内田康夫サスペンス 新・浅見光彦シリーズ 平家伝説殺人事件

2018年5月21日

みどころ

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平岡祐太主演のシリーズ第3弾!
原作者・内田康夫を偲ぶ不朽の名作が登場!
悠久の流れを育む四万十の隠れ里に潜む宿命とロマンス
悲しくも切ない殺人事件の謎に光彦が挑む3時間SP

2018年3月13日(火)に惜しまれつつも逝去された「浅見光彦シリーズ」の生みの親・内田康夫を偲び、平岡祐太主演の“新・浅見光彦シリーズ”第3弾『内田康夫サスペンス 新・浅見光彦シリーズ 平家伝説殺人事件』を3時間スペシャルで放送する。
原作は、旅と歴史のルポライター・浅見光彦(平岡祐太)が、訪れる全国各地の名所、旧跡で様々な事件に巻き込まれながらも、持ち前の正義感と推理で難事件を解決するベストセラー作家・内田康夫の大ヒットシリーズだ。
今作は「浅見光彦シリーズ」の中で唯一、光彦とヒロインのロマンスが描かれる指折りの人気作でもある。平安時代末期、源平合戦に敗れた平家の末裔たちが築いたという“落人伝説”が残る高知県の四万十川流域の村に取材で訪れた光彦が、故郷の掟と恋との狭間で起こる、もの悲しい事件へと巻き込まれていく。
ヒロインとなる稲田佐和を演じるのは、3歳で芸能界入りして以来CMやドラマ等で活躍、一時は学業に専念していたが昨年4月、芸能界に復帰した吉川愛。不遇とも思える佐和の境遇に思いを募らせていく光彦と、事件の謎を追うごとに光彦へと惹かれていく佐和の、もどかしい距離感も見どころのひとつだ。
また、光彦が旅先へと向かうフェリーで出会う謎多き女性、稲田萌子を演じるのは矢田亜希子。新婚旅行へと向かう幸せいっぱいの登場シーンから一転、深い悲しみに打ちひしがれる未亡人の揺れ動く女心を演じ分ける。特に「信じられるのはお金だけ」と啖呵を切る場面は、矢田が持つ清楚なイメージとは異なり圧倒的な迫力を見せる。
さらに、いままでの「浅見光彦シリーズ」でも、様々な人物を好演してきた金田明夫が、本作では光彦とタッグを組む元刑事の橋本克也役で登場。定年してもなお、事件の臭いをかぎ分ける鋭い洞察力と、それとなく光彦を助ける、まさに清濁併せ呑むキャラクターを十二分に見せつけ、作品にピリッとしたスパイスを加えている。
そして、この作品で欠かせないのが光彦の母・雪江を演じる竹下景子と、兄・陽一郎役の石丸幹二だ。「兄の陽一郎には決して迷惑をかけないように」と、光彦を叱りながらも、息子を愛し、一緒に旅をする姿は、日本の母親が抱く“あこがれ”の存在と言っても過言ではない。また、ピンチに陥った光彦を、陽一郎が電話一本で救う「浅見シリーズ」の、いわば定番シーンでもお楽しみいただく。
悲しくも切ない運命に翻弄され複雑に絡み合った人間模様と、東京から土佐・高知、そして四万十川の源流へと巡る魅力的なロケーションを盛り込みながら、光彦の推理とロマンスを描く極上の内田康夫サスペンスをご覧いただく。

コメント

<主演・平岡祐太さん>

この作品の撮影中に原作者・内田康夫先生の訃報を聞くこととなりました。一度もお会いできなかったことが残念でなりません。内田先生の作品によって、自分は生かされていると実感しながら撮影を続けてきました。長年愛され続けてきた光彦や作品を大切にし、これからも見てくださる方々に、変わらず伝えていきたいです。
佐和役の吉川愛さんは、幼さを覗かせたかと思えば、急に大人っぽかったり、凛としているなと思えば、緊張した表情を見せたりと、感覚的にお芝居をする方という印象です。吉川さんが持つ儚さと神秘的な部分が合わさり、より魅力的な佐和を演じられていたように思います。
また金田明夫さんとは久しぶりの共演でしたが、物語の光彦と橋本元刑事のように、この作品がどういうものなのかを話し合いながら、タッグを組む気持ちでご一緒させていただきました。
高知ロケは雨の日が続いてしまい、青空を見ることができたのは撮影最終日だけでした。でも、最終日に見た四万十川の美しさは壮観な眺めで、物語の中でも印象的なシーンを撮ることもでき、来られて良かったなと思いました。
食事はどれも美味しくて、山海の旬の料理が盛り込まれた皿鉢料理は目でも楽しめましたし、四万十川で獲れた新鮮な鰻も絶品でした。光彦のグルメにもご注目ください。
今回は『新・浅見光彦シリーズ』としては初めての3時間作品なので、今までより一層2転3転する人間模様を、ぜひお楽しみください!

<プロデューサー・矢口久雄>

残念なことに、この作品の撮影中に内田康夫先生が逝去され、その知らせを受けたのが高知・四万十川のロケ中だったのも何かの縁を感じました。駆けつけることもできず、この作品に力の限りを尽くして、より良い作品を作ることこそが我々にできるせめてもの供養だと、主演の平岡祐太さんや竹下景子さん
と誓いました。
内田先生には「浅見光彦」を映像化させていただくにあたり、作品数以上に多くのご相談をさせていただき、殆どのことを快くご理解、ご了承くださったのですが、あるとき「作家には作家の魂がある、そこだけは理解して守ってください」とおっしゃられたお姿が一番印象に残っています。この作品の魅力は、先生自らが舞台となる地に赴いて、そこで暮らす人々と直接語り合ってお書きになった作品です。先生とお話したことがあるという地元の方に伺ったことがありますが、どんな小さな町の出来事も丁寧に取材されていたようです。
光彦はある意味内田先生であり、先生が想い描く日本人のあるべき姿を描いているからこそ、長きにわたって日本人に愛されている作品だと思います。このシリーズ3作目となる『平家伝説殺人事件』も先生の代表作の1つです。演じる平岡さんも回を追うごとに光彦役に磨きがかかってきていますし、竹下さんが演じる雪江もしかりです。ヒロイン・佐和役の吉川愛さんのフレッシュさと、女性スタッフをも魅了した矢田亜希子さんの円熟味。そして金田明夫さんというベテラン俳優が、物語に深い味わいを加えてくれました。
四万十川の雄大な流れと集落の美しさが相まって、いち早く皆様にご覧いただきたいと思う映像となりました。実は今回、高知の風景美をより堪能していただきたいと思い、予算を度外視してドローンを飛ばしています。空中から見る四万十川にもご注目ください。
内田康夫先生が残された、珠玉の旅情サスペンスを3時間たっぷりとご覧いただきたいと思います。