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2020年2月22日 よる9時から放送

第1544回

トンガ・クック諸島
海を渡った最強の男達

ミステリーハンター

工藤 綾乃(くどう あやの)

1996年5月28日生まれ、宮崎県出身。趣味はジャズダンス、モダンバレエ。女優としてドラマ、映画で活躍中。
ミステリーハンターは今回で2回目。

昨年、日本中を熱狂させたラグビーワールドカップ。そのラグビー界では、日本代表はもちろん世界各国で南太平洋諸国にルーツを持つ選手が活躍しています。4000年以上前、広大な海を渡り、新天地を求めたポリネシアの人たち。その強靭な身体と精神の秘密を探るため、クック諸島とトンガ王国へ向かったミステリーハンターの工藤綾乃さんにお話を伺いました。

かつて新天地を求め大海原へと
漕ぎ出した冒険者ポリネシアの人たち
その伝統が色濃く残るクック諸島

クック諸島でまず感激したのが、海の美しさです!その美しさは、ここは天国?私生きてる!?と思うほどでした。この先海を見て感動できないかもと心配です(笑)。そしてクックの方たちの、のんびりとして気さくな人柄も大好きになりました。私も南国宮崎の出身なので、すぐにその雰囲気に馴染みましたし、心が癒されました。ここはまさしく楽園!と思いました。

「波もなく、まるでプール
みたいでした」(工藤さん)

そしてクック諸島の方たちは、体格が良く、ラグビー選手のような体形の人が多かったです。実際に何人かの方に腕を触らせて頂いたのですが(笑)、丸太のような太さと硬さでした。ポリネシアの人たちが大陸から海を渡りさまざまな新天地を目指したのは遠い昔のことですが、今でもできそうです。大航海をした当時の船を再現したものがあるということで取材したのですが、船のことを教えてくださった船長さんの服装にびっくりしたんです!その時は気温が18度くらいで、海辺ですからもっと体感は低かったと思うのですが、船長さんは半袖(笑)。私たちはしっかり冬服で、思わず「寒くないですか?」と聞いてしまったのですが、「いや」と涼しい顔(笑)。寒さにも暑さにも強い身体を目の当たりにしました!

さらにクックの取材では、生き抜くための知恵が受け継がれていると感じました。特に感銘を受けたのが、ヤシの木の活用法です。現地のココナッツの達人にさまざまな方法を教えて頂いて、ヤシの木さえあれば生きていけるというのは本当だと実感しました。食料にするだけでもいくつもの方法があって本当に驚きでした。一度夜の海に出た時があったのですが、灯りのない深い闇の中で、船に揺られているとだんだん怖くなってきたんです。その時は、私はカヌーで航海なんて絶対無理!と思ったのですが、今はポリネシアの方と一緒なら大丈夫かも、って思います(笑)。

ココナッツの達人ジョージさん
知識はもちろん木登りも名人!

ラグビー日本代表を数多く輩出!
国技がラグビーのトンガ王国
その強さの秘密とは?

トンガは、とても親日の国でした。町を歩いていると「こんにちは!」と日本語で声をかけて頂きましたし、「日本語を勉強しています」と話しかけてくださる方もいました。改めて日本とご縁のある国だと実感じました。そして町のいたる所でラグビーをしている光景を見かけました。子どもたちが遊んでいたり、さまざまな年齢の方たちが集まる草ラグビーのチームが練習をしていたり。みなさんラグビーが大好きだというのがよくわかりました。

子どもたちが習っているのはソロバン!
このソロバン、実はラグビーにも関係が!?

卒業生には、日本代表選手も多くいるというラグビーの名門校トンガカレッジの取材はとても楽しかったです。中高一貫のラグビーエリート校なのですが、素朴で温かい雰囲気の中でラグビーに励んでいると感じました。10代とは思えないほどみんな立派な身体!身長も高く、一見すると私より年上に見えました(笑)。お話を聞くと、日本でラグビーをするのが夢という子もけっこういるのです。ラグビーも日本とトンガを繋ぐ大切な架け橋になっているのですね。

トンガカレッジの生徒たち

右から3番目が花園大学に
留学が決まっているシオネ君

そして、この春から日本の大学へ留学が決まっているシオネ君とそのご家族を取材しました。シオネ君一家との出会いは、今回の取材で最も印象に残っていることのひとつです。とっても素敵なご家族だったので、私も家族が恋しくなってしまって、帰国してすぐに実家へ帰るチケットを予約してしまいました(笑)。些細なことで喧嘩したりしてワイワイガヤガヤしているのですが、家族それぞれがそれぞれのことを大切に想っていて、家族が一番の心の支えになっている…。大家族なのも羨ましかったです。ラグビー日本代表で、プレイだけでなく精神的にも影響を与えてきたトンガ出身の選手たちの原点を見た気がしました。

こぼれ話

クック諸島のエコ情報、そして工藤綾乃さんのトンガこぼれ話をご紹介します。

美味しくてエコな
クック諸島のビール

15の小さな島からなるクック諸島

クック諸島に唯一あるビール醸造所は、ちょっと変わった醸造所。缶ビール、瓶ビールは一切売っておらず、何と専用の詰め替え用ボトル(1.5リットル、2リットル、4リットル)でビールを購入するのです。これによって、年間数万本もの缶・瓶のゴミを節約できるのだそうです。海を汚さず、ゴミを出さないための工夫ですね。今回取材で訪れたリゾート島、アイツタキ島では、お水までリフィルで詰め替えていました。実は、クック諸島は世界最大の海洋保護区(日本の国土の5倍)を持っています。美しい海を次世代に残すために、こうしたエコ活動を世界に先駆けて行っているのです。海を守るお手伝いをしながら味わう地ビールは、美味しさも倍増です!(担当ディレクター)

春に旅立つ青年よ
日本のお姉さんが応援しているよ!

日本へのラグビー留学が決まっているトンガのシオネ君には日本ラグビー界で活躍してほしいと心から願っています。実は私にもシオネ君と同じ年の弟がいて、この春から親元を離れ、京都で暮らすというのまで一緒なんです!ですから取材中からお姉ちゃんモードになってしまって(笑)。弟が遠い日本へ行ってしまうのが寂しく、心配と涙を流すシオネ君のお姉さんに共感して私も泣いてしまいました。でも当のシオネ君はケロッとしているんですよね。やはり夢見る18歳(笑)。「日本語をもっとしっかり勉強しておきなよ」と言えば、「トンガの先輩がいるから大丈夫」。お寿司が嫌いというので、「日本のはすごく美味しいから絶対食べてみて」と言えば、「魚介は苦手だから食べたくない」(笑)。そんな調子だったので心配な気持ちもあるのですが、日本の環境に馴染んで、是非日本代表になってほしいです!(工藤さん)

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