ニュースの視点

ニュースの視点 午後3:00〜4:00 再放送 同日午後9:00〜10:00

事件・事故や政局、環境や教育問題、経済の動向から国際政治まで・・・。限られた時間では、伝えきれない事実や真実、捉え方があります。「ニュースの視点」では、時事問題の中から毎日一つのテーマを絞り、時にはゲストや専門家を招いたり、現場から生中継を繋いだり、TBS NEWSのキャスターが、政治部、経済部、社会部、海外特派員などの現役記者や解説委員と共に、ニュースの本質に迫ります。

2017年05月放送

2017年05月30日放送

#2503 「G7サミットの成果は」

ゲスト:国際問題研究所 小谷哲男 主任研究員
キャスター:平川彩佳

【テーマ】
26、27日にイタリア・シチリア島でG7=主要7か国首脳会議が行われました。各国の思惑が交錯する中、台風の目はやはりアメリカ・トランプ大統領です。「自国第一主義」か、「協調路線」か。今回の会議から、これからの国際情勢を読み解きます。

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2017年05月25日放送

#2502 「宇宙の活用で変化する暮らし」

ゲスト:東京大学大学院 中須賀真一 教授
    総務省 笠井康子さん
キャスター:菊野理沙

【テーマ】
現在、宇宙を飛び回っている無数の小型衛星。そこから送られてくる情報は、意外と私たちの生活に関係があるものだといいます。宇宙産業の今、そしてこれからについて考えてみたいと思います。

【放送後記】
「宇宙」と聞くとまだまだ遠い存在のように感じてしまいがちですが、実はどんどん私たちの身近になりつつあります。例えばスマートフォンでも利用できるGPS機能、これは宇宙にある人工衛星からの情報のため、受信だけに限って言うと宇宙と繋がれるツールをほぼ一人一台持っていることになるのです。世界ではアメリカやロシアが宇宙産業をリードしているということですが、今後日本の技術の正確さや緻密さが世界をけん引する日が来るかもしれません。「宇宙旅行に行きたい」や「宇宙まで行けるエレベーターがほしい」という願いもすでに理論上では不可能ではないとのことです。いつか子どもたちが夢を叶える舞台の一つに宇宙が入っていることを期待します。(菊野理沙)

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2017年05月24日放送

#2501 「刑法の性犯罪条項を変える“ビリーブキャンペーン”」

ゲスト:ちゃぶ台返し女子アクション  大澤祥子さん
キャスター:佐藤友香

【テーマ】
性犯罪を厳罰化する刑法の改正案が今年3月に閣議決定されました。法案が成立すれば、実に110年ぶりの大幅な改正となります。しかし、性犯罪の被害者からは、「被害の実態とかけはなれている」と変更を求める声もあがっています。
「刑法性犯罪」を実態に即した内容に改正することを目的に活動している“刑法性犯罪を変えよう!プロジェクト”を立ち上げたグループの一つ、「ちゃぶ台返し女子アクション」の大澤祥子さんにお話を伺います。“ちゃぶ台返し”というちょっと変わったネーミングの由来についてもお聞きします。

【放送後記】
現行刑法が定められたのは、実に110年前。その頃はまだ女性に選挙権さえない頃です。その頃に定められた法律に、現代の女性の価値観や権利が反映されていないのは、言ってみれば当然のこと。変える必要がありませんか。
女性は小さい頃から周りの期待に応えることが是として育っています。「あの子は気が遣える」、そんな言葉が最高の褒め言葉として使われているのは女性だけです。男性に対してそんな褒め言葉使ってるの、あまり聞いたことがありません。
女性にとってノーをつきつけること、ましてや大きな拒絶の意志を示すことはハードルが高いのです。ノーを突きつけたところで、抵抗して身体的な傷を負わせないことには罪にならない、そして自らの体験を多くの人に語らなければ罪にならない、これは圧倒的に男性目線の法律なのではないでしょうか。
刑法改正に向けて地道なロビイング活動をしても、 女性議員が増えないことには なかなか響かないというのも現実だと思います。
(佐藤友香)

