DigiCon6 ASIA

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フェスティバルディレクターからのメッセージ

2017.03.01

‘Why do you want to dance? ’ (踊るのはなぜ?) 男はバレリーナに問いかける。
‘Why do you want to live? ’ (生きるのはなぜ?) バレリーナは問いかけに問いかけで返す。

映画『赤い靴』(1948)のワンシーンである。基になったアンデルセンの童話は、赤い靴を手に入れた代償として、死ぬまで踊り続けることを
宿命付けられた少女の悲劇である。8歳の時、初めて観て以来この映画が生涯通してお気に入りの1本だというマーティン・スコセッシ監督は
赤い靴が意味するのは芸術への燃えるような欲求、創造への尽きせぬ情熱だと言う。映画という赤い靴をすでに手に入れてしまった皆さん、
実人生における赤い靴は、喜びであり、葛藤であり、生きる活力であり、死に至る闇であり、炎のような欲望であり、やむにやまれぬ執着なのです。

「創作したいから作るのではなく、創作せざるを得ないから作るのだ」 マーティン・スコセッシ

短編は長編に比べて即興的で自由だ。テーマはその時々に生まれてくるものを拾い上げるから、限りなく多様。創り手たちはそれぞれ作品のイメージに合った手法、
ツールを見つけて表現する。短編は長編には不可能な膨大な熱量、情報量を短い時間に詰め込むことができる。そしてときには多すぎるほど、ときには少々足りない
くらいの想像の余地を観る人に与える。短編であろうと長編であろうと、映画を作る理由は語りたい物語があるから。そして誰かに観てもらいたいから。映画は誰かに
観られないと存在している意味がない。創り手は、自分の作品をできるだけ多くの人に観られるよう望むべきだ。人の目に、心に留まることで、作品は産みの親である
創り手の元から巣立ち新しい人生を歩み始める。2017年 実りの秋、たくさんの新しい人生に逢えることを楽しみに。

DigiCon6 ASIA フェスティバル・ディレクター 山田亜樹

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