JNNドキュメント

JNNドキュメント 毎週(火) 午後11:00〜12:00

地上波では、地域ごとにしか見ることのできない地方局制作のドキュメンタリー番組を毎週お届けします。
TBSの日本全国28局の系列局、JNN(Japan News Network)が誇る日本各地の取材班が、時間をかけて紡いだ秀逸のドキュメンタリーをお送りします。

2019年05月28日放送

住み慣れた場所で〜難病ALSと生きる〜

制作:南日本放送

【内容】
運動を司る神経細胞が侵され、徐々に体が動かせなくなる進行性の難病・ALS(筋萎縮性側索硬化症)。現在、国内に9500人あまり、鹿児島県内には120人ほどの患者がいるとみられている。
 ALSの患者の多くは意識がはっきりしたまま、やがて会話や呼吸ができなくなり、周囲とのコミュニケーションが困難となる。そのため、介護は“慣れた”家族が中心となり、結果、共倒れしかねない過酷な状況となるケースも多い。
 そこで期待されているのが、障害者自立支援の一環である「重度訪問介護」の制度だ。ヘルパーなどが交代制で24時間切れ目なく、希望の場所でサービスを提供するもので、自宅療養を続けるALSの患者や家族にとって有用な制度といえる。しかし、介護の人材不足に加え、鹿児島の場合離島が多いという地形的なデメリットもあり、利用したくてもできないのが現状だ。
 この状況を改善しようと、日本ALS協会鹿児島県支部の事務局長・里中利恵さん(53)が動き始めた。目指すのは、県内全域に介護職員を派遣する事業所の開設だ。「住み慣れた場所で暮らし続けられるように」 里中さんの活動を通じて、県内のALS患者の置かれた現状と、重度訪問看護を取り巻く環境を描く。    

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2019年05月21日放送

6か月目の決断〜岐路に立つ被災地〜

制作:山陽放送

【内容】
ふるさとを離れなければならない…頬を涙がつたった。
男性は80年近く過ごしてきた倉敷市真備町を離れ、娘がいる博多で暮らすことを決めたのだった。西日本豪雨で、自宅は1階の天井付近まで浸水。家族や資金のことを考え、再建は断念した。
78歳の森脇敏さんは話す「7月の豪雨で人生が狂った」と…。
真備町では、被災後に人口が1割近く減った。
一方、「再び町で生活を」と考えている人も少なくない。
しかし、堤防が決壊した川の周辺の人たちは、改修工事の影響で立ち退きを求められていて、先行きは不安定な状態だ。
改修工事が終わる予定の5年後に、果たして家を建てられるのかと話す人もいる。
また、みなし仮設住宅で家族と暮らす20歳の大学生は、被災のショックから就職活動への準備が進んでいない状況だ。
「このままでは、取り残されてしまう・・・」
不安を抱えながらも、前向きに活動をしていくことを決めた。
真備町から離れ、バラバラになって暮らす人たちは再び、町に戻ってくるのか。
地域のコミュニティーは再生するのか。
被災者の6か月間の葛藤と苦悩をカメラが追った。