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2017年05月23日放送

#2500 「イラン大統領選挙 現職のロウハニ師が再選」

ゲスト:敬愛大学 水口章教授
キャスター:樺島彩

【テーマ】
中東情勢を左右する「イラン大統領選挙」が今月19日に行われ、ロウハニ大統領が再選を果たしました。国際社会との関係構築に意欲を示すロウハニ大統領ですが、経済問題や失業率の高さなど難題は多く、強硬姿勢をとるアメリカのトランプ大統領との関係は困難な状況が続くとされます。ロウハニ大統領の2期目はどうなるのか、うらないます。

【放送後記
大統領選挙についてお話をお聞きする前に、まず、イランの政治体制について解説していただいたのですが、イランは大統領の上に最高指導者がいるとのことで、日本とは違う政治体制がとても興味深かったです。
今回はロウハニ大統領の再選となりましたが、投票率が70%以上と非常に高く、イラン国民の関心の高さが伺えました。国民の期待を背負うロウハニ大統領の2期目に注目したいと思います。
(樺島彩)

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2017年05月18日放送

#2499『自分らしく生きる社会の実現〜LGBT〜』

ゲスト:NPO法人グッド・エイジング・エールズ 代表 松中権氏
キャスター:金井憧れ

【テーマ】
今から2年前の2015年。東京の渋谷区で同性同士のカップルを
「結婚に相当する関係」と認めるパートナーシップ証明書を発行する条例が
可決されました。この条例によって誰もが自分らしく生きる事が出来る社会の実現となってきたのでしょうか。LGBTと呼ばれる性的マイノリティの方達の今は?

【放送後記】
世の中の13人に1人いるといわれる『LGBT』いわゆる性的マイノリティーの方々。13人に1人といのは、左利きの方と同じ位の人数に相当するといいます。今回はその「G」にあたるゲイの松中権さんに「LGBTの方々の今」について、お話を伺いました。おしゃれなチェックのジャケットを纏い、気さくに分かりやすく、何でも優しくお答えいただき、とても素敵な方でした。
2年前の2015年。渋谷区で同性同士のカップルを「結婚に相当する関係」と認める条例ができてから、救急車で運ばれた時パートナーが付き添えるようになったなど大きく環境が変わりました。その一方で、まだまだ法律や教育の面で解決すべき点が山積しています。法律や制度が変わっても、それ以上に人々の間に偏見が残っていると、物事は進みません。松中さんは「究極、『LGBT』という言葉、昔そういえばあったよね」という会話が将来できればとおっしゃっていました。マイノリティーが「変わっている」のではなく個性だという思いを共有できる日が1日でも早く来て欲しいものです。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、障害がある方々を差別しない法律や街づくりが進んでいます。2020年は、健康な人、障害のある方々だけでなく、さらにLGBTの方々も皆、自由に楽しく交流できるようになる年にしなければならないと、松中さんのお話を聞いて思いました。(金井憧れ)

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2017年05月17日放送

#2498 「きみは『渋さ知らズ』を知っているか」

ゲスト:「渋さ知らズ」ダンドリスト 不破大輔さん
解説:「報道特集」金平茂紀キャスター
キャスター:樺島彩

【テーマ】
メンバーは最大で100人。奏でる音楽も特定のジャンルやカテゴリーでは表現できない脱ジャンルの超巨大バンド「渋さ知らズ」をご存知でしょうか。少人数編成から大編成のオーケストラまで変幻自在にその姿を変形させ、ライブハウスから大型の劇場まで、さまざまな場所でパフォーマンスを行い、国内外で熱狂的なファンの支持を得ています。結成以来「渋さ知らズ」を率いる不破大輔(ふわ・だいすけ)さんに、これまでの「渋さ知らズ」について、音楽とコミュニケーションについてお話を聞きました。

