日立 世界ふしぎ発見!

毎週土曜日 よる9時〜

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2023年7月8日 よる9時から放送

第1677回

世界遺産
誕生の真実

ミステリーハンター

山本 ・リシャール登眞(やまもと ・りしゃーる とうま)

世界遺産検定の最上級「マイスター」を史上最年少の11歳で取得。現在17歳の高校生。京都府在住。ミステリーハンターは今回が5回目。

今回のミステリーハンターは、世界遺産検定マイスターの山本・リシャール登眞くんです。4歳の時に博物館で見た古代エジプトの秘宝がきっかけで世界遺産に興味をもつようになったという登眞くん。初めて訪れるエジプトで世界遺産誕生の秘密を探ります!

出発前はどんな気持ちに?
エジプトを初めて訪れた感想は?

エジプトは僕にとって原点、心の故郷みたいなところです。貴重な遺跡が直に見られると聞いた時は興奮してしまいましたね。眠れませんでした!打ち合わせでは「気温が40度近いから…」とのことでしたが、心の故郷では暑さも何のその。現地の万能薬(?)、砂糖たっぷり、アツアツのミントティーで乗り切りました。

どの国でも実際に行く前は、その国の歴史はある程度は調べられますが、現代についてはせいぜい、人口とか政治経済のデータしか分からないですよね。「世界ふしぎ発見!」の旅で嬉しいのは、その国の「顔」が見られることです。例えばカラフルな市場からは料理や生活の様子などが伝わってきます。よく食べられているモロヘイヤのスープ作りにも挑戦しました!

エジプトは民族がとても多様でアフリカ系、アラブ系、地中海系などなど、様々なルーツをもつ方々が一緒に仕事をされていて、活気のある環境だと感じました。世界中から多くの観光客が訪れるので会う人会う人、幾つもの言語を話されます。僕もイタリア語、スペイン語、フランス語、英語、日本語で話しかけられましたし、みなさんのユーモアのセンスも大好きです!

カイロ博物館へ

最も有名な世界遺産
クフ王のピラミッドへ!

恥ずかしながら、ピラミッドを実際に目の当たりにしたらあまりの大きさや形の美しさに「すごい」という言葉しか出てきませんでした。予備知識があってもそうなっちゃうんですね。この取材ではエジプト考古学者の河江肖剰先生とお話させて頂いて、近年見つかった未知の空間や、ピラミッドのシンボリックな意味をお聞きすることができました。リモートでしたが、河江先生の調査の現場でお話できたことも本当に光栄で嬉しかったです。

「作られてから何千年経ってもパワーを強く
感じるので、当時の人々にとってどれほどの
ものだったのか想像が広がりました」(登眞くん)

どうしても訪れたかった
ルクソールのカルナック神殿へ!

ラメセス2世が作ったカルナック神殿では、遺跡の修復について取材しました。今回の旅で一番印象に残った場所のひとつです。この神殿には直径1〜2m、高さ10〜20mもの巨大な柱の並ぶ空間があって、その一箇所に修復現場がありました。5、6階程の高さまで足場を組んで行われる作業で驚いたのは、修復方法のほかに、作業されているのがみんな女性だったこと。そしてとても活気に溢れていたことです。

そこでは集合写真を撮りましたが、その時はものすごく感動してしまって…!みなさんが本当に楽しそうに遺跡の修復をされていて、次に訪れる人たちのためにそうやって作業が行われていることが印象的でした。

これまで京都をメインに国内の文化財を取材させて頂き、文化財の守り人たちの精神に心を動かされました。夢にまで見たエジプトの旅では、カルナック神殿の修復職人の親方さんとお話することができました。その方は歴史の研究をされるうちに、遺跡を守る大切さに気付かれてこの仕事に就かれたそうです。話がはずみ、世界遺産の保護保全に関わっていきたい僕にとっては忘れられない出会いでした。

ミステリーハンターとして
世界遺産誕生の秘密を取材して思うこと

古代エジプトの数々の神殿はファラオたちの生きた証で、エジプトの誇りです。ところがおよそ60年前、国の発展を支えるには巨大ダムが必要となりました。ダムを作れば、遺跡は水没する。でも、作らないという選択肢はない。経済開発と伝統文化の保護は今でも世界中で難しい課題となっています。この救済運動には多くのヒントがつまっていると改めて思いました。

水没の危機に瀕したアブ・シンベル神殿
各国が協力する前代未聞のプロジェクトに
世界遺産誕生の秘密が!

歴史を保護するか、未来を選ぶか。難しいですね。「遺跡は世界中の人々のものだ」と理解し、世界50カ国を動かしたエジプトとUNESCOの救済キャンペーンが世界遺産誕生のきっかけとなりました。遺跡を守るためにどんな議論が行われ、様々な問題はどう解決していったのか?番組でぜひ注目して頂きたいです。救済運動によるアブ・シンベルの保存には神殿の建設と同じくらいの偉大さを感じました。

プロジェクトに関わった方にインタビューも

こぼれ話

ミステリーハンター・登眞くんが
旅の最終日に訪れた場所とは?

エジプト最大級の市場
カイロのハン・ハリーリへ

本当に迷路のように入り組んだ場所に、お土産品をはじめ様々な物が売られていました。エジプトのきらびやかさを一番感じさせるそんな風景です。また歴史のある市場なので、それぞれの職人さんが手作業でしっかり仕事をされているんですよね。古時計の修理だったり、全て手作りの宝飾品だったり。その市場こそある意味、伝統文化のある場所だなと思いました。

色々見た中で僕は銀のアクセサリーが気に入って購入しました。ただその時はエジプトのコーディネーター・モーメンさんに連れていって頂いたので、適切な価格で買うことができたんです。多くのお土産屋さんでは、まずかなり高い値段をふっかけられ、そこから段々値引かれていく感じでした。最初の方はどんどん値段を下げてくれるのですが、途中から変わってきて…、そこのラインを上手く感じ取って値段交渉しないといけないようです。これは初めての経験でビックリしました!

ハン・ハリーリ市場のカフェで

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