が随所に走り、通りには広大な商家や豪壮な船主屋敷が建っている。また、社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り、京など遠方に起源がある祭礼が行われ、節回しの似た民謡が唄われている。これらの港町は、荒波を越え、動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落だった。時を重ねて彩られた異空間として今も人々を惹きつけてやまない。
今回は、これまで番組で巡った北前船の寄港地の風景や文化を振りかえる。北の出発地、函館から日本海を南下し、佐渡へ。佐渡は北前船の船乗りや船大工が住んでいた島。港の集落には当時の造船技術を生かした建物が今も残る。新潟では九州から伝わり変化した民謡、新潟おけさを芸妓さんの舞いで楽しむ。昆布の消費量が全国でもトップクラスという富山県高岡では、昆布の専門店へ。瀬戸内海にも北前船の停泊する港は多い。最も賑わった港のひとつが広島県尾道。山手には北前船で財を成した豪商たちの別荘が立ち並ぶ。岡山県倉敷では北前船で全国へ運ばれた綿花をめぐり、町を歩く。北前船が伝え、残した文化を訪ねるじょんのび旅。

旅人:“じょんのび”な旅人たち
ナレーター:森本レオ

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