JNNドキュメント

JNNドキュメント 毎週(火) 午後11:00〜12:00

地上波では、地域ごとにしか見ることのできない地方局制作のドキュメンタリー番組を毎週お届けします。
TBSの日本全国28局の系列局、JNN(Japan News Network)が誇る日本各地の取材班が、時間をかけて紡いだ秀逸のドキュメンタリーをお送りします。

2022年01月放送

2022年01月25日放送
〜岐路に立つ山陽団地〜

よみがえれニュータウン

RSK山陽放送

高度経済成長期のさなか、1970年代に造成された赤磐市の山陽団地。多くの人が憧れたかつての「ニュータウン」は50年が経ったいま、子ども世代の多くが街を去り、高齢化率は50%に迫り、空き家は増え、商店はなくなりと、まさに衰退の一途をたどっている。
いったいなぜ山陽団地はこのような窮地に追い込まれることになったのか、そしてかつての賑わいを取り戻すことは出来るのか・・・住民への聞き取りや先進事例の取材を通じて、今「オールドニュータウン」とも呼ばれる山陽団地の今後を模索する。

2022年01月18日放送
〜命つなぐ奮闘生活〜

出動!犬猫レスキュー隊

MRT宮崎放送

動物愛護団体「咲桃虎」の山下香織代表。犬や猫を保護して新しい飼い主を見つける活動を13年間続けている。現在、保護している犬猫はあわせて150匹以上。保健所から引き取った犬や捨てられた犬など状況はさまざまだ。これまで「動物が残酷に生かされている現場」をいくつも目の当たりにしてきた。ボランティアスタッフたちと共に香織さんが救った犬や猫は1000匹を超える。殺処分ゼロを目指して日々奮闘する姿に密着した。

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2022年01月11日放送
〜画家野見山暁治〜

描き続けて、100歳

RKB毎日放送

福岡県飯塚市出身の画家・野見山暁治(のみやまぎょうじ)さん。現在100歳。東京練馬のアトリエで、また夏は福岡県糸島市のアトリエで、今も筆をとる毎日だ。
野見山さんの絵は、いわゆる抽象画。そのスケールと、独特の世界観が見るものを圧倒するが、その筆は、年を重ねるごとに過激さを増している、と言われている。
福岡の炭鉱町で幼少期を送った野見山さん。荒々しい活気に満ちた炭鉱町の風景と、そこに生きる人々の姿は、野見山さんの原風景となる。東京美術学校(現東京芸術大学)に入学。1943年、繰り上げ卒業して召集され、兵隊となって満州の前線に送られたが病気のために日本へ送還。福岡の療養所で終戦を迎えた。野見山さんは、戦後、戦争で命を落とした学友たちの遺族を訪ね、その絵を集める活動を行う。そうして集められた戦没画学生たちの絵は、現在長野の美術館「無言館」で展示されている。自らの戦争体験と、そうした学友たちの絵をたどった経験は、野見山さんの心に深く刻まれた。
12年間をフランスで暮らした野見山さん。九州の片田舎から、東京の美術学校へ。戦争を経験し、さらにはパリへ。そんな多様な変転を経験した野見山さん。100歳を迎え、なお飽くことなくキャンバスに向かい続ける野見山さんの今と、その思いに触れたい。

2022年01月04日放送
〜被爆76年の広島から

描く

RCC中国放送

原爆投下から76年。あの日の記憶をどう残していくのか。
 13歳のときに被爆した尾崎稔さん(89)は、10年以上にわたって被爆体験や戦前の街並みを絵に残し続けている。昨年度、描いた絵は32枚にも上り、この10年と同じ枚数だ。そして、いまもその手を止めることはない。尾崎さんを突き動かす思いとは。
 埼玉県出身の広島市立大学2年生、新井夏子さん(19)は、高校2年生のとき、原爆資料館にある被爆死した少女が身に着けていたブラウスを描いた。色鮮やかな布地に囲まれた、ボロボロのブラウス。一見明るくも見えるその絵に、込めた思いがある。
原爆投下直後から多くの負傷者が運ばれ、亡くなっていった似島。多くの人がそこで埋葬され、後に掘り起こされた。しかし、いまも埋まったままの遺骨がある。広島大学の研究員、嘉陽礼文さん(43)は、個人的な活動として、見つかっていない遺骨を探している。
被爆者健康手帳を持つ被爆者の平均年齢は84歳に迫り、今年、初めて13万人に割った。被爆者なき世界が間近に迫る中、広島にいる記者はこれからどう原爆を伝えていくのか。全国紙から転職した記者の目を通し、「迷い」や「焦り」も隠さず、記憶を継承していくことについて考える。

【出演者情報】
ナレーション:小林康秀
出演:尾崎稔(被爆者)、新井夏子(広島市立大学2年生)、嘉陽礼文(広島大学研究員)、高橋佳代、土肥幸美、小山亮(原爆資料館学芸員)、岡田恵美子(被爆者、今年4月急逝)
取材:寺岡俊

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