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2019年9月14日 よる9時から放送
第1528回
世界仰天!マニア興奮!生きもの王国
タイ&ベルギー
超絶ワイルドミステリー
ミステリーハンター
篠原 かをり
1995年2月20日生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学卒業、同大学院に在学中。趣味はクイズ、金魚すくい、昆虫採集。特技は生物、執筆。著書は「フムフム、がってん!ビックリ仰天いきものクイズ」(文藝春秋) など。全国の講演会にも出演。
ミステリーハンターは今回で2回目。
地球にはさまざまな生物が生息していますが、なかでも人と関わりの深い生きものがいます。そんな生きものに迫るミステリーハンターは、女ムツゴロウと呼ばれる篠原かをりさん。タイ、そしてベルギーをレポートした篠原さんにお話を伺いました。
生きもの王国タイの魅力
生きものがたくさんいる所では、いるのが当たり前で、そこで暮らしている人たちはあまり関心がない場合もよくあるのですが、タイの方たちは、生きものに興味を持っている人が多いと感じました。マーケットには、生きものを生きたまま売るコーナーがあり、昆虫、魚、鳥、ほ乳類とあらゆる種類がいて、まるで動物園や水族館のようでした。それらの生きものは、食用でもあり、決闘用に飼育するものでもあり、ペットでもありと目的もさまざま。タイの人たちの暮らしの中で生きものがとても身近なのがよくわかりました。そして今回の取材では人と生きもののリアルな関わりをお伝えできると思います。
バンコクでは日本と同様、アニマルカフェが大人気でした。私の弟がバンコクで行ったシベリアンハスキーと触れ合えるハスキーカフェは、整理券が配られるほど大盛況だったそうです。そして取材をしたアニマルカフェでは、動物園でしか会えないような動物たちがいて驚きました。ネコ・カフェにも行ったのですが、そこにはイエネコではないネコもいて面白かったです。ヤマネコを間近で見られるなんて滅多にないですからね。子どもなので可愛いのですが、骨太で骨格がしっかりしていて動きも野生的。大人になったら絶対勝てないと思いました(笑)。
タイ湾の干潟で
女ムツゴロウVS巨大トビハゼ
干潟で世界最大級のトビハゼ、ジャイアントマッドスキッパーの捕獲にも挑みました。干潟を上から眺めていると、生きものの気配は感じないのですが、穴が開いている所にいる可能性があるので、そこへ行きひたすら泥の中を手探りで獲物を探すという手法。穴までは、ガタスキーという板に乗って移動します。実際に干潟の中に入ると、想像以上に泥が重たかったですね。最初は泥の中での動き方に慣れず、ジタバタしてしまってガタスキーに上がるのも一苦労でした。よくあることですが、やっとコツをつかみ楽しくなってきた頃にタイムアウト(笑)。子どもの頃だったら、ずっと大はしゃぎで遊んでいただろうなと思いました。
タイの生き物がベルギーの王宮に!?
山間部では、大好きな昆虫にも会えました。森の中で探すと、隠れるのが上手な虫も多いので、なかなかイージーには遭遇できないのですが、案外ホテルの庭で見つけることも。そして、私が子どもの頃から憧れるある虫がたくさんいる場所へも行って来ました。昆虫の採集はだいたい夜か早朝が適しているのですが、昼間でもいましたから相当たくさんいると実感しました。ハンターの方に採集したその虫を見せて頂いた時、お話を伺っている間に飛んで逃げてしまうので、「とりあえずしまってください」と言ったのですが、「いいよ、いいよ」と。それくらいうじゃうじゃいるそうです(笑)。
そのうじゃうじゃも納得と感じたのは、ベルギーへ行った時でした。タイで採集されたその虫の美しい羽がベルギーの王宮の広間を飾っていたのです!気の遠くなるほどの羽の数、美しさ、そのスケール、すべてが圧巻でした!
人よりサルの方が多い街ロッブリー
街というと、だいたい人間がマジョリティだと思いますが、ロッブリーはサルがマジョリティ(笑)。タイの古都で、遺跡もある観光地ですが、サルの研究でも有名な場所です。賢く器用なサルが人より多くいることで、問題もあるでしょうが、みなさん気負いなく自然体でサルと暮らしているのが印象的でした。愛情があって、かつあしらい方も上手なのです。
取材を通して感じたことですが、タイの方たちは、自分の生活圏内にいる生きものに関心を持って、おおらかに共に暮らしています。食べることもあれば、エサをやってかわいがったりもする。日本の里山の暮らしと似ているかもしれませんね。
こぼれ話
篠原かをりさんのタイ生きもの体験、こぼれ話をお楽しみください。
甘えん坊のネコちゃんたち
タイ原種のネコの保存と繁殖をしているセンターの取材で見せて頂いたネコたちは、どの種類も美しく、かっこよかったですね。気位の高そうなネコなので、触らせてくれるかなと思っていたのですが、すんなり抱かせてくれました(笑)。そしてセンターで飼育されているネコたちで印象的だったのは、ニャーニャーよく鳴くこと。ニャーと鳴くのは、本来子ネコが母ネコにエサをねだったり、甘えたりするときの行為です。飼いネコや人に慣れたノラネコは大人になっても鳴きますが、野生のネコは鳴きません。保護センターのネコは、子ネコも大人のネコもよく鳴いていました。とても大切に、可愛がられているのでしょうね。
タイを訪れたらお試しあれ
美味!イサーン地方の昆虫料理
私は、大学の学部で昆虫食の研究をしていたので、日本で食べられる虫はだいたい食べています。今回イサーン地方で食べた昆虫料理は、どれも美味しかったです。しかも虫そのものの味を活かして調理しているところが素晴らしいと思いました。なかでも、炒った蚕のサナギはクリーミーなエビのような味で感動しました。日本では臭みのある印象でしたが、タイで食べたものはそういったクセは全くなかったです。食用に養殖されたものだそうで、新鮮だからでしょうか。市場でも飛ぶように売れていた人気メニューです。みなさんスナック菓子のような感覚で食べていました。ビールのおつまみにも最高だそうですよ。
災い転じて…
ロッブリーのサルたちは、大切に保護されているので人を恐れていません。食べ物だけでなく貴金属を狙ってくることがあるので恐るべしです(笑)。私はアクセサリーを付けていなかったのですが、なぜかよく絡まれました…。そしてメガネを狙われ、格闘した末にメガネが壊れてしまったのです。もう使えないと思いましたが、現地コーディネーターさんが器用に直してくださいました。そして掛けてみると最高のフィット感(笑)。それまでちょっときつめだったのですが、ベストな状態になりました!
オフショット