【放送後記】
さまざまな音楽フェスや、海外でも多くのファンを獲得し、客席を魅了し続けている「渋さ知らズ」。結成当時、ライブハウスの客席を埋めるためにたくさんのバンドマンを集めたことが、超巨大バンドになったきっかけだそうです。楽器や、ダンス、舞台美術、衣装など様々なジャンルのプロが集まり、それぞれの表現が一体となり、「渋さ知らズ」のパフォーマンスとなっています。メンバーのみなさんの熱い思いが感じられるパフォーマンスは、必見で、もっともっと多くの方に「渋さ知らズ」の魅力を知っていただきたいです。是非、一度、ライブ会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。(樺島彩)

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2017年05月16日放送

#2497 『“見えない”戦争〜サイバー空間を巡る今〜』

解説:国際ジャーナリスト 山田敏弘さん
キャスター:尾島沙緒里

【テーマ】
同時多発のサイバー攻撃により世界各国で被害が広がった。また、アメリカ大統領選をめぐっては、民主党全国委員会などがハッキングされメールが流出した事件が大きな影響を与えたとも言われている。今、サイバー空間をめぐって何が起きているのか。サイバー問題に詳しい国際ジャーナリストの山田敏弘さんに聞いた。

【放送後記】
山田さんによると、「日本のサイバー対策は他国に比べて人員・予算の面で大きく遅れをとっており、積極的に防衛するという意味でも、攻撃源を特定するための法整備や組織の連携が必要」という事でした。私達が使うパソコンが乗っ取られ、知らないうちに犯罪の片棒を担いでしまう危険性もあります。インフラや病院が攻撃されれば命が危険に晒される可能性もあります。IoTなど、私達の生活にネットが浸透して便利になると同時に、危険性も増していきます。"自分には関係ない"という認識を改める事が、身を守る一歩になりそうです。(尾島沙緒里)

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2017年05月11日放送

#2496 「日本人の働き方 〜残業のない社会はくるのか〜」

ゲスト:千葉商科大学専任講師 常見陽平さん
キャスター:菊野理沙

【テーマ】
政府が成長戦略の一環として掲げる「働き方改革」。なかでも注目されている長時間労働については罰則付きの規制の導入がとりまとめられた。日本人の長時間労働の原因は何なのか、世界的視野でみたときに日本人の働き方のどこに問題があるのか専門家の意見を伺う。

【放送後記】
日本人の働き方について議論が活発になっています。なぜ残業はなくならないのかを考えると、日本の雇用システムが、もそも残業ありきで成り立っているからなのだそうです。
日本の正規雇用は仕事に人をつけるのではなく、人に仕事をつける形態が主軸になっています。ひとりに広範囲の仕事が割り振られ、時間に対して圧倒的に仕事の絶対量が多いことが残業を生んでしまいます。日本人の労働時間は、世界と比べて突出して多いわけではありませんが、長時間労働者の割合は高く、労働時間の二極化が起こっていると言えます。
働きすぎることは命にも関わります。「どう働きたいか」ではなく、「どう生きていきたいか」を主体にして会社や仕事との関係を考えなければならない時期に来ているようです。
(菊野理沙)

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2017年05月10日放送

#2495 『アグネス・チャンが見たシリア難民』

ゲスト:ユニセフ・アジア親善大使 アグネス・チャンさん
キャスター:岸田彩加

【テーマ】
ユニセフのアジア親善大使を務められているアグネス・チャンさん。これまでもユニセフが支援を行っている紛争地域の子どもたちの様子など、様々伝えていただいていた。今回は「シリア難民」。停戦合意後も先行きが見えないシリア情勢。難民たちもいまだに増え続けている。ヨルダン、レバノン、トルコと、シリア周辺の3か国を視察されたアグネスさんに、難民の本当の姿を伝えてもらう。

