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水曜劇場 夫婦道

水曜よる9時


ザ・お茶道

番組でお茶指導を担当する“極茶人”比留間嘉章氏が、お茶に関するウンチクやよもやま話を紹介するコーナー。ここをチェックすれば“お茶ツウ”になれる!?

第8回目のテーマ 茶摘みについて[その1]

茶摘みの時期は…?

茶摘みが行われるのは、産地にもよりますが年間3〜4回。その茶摘み=摘採の順番により「一番茶」「二番茶」「三番茶」などと呼ばれています。「夏も近づく八十八夜」と童謡「茶摘み」に歌われる“八十八夜”とは、立春(2月4日頃)から数えて88日経った日=5月2日(うるう年の場合は1日)頃にあたり、この頃(産地によって4月下旬から5月上旬)に最初の茶摘みが行われます。このときに摘まれてできたお茶は「新茶」もしくは「一番茶」と呼ばれ、冬の間、樹勢を蓄えて春に芽吹く新芽は、旨み成分の“アミノ酸”を多く含んだ旨みのある茶葉となるため、品質の高いお茶ができるのです。また、早い時期に手摘みされたお茶は希少価値も高く、高級茶として市場に出回ります。

「二番茶」が摘採されるのは、6月中旬頃。「一番茶」の新芽が摘採されて、その後に伸びてきた部分を摘採したのが「二番茶」です。「一番茶」に比べて、アミノ酸の量は少なくなりますが、「一番茶」よりも長く太陽光を浴びるので、抗がん作用や血中のコレステロール値を下げる効果などがあるといわれている“カテキン”を多く含むお茶になります。

「三番茶」が摘採されるのは、7月末頃で、「四番茶」は9月末頃に摘採されるお茶です。夏の太陽を浴びる頃に摘採されるので、カテキンの量は「一番茶」「二番茶」よりも多くなりますが、その分、渋みも増したお茶になります。また、「三番茶」「四番茶」とも、茶樹の生育状況やお茶農家の営業方針などにより、摘採をしない場合もあるとのこと。この時期の摘採を控えることで茶樹の樹勢が保たれ、翌年に芽吹く茶葉がよりおいしくなるのです。 そのほか、「三番茶」を摘採せずに、秋口に摘採する「秋冬番茶(しゅうとうばんちゃ)」というお茶もあります。ここ近年では、血糖値を下げてくれる“ポリサッカライド”という成分を多く含むことで注目されるお茶で、そのことを謳った製品が市場に出ています。比較的に値段も安く、手に取りやすいお茶です。なお、ポリサッカライドという成分は熱に弱いので、水出しで飲用するのがよいそうです。

比留間嘉章(ひるまよしあき)プロフィール

1977年に「茶の世界」に入ると、深蒸し茶の製造を中心に手揉み茶、微発酵煎茶の製造に取り組む。氏が作り上げた究極の淹茶法「八重奏(ヤエノカナデ)」は「これがお茶の味か!?」と、誰もがビックリするはずだ。
全国手もみ茶振興会理事、埼玉県手揉茶保存会会長、狭山火入れ保存会会長、全国手もみ茶振興会認定師範、
日本特産農産物マイスター「手もみ製茶」、日本茶業中央会認定「日本茶インストラクター」
HP「極茶人のこだわり」http://hiruma-en.ddo.jp/