2019年05月14日放送

映像18’バッシング〜その発信源の背景に何が〜

制作:MBS毎日放送

【内容】
今や誰もが簡単に自由に言論を展開できるようになったインターネット空間。アメリカのトランプ大統領がメディアを無視して自ら自由に情報発信していることに代表されるように、日本でも政治家が自由に情報発信するようになり、さまざまな摩擦を引き起こしている。ひとたび放たれた言論は、評価されることもなく、発信力のあるブロガーや個人にツイッターなどで連打され、特定の個人に攻撃を呼び掛ける呼び水となり、ネット空間を広がっていく。いわゆる「バッシング」だ。その舞台裏はどうなっているのだろうか?
今年、大阪大学の人間科学研究科の牟田和恵教授に突然、誹謗中傷のメールが相次いだ。ことの発端は、自民党衆議院議員の杉田水脈氏が2月の衆院予算委員会分科会で「徴用工」や「慰安婦」に関する研究に「なぜ税金を投じているのか」と問題視する質疑を行ったことだった。杉田氏は研究を“反日のプロバガンダ”と位置付け、その後、ツイッターで牟田教授を名指しし、「慰安婦はねつ造。慰安婦問題は女性の人権問題ではない」と言い切った。牟田教授は「研究そのものをねつ造と言われるのに驚いた。研究者生命にかかわる重大な誹謗中傷。公人として社会的発言をどう考えているのか」と語る。杉田氏の発言は保守系ツイッター「CatNA=キャットニュースエージェンシー」により拡散され、牟田教授を批判するツイートを連打、大阪大学にも匿名のクレーム電話が入るようになった。牟田教授は「科研費に政治家が介入するということは、与党の気に入るものにしかお金が出なくなる」と危惧する。杉田氏は番組の取材に対し、「科研費については詳しくないので答えられない」と回答した。また、「ご飯論法」が今年の新語・流行語大賞トップ10に入った、法政大学の上西充子教授も安倍首相の発言の誤りを見抜き、働き方改革の国会審議で裁量労働制に関する厚労省のデータに不備があることを指摘したことからバッシングに遭う。与党の衆議院議員で厚労部会長の橋本岳氏もFacebookで激しく批判。が、論拠を糺されると、「感情的に書いた不適切な発言だった」として削除した。上西教授は「アカデミックに問題を指摘しただけなのに、深い闇が見えて来た」といい、次第に安倍政権と対峙する学者と見られるようになったという。「ご飯論法」が流行語大賞に選ばれると、またバッシングが増えた。一方、保守系論壇誌「月刊Hanada」。花田紀凱編集長は、「安倍さんの悪いことは新聞が書いている。いい面を知る術がない」といい、特定の全国紙を名指しで批判する記事を展開。「読者の信用も高いから批判する」と公言してはばからない。昨年、各地の弁護士会に弁護士の懲戒請求が大量に申し立てられた。東京弁護士会の佐々木亮弁護士の元には、当初200件、最終的に3000件の懲戒請求が届いた。思い当たることと言えば、弁護士会長が朝鮮学校への補助金打ち切りに対する抗議声明を出したことくらいだ。威力業務妨害行為として裁判をすることを発表すると、懲戒請求取り消しの詫び状が送られてきた。あるブログに影響されて懲戒請求を送ったという。「余命三年時事日記」。その中には「日本のメディアと日弁連は在日韓国・朝鮮人に支配されている」と断言されていた。大阪で懲戒請求のターゲットにされた在日の金英哲弁護士は、「政治発言と連動する形でネットでバッシングされているような気がする」と語る。番組では、実際に懲戒請求を送った人や、このブログの執筆者を取材。その背景を探るとともに、「余命三年時事日記」の出版社にも取材を試みるが…。バッシングが拡散される、その背景には、政治的な意図と商業メディアのもうけ主義、さらに専門家を蔑むアマチュアリズムが見え隠れする。バッシングの裏にどんな力が働いているのか、それを直視しなければ流れてくる情報に翻弄されるだけだ。真実が棚上げにされ、センセーショナルな言葉だけが横行するバッシングの本質を探ってゆく。

2019年05月07日放送

見えない貧困〜子どものために社会が出来ること〜

制作:宮崎放送

【内容】
県民一人当たりの所得は全国で3番目に低く、
離婚率は2番目に高い宮崎県。
中でも、母子家庭の約6割は月収15万円未満で「子どもの貧困」が深刻な状況だが、その実態は外からは掴みづらい。

宮崎市の島田あゆみさん(22・仮名)と、娘のはなちゃん(2・仮名)。
はなちゃんを預ける保育園は見つからず、あゆみさんは無職のため、月々6〜7万円の生活保護費を受給。
家には、電子レンジやガスコンロはなく、栄養の偏った食生活を送っている。
生活困窮者の自立支援に取り組むNPO法人の野本修二さん(53)は、
「このままだと、はなちゃんは児童相談所に預けることになる」と二人の生活を心配するが、
あゆみさんは、事の深刻さに気付いていない。

県内では、子どもの貧困対策として、子ども食堂や学習支援教室などが増加。民間による支援の輪が広がっている。支援者の一人で、貧困家庭で育った富井真紀さん(35)は、「同じ苦しみを味わう子供たちを減らしたい」と語る。

なぜ貧困は繰り返されるのか。子供たちのために社会ができることは何なのか。
貧困の現実に向き合う当事者と支援者に密着した。

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