内田康夫サスペンス 新・浅見光彦シリーズ 華の下にて

2018年12月17日

解説放送あり

みどころ

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平岡祐太主演の新・浅見光彦シリーズ第4弾!
風情豊かな古都・鎌倉を舞台に送る3時間スペシャル
名門華道一家の秘めごとが悲しき連続殺人事件を呼ぶ
光彦を待ち受ける衝撃のクライマックスとは?

旅と歴史のルポライター・浅見光彦が、取材で訪れた全国各地の名所旧跡で様々な事件に巻き込まれながらも、持ち前の正義感と名推理で難事件を解決するベストセラー作家・内田康夫の大ヒットシリーズを平岡祐太主演でお送りする第4弾!
今回は、浅見光彦シリーズの記念すべき100作目「華の下にて」を3時間スペシャルでドラマ化する。

物語の舞台は、数多くの名所、旧跡に囲まれた古都であると同時に、サーフィンなどのマリンスポーツで多くの若者たちが集い、幅広い世代から愛される街、湘南・鎌倉。内田康夫サスペンスの魅力をたっぷりと盛り込みながら、一味も二味も違った味付けで、“新・浅見光彦シリーズ”のタイトルに相応しい、まさに“今”のドラマへと仕上がった。

物語の鍵を握る華道の家元夫人・真実子役には、辰巳琢郎が主演した『浅見光彦シリーズ「小樽殺人事件」』(1996年放送)でヒロインを演じた高橋惠子。伝統流派を継承するために個を犠牲にして生きてきた気品ある真実子を好演している。
そして、同じく辰巳琢郎主演の『浅見光彦シリーズ「天城峠殺人事件」』(1994年放送)でヒロインを演じた藤田朋子が、今作では女刑事でシングルマザーの平山一子を演じる。持ち前の明るさと柔軟な発想で、光彦の捜査を手助けする重要な役柄だ。
光彦が心惹かれるヒロインの奈緒を演じるのは、コミカルからシリアスな役まで演じ分ける抜群の演技力で、ドラマや映画に引っ張りだこの女優・恒松祐里。今作では、厳格な華道の家元の家に生まれ育ち、定められた自分の境遇に思い悩む奈緒を見事に演じている。奈緒が通うカフェのマスター・牧原役には益岡徹。牧原のカフェは奈緒が自身の境遇を忘れられる唯一の場所ではあるが、牧原は奈緒に話せないある秘密を抱えていた。
さらに、事件捜査で光彦を疑う地元警察の嫌味な新田署長役を福澤朗が熱演。浅見光彦シリーズではお約束となっている、ピンチに陥った光彦を救う刑事局長の兄・陽一郎とのやり取りは今作でも健在だ。

名所、旧跡に溢れた古都・鎌倉を舞台に、250年以上続く歴史と伝統を守ろうとする名門華道一家を 巻き込んだ連続事件と複雑に絡み合った人間模様、そして湘南の風情をたっぷりと盛り込んだ内田康夫サスペンスをお楽しみいただく。

コメント

<主演・平岡祐太さん>

前作に引き続き、今作も3時間スペシャルとして、皆さんに見て頂けることをとてもうれしく思っています。ヒロイン・奈緒を演じた恒松祐里さんは、芯の強い眼差しがとても魅力的な女性。今回のロケは雨天中止が多くて大変なこともありましたが、クランクアップまでとにかく前向きで可愛らしく、いつも「鎌倉で買ってきたんです」とうれしそうに話しながら、おかきを食べていたのを覚えています。一緒に事件を捜査する一子役の藤田朋子さんは、現場の雰囲気を常に盛り上げてくれました。車で例えるなら3速が6速になるようなスピード感とエネルギーに溢れ、撮影合間のお喋りも楽しくて、いつも元気をもらっていました。(今作の撮影で)なんといっても印象的だったのは、高橋惠子さんが演じた家元夫人の真実子が、丹野家から出て来て、黒塗りの車に乗り込むシーン。そのお姿がとてもかっこよくて、その後一日中脳裏から離れませんでした。
今回の舞台である湘南や鎌倉は、僕の甘酸っぱい思い出もある場所。遠くに見える赤い灯台を懐かしく思ったり、昔の自分の姿をついつい探してしまう場所でもありました。今作のテーマでもある「秘密」と共に、ご覧の皆さんにも自身の思い出と重ね合わせながら楽しんで頂けるとうれしいです!

