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水曜劇場 夫婦道

水曜よる9時


ザ・お茶道

番組でお茶指導を担当する“極茶人”比留間嘉章氏が、お茶に関するウンチクやよもやま話を紹介するコーナー。ここをチェックすれば“お茶ツウ”になれる!?

第10回目のテーマ お茶の効能について

日本に伝来して間もない頃、薬として扱われていたというお茶。現在では、抗菌作用や抗がん作用など、様々な効能が話題となっているのをご存知の方も多いはず。その効能はお茶に含まれる様々な成分がもたらすものです。お茶の成分を見てみると、栄養素としてたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミンCやE、Aなど様々なビタミン類、ミネラルなどが挙げられます。そのほか、身体を健康に保つ“保健効果”をもたらしてくれる成分として、近年注目されているのが“カテキン”です。

お茶の渋みの元として知られていたタンニンという成分がありますが、元々このタンニンはいくつかの種類のカテキンが結合したもの(縮合型タンニン)だそうで、そのことが科学的に研究される中、近年になってカテキンの効能が明らかになってきたようです。また、お茶にはエピカテキン(EC)、エピカテキンガラテ(ECG)、エピガロカテキン(ECG)、エピガロカテキンガレート (EGCG)の4種類のカテキンがあり、それを総称して一般的にカテキンと呼んでいますが、中でもエピガロカテキンガレートは、ビタミンEの約200倍もの抗酸化作用があるといわれています。

カテキンの効果・効能として知られるものをざっと挙げてみると、抗酸化、抗ガン、抗菌・抗ウイルス、抗アレルギー、血中コレステロール低下、血圧抑制、消臭、虫歯予防など、様々な作用が確認されています。

カテキンはタンニンに変化してお茶の渋みの元となりますが、一方、お茶の旨味成分として知られているのがアミノ酸の一種の“テアニン”という成分です。その他にもグルタミン酸やアルギニンなどの約20種ものアミノ酸を含んでいますが、テアニンがその半分を占めるため、お茶の旨味を決定付けているのです。テアニンは茶葉に溜まりますが、日光を浴びると渋み成分のカテキンに変化します。そこで、玉露などの旨味の強いお茶を作る場合には、直射日光を遮る「被覆栽培」が行われるのです。

また、お茶の旨味を決めるテアニンですが、テアニンの効能としてリラックス効果が、科学的に確認されているとのこと。テアニンを摂取すると脳神経に作用して、脳波にα波が出るとの実験結果あるそうです。お茶を飲むと気持ちが落ち着き、リラックスした気分になるのはそのためなんですね。このリラックス効果のほか、女性のPMS(月経前症候群)にも効果があるとのことです。

比留間嘉章(ひるまよしあき)プロフィール

1977年に「茶の世界」に入ると、深蒸し茶の製造を中心に手揉み茶、微発酵煎茶の製造に取り組む。氏が作り上げた究極の淹茶法「八重奏(ヤエノカナデ)」は「これがお茶の味か!?」と、誰もがビックリするはずだ。
全国手もみ茶振興会理事、埼玉県手揉茶保存会会長、狭山火入れ保存会会長、全国手もみ茶振興会認定師範、
日本特産農産物マイスター「手もみ製茶」、日本茶業中央会認定「日本茶インストラクター」
HP「極茶人のこだわり」http://hiruma-en.ddo.jp/