内田康夫サスペンス 信濃のコロンボ3〜北国街道殺人事件〜

2016年11月14日

解説放送あり

あらすじ

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長野県警捜査一課の警部・竹村岩男(寺脇康文)は、二年に一度行われる野尻湖・ナウマン象化石発掘調査に妻の陽子(麻生祐未)と友人の町医者・丸山(温水洋一)と出かけた。五万年前の化石に出会えると興奮気味の陽子に対し、あまり乗り気でない竹村。ところが、その発掘調査の現場で、首のない白骨死体が見つかった。早々、長野県警察に捜査本部が設置され、身元を調べるため動き始めた竹村と木下(川村陽介)たち。だが、疑問だらけの中、現場の捜索が中止になることが分かった。渇水期だった野尻湖に水が戻るからだ。そして、白骨死体が発見された現場は、湖の底になってしまうことに……。

ある日、竹村は陽子に誘われ、新潟の出雲崎から国上山・国上寺へと旅行に来ていた。良寛と小林一茶、二人の歌人が歩いたといわれる北国街道を巡る旅……。良寛と一茶は、江戸時代同じ時期を生きた人物で、そこには陽子の大好きな歴史ミステリーが組み込まれているのだ。良寛ゆかりの地・国上山の五合庵に続く石段を上がっていると、二人を追い抜くように警察官たちが走って上がってきた。「これから立ち入り禁止になるのでこのまま降りて欲しい」と警察官は言うが、黙っていられない竹村は現場へ向かう。
殺されたのは東京三田大学の教授・大沢雄一(宮本大誠)で、新潟県警と東京の警視庁による捜査が始まった。担当は竹村の親友ともいえる超エリート刑事の岡部和雄(高橋克典)だった。

同じ頃、野尻湖で見つかった白骨死体の身元が判明した。畑野高秀(清水章吾)、東京の北澤大学の教授で二年前から行方不明だったとのこと。胸部に手術跡があり、新潟の出雲病院に残っていたカルテから、胸骨軟骨肉腫だったことも分かった。畑野の実家があるという新潟に竹村が、東京には木下が捜査に向かった。

そんな中、丸山から知らされ、五合庵で殺された大沢とすれ違ったと話していた女子大生の風見子(高田里穂)と薫(山﨑萌香)を探しにナウマンゾウ博物館にやって来た竹村。ちょうど、二人はカメラを盗まれたことに気付き、怪しいサングラスをかけた男を追いかけようとしていた。外へ出ると風見子の車の屋根にカメラが置いてあったが、メモリーカードだけ抜き取られていた。何故写真のデータが欲しかったのか?それぞれ良寛と一茶を大学の卒論用に調べていたという風見子と薫に話を聞くと、五合庵ですれ違った男が話していた「イナンが京都で死んだ」という会話を覚えていて……。
“良寛と父親の以南(イナン)”事件にどんな関係があるのか……。
東京・長野・新潟をつなぐ事件の糸口とは……!?