2012年6月9日 夜9時〜
取材ディレクターがドイツロケ中のエピソードを教えてくれました。
ドイツ有数の広大なラインハルトの森で、ツアーガイドのウッヘルマンさんにお化けの様な木に案内してもらった時のことでした。午後6時をまわって薄暗くなりかけた中、急遽必要になった撮影機材を、女性ADが車へ取りに行ったんです。駐車場までは10分程で途中、目印になる矢印もあったので迷うことはないと考えました。その間、別の撮影を進めていましたが、20分経っても戻ってこないので段々心配に…。森の中では携帯電話は繋がらず、大声で呼んでも返事がありません。
日が傾きかけると一段とミステリアスな雰囲気に…
そして不安が募ってきた時、その女性ADが今にも泣きそうな顔で、森の中からひょっこり姿を現したんです。実は彼女もそれ程遠くない距離で叫んでいたらしいのですが、森の中は声が吸い込まれるようなところがあって、近くでも意外と声が届かないことも…。神聖さが漂い大切にされている森は、古代の人々にとって、あの世とこの世の境界線であると怖れられたそうですが、そんな一面を垣間見た気がしました。ちなみに女性ADは木々の間から瞬間的に坂本さんのオレンジ色のコートを確認し、どうにか戻れたそうです。森に入る時はやはり明るい色の服装が鉄則ですね。