JNNドキュメント

JNNドキュメント 毎週(火) 午後11:00〜12:00

地上波では、地域ごとにしか見ることのできない地方局制作のドキュメンタリー番組を毎週お届けします。
TBSの日本全国28局の系列局、JNN(Japan News Network)が誇る日本各地の取材班が、時間をかけて紡いだ秀逸のドキュメンタリーをお送りします。

2021年12月放送

2021年12月21日放送
〜高レベル放射性廃棄物の行方〜

ネアンデルタール人は核の夢を見るか

北海道放送

原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分場選定にむけた文献調査が進む北海道寿都町と神恵内村。4月に「対話の場」が始まった。神恵内村は大きな混乱はなかったが、寿都町では会の目的や人選などで参加者から異論が噴出し、波乱のスタートとなった。両町村には国から最大20億円の交付金がそれぞれ出るが、寿都町の住民のなかには国や町の決め方に対する根強い不信がある。
核のごみは地下300メートルより深い場所に埋める地層処分を行う。だが人体に影響がないレベルに下がるのは10万年後とされる。いまから10万年前はネアンデルタール人の時代だ。最初に花を愛でたとされる人々は核の問題を想像できただろうか。そんな途方もない時間と私たちは向き合っている。
番組では寿都町の動きを主に追う。住民から反対意見が出るのを承知しながら応じた町長の狙い。核のごみの調査応募に賛否がわかれ分断されていく町民たち。そんななか自身の人生において大きな決断をくだしたある住民とその家族の姿を描く。
また、核のごみの処分の原点にさかのぼり、1980年代に秘密裏に行われた調査や元職員の証言を伝えるとともに、最終処分場の適地をめぐる新たな動きも伝える。
地質の専門家は語気を強め訴える。
「10万年先に科学者は責任を持てない。いまの科学はそんなに万能ではない」
 10万年後の世界をいったい誰が想像できるのか。10万年後まで責任をもって核のごみを処分できるのか。その安全は誰が保障するのか。処分地の決め方はどうあるべきなのか。議論が混迷する高レベル放射性廃棄物の行方を追った。

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2021年12月14日放送

大輝、15の春

長崎放送

初めて秋山大輝君を取材したのは3年前。
背中を上手に使い「いらっしゃーい」と玄関まで出迎えに来てくれたことが、ついこの間のようです。
大輝君は骨形成不全症、骨が折れやすい難病です。幼い頃はくしゃみをしただけでも骨折していたそうですが、大輝君は病気であることをこちらが忘れるくらい明るくて、前向き。そして生きることを楽しんでいます。
書道コンクールでの入賞、家族旅行、自立について考えた先輩との出会いそして卒業式・・・。大輝君の様々な出来事と日常をこの3年間見つめてきました。
その中で少しだけわかったこと。大輝君の明るさを支えているのは、家族であり友達。そう、大輝君はとても人に恵まれていて、でもそれはきっと大輝君が魅力的だからで・・・卵が先かにわとりが先か、ぐるぐるぐるです。
この春、受験を経て大輝君は高校生になりました。そして15歳と言えば、思春期真っただ中の難しいお年頃のはず。けれど、大輝君の思春期は私が経験し、イメージする思春期とはちょっと違う感じです。
小学生の頃、大輝君が夢見ていたのは気象予報士。幼い頃寝たきりだった大輝君は、空を見上げることしか楽しみがなく、空に興味を持ち夢を抱いたそうです。
しかし、今、大輝君の夢は気象予報士ではなくなっていました。15の春を迎えた大輝君の夢は一体?!
以前番組を見てくださった方も初めての方もぜひ大輝君に出逢ってください!
ちょっと遅い時間なのですが・・・。

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2021年12月07日放送
〜新型コロナとの攻防〜

変異とワクチン

MBS毎日放送

「映像シリーズ」では2020年4月、新型コロナウイルスの正体を探る「見えない敵」、5月には感染症に向き合う行政のプロに密着した「コロナ禍と闘う行政」、そして7月には治療薬とワクチン開発を取り上げた「コロナと薬」を放送しました。英国やブラジル、インドなど国の名前がついた変異ウイルスが、次々と現れその脅威は今も続いています。実は、去年秋頃には「大阪」特有の変異ウイルスが検出されていたことは意外