【放送後記】
今回、直接現地を訪問し、現状を目の当たりにしてきたアグネスさんに伺ったお話は、これまで見てきたシリア問題に関するニュースのもっと奥の部分でした。着の身着のまま故郷を追われた女性、子供を働きに出さなくてはならず涙を流すお母さん、さまざまな映像を見て、問題の深刻さをこれまで以上に感じました。そんなつらい生活の中でも、サッカーを楽しむ女性や元気に歌う子どもたちの姿もあり、少し安心しました。早く彼らが大好きな故郷に帰れるよう祈るばかりです。この日本からできることも考えていかないといけないと感じました。(岸田彩加)

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2017年05月09日放送

#2494『2つの大統領選挙 〜フランス・韓国〜』

ゲスト:東京外国語大学 渡邊啓貴 教授
ゲスト:慶應義塾大学 西野純也 教授
キャスター:樺島彩

【テーマ】
2017年5月、注目の大統領選挙が同時期に2か国で行われた。「フランス」と「韓国」である。フランスは“右でも左でもない”と訴え、EU推進を掲げた超党派のエマニュエル・マクロン氏が選ばれた。そして、朴槿恵(パククネ)前大統領が罷免された韓国では、「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏が第19代大統領に。EUや日韓関係への今後の影響は。

【放送後記】
今回のニュースの視点は、2つの大統領選挙についてお伝えしました。
まずは、フランス大統領選挙。ゲストは、フランス政治がご専門の東京外国語大学・大学院教授、渡邊啓貴さん。今まで数え切れないほどフランスに足を運び研究をされている渡邊さん。フランスの現状や抱える課題、マクロン氏とルペン氏の戦いについて解説していただきました。今回は史上最年少、39歳のマクロン氏が大統領に就任しました。若い力、新しい風を期待したいです。
そしてもう1つは、韓国大統領選挙。現代韓国政治がご専門の慶應義塾大学教授、西野純也さん。今回の選挙は、朴槿恵氏の罷免に伴うもので、放送時は、韓国でまさに投票が行われている最中でした。事前投票率が26%ということで、西野さんは、今回の大統領選挙への韓国国民の関心の高さがひとつの特徴だとおっしゃっていました。文在寅氏が当選し、9年ぶりの左派政権の誕生となりました。
(樺島彩)

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2017年05月02日放送

#2493「PTAはやめていい〜『PTA改革』議論の背景」

ゲスト:ライター 大塚玲子さん
キャスター:上野愛奈

【テーマ】
子どもたちが学ぶ学校と家庭、そして地域を結ぶ役割を担う「PTA」。そのPTAのあり方を問うインターネット上の投稿や議論が今、大きな反響を呼んでいます。「PTAは必要か」「負担が多い活動をスリム化できないか」など活動を見直そうとする声も聞かれます。PTA改革が叫ばれ始めた背景や、PTAとどう関わっていけばいいかを考えます。

【放送後記】
「PTAやめたの私だ」という、ある女性からのネット上の書き込みが反響を呼び、学校と家庭、地域を結ぶ役割を担うはずのPTAの存在意義が、今、大きく揺らいでいます。あくまで学校に通う子供のためのボランティア団体という位置づけだったPTAですが、PTAに参加することは当然といった認識を持つ人も少なくはないでしょう。場合によっては裁判にまで発展する例もあるなどきちんとした方法で参加の意思確認が行われていないケースも多いようです。PTAに参加することで知り合いが増えて、情報交換できるというメリットがある一方で、運営には無駄も多く、すべての保護者に負担が強いられる仕組みや人間関係のゴタゴタなどが原因で、子供のいじめに発展してしまうこともあるようです。大塚さんは、PTAを廃止し、必要に応じて、別の組織で活動を行うことも考えられると話されていました。子供のための組織のはずが、逆に子供に不利益が生じてしまうようでは本末転倒です。PTAのあるべき姿を見つめ直す必要がありそうです。(上野愛奈)

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