<恒松祐里さん>

演じた奈緒は、芯の強い女性。でも、徐々に弱さや脆さが隠せなくなっていくような繊細な面も持っている女の子です。華道家の伝統を守っていかないといけない立場でもあり、 彼女自身もその運命を理解はしているものの、まだ悩んでいて…。きっとこれまでも、家のことがあるから友達と遊ぶ時間もあまりないような子だったのかなって。私も学業と 仕事を両立しないといけない時期があったので、その時の気持ちを思い出しながら演じました。
平岡祐太さんの第一印象は、掴みどころのない人。でも、時間が経つに連れて、噛めば噛むほど味の出るスルメみたいな方だなって(笑)。一瞬じゃ分からないけれど、徐々に分かる魅力がある。あと、光彦のお母さん・雪江役の竹下景子さんともお話させていただいたんですが、お綺麗で、立ち居振る舞いも素敵で目が離せなくなっちゃいました! 大ベテランなのに飾らず、いつも皆がリラックスできるような空間を作ってくださって…。私もいつか、竹下さんのような素敵な女優さんになりたいと思いました。
色々な経験をして、徐々に決意が固まっていく…そんな奈緒の成長や変化に注目していただきながら、10歳以上の年齢差がある光彦と奈緒の掛け合いも楽しんでもらえるとうれしいです!

<藤田朋子さん>

演じた一子は、女刑事でありシングルマザー。人生経験のある彼女が、どんな風に光彦に寄り添えるかと、まず考えました。一子にとって光彦が現れたことで、ウキウキとした日々がおとずれた!言うならば、憧れのアイドルに恋をするおばさまのような感じのウキウキ感が出せたらいいなと思って演じました(笑)。
今回は華道の世界が舞台なので、私たちとは少しかけ離れた世界の人たちの話のように感じるかもしれませんが…。人間ってそんなにまっすぐには生きていけないと思うんですよ。ボタンの掛け違いひとつで悲劇が生まれたり、秘密を抱えることで人生が立ち行かなくなることもあるはず。実際に起きている事件よりもドロドロしていて、この3時間だけは日常を忘れて楽しんで頂ける作品になっていますので、ぜひお楽しみに!

<高橋惠子さん>

夫の母が生け花を教えていたので、私自身も華道の世界のことは多少なりとも知っていました。伝統や流派を守るために真実子がどんな覚悟で嫁ぎ、これまで自分の気持ちを犠牲にしてきたのか…そんな真実子の心情が丁寧に描かれているので、とても素敵な役を頂けたなという気持ちでいっぱいでした。それに、最近のテレビドラマでは少なくなってきた和服姿で出演できたのもうれしかったですね。
物語の舞台である鎌倉は、様々な世代の思い出が散りばめられている場所だと思うんです。真実子にとっても、かけがえのない思い出があり、それはドラマをご覧の方にも通ずるものかなって。そんな土地を舞台に繰り広げられていく物語だからこそ、幅広い世代の方に共感し、楽しんで頂ける作品になっていると思います。

<矢口久雄プロデューサー>

湘南といえば、加山雄三さんの唄を口ずさみたくなる世代の方もたくさんいらっしゃるでしょう。その中でも、歴史や文化が残る古都・鎌倉は、関東近郊の小学生ならば、遠足などで一度は訪れたことがある場所だと思います。私自身もロケで湘南や鎌倉を訪れる度、サザンオールスターズのメロディーと共に青春の甘酸っぱい思い出がよみがえってきます。ご覧になる方の中にも、きっと心の奥底に眠る懐かしい記憶を思い起こす方がいらっしゃるかと思います。今作では、伝統を守ろうと必死に生きてきた女性、そして、まさに今、青春を生きている女性が登場します。彼女たちが、自身の境遇にもがき、悩み、苦しみながらも、自分らしい生き方を見つけていく姿には、凛とした美しさを感じて頂けるかと思います。湘南・鎌倉のおおらかな風景と共に、至極の旅情ミステリーを3時間たっぷりとお楽しみ頂けるとうれしいです。どうぞご期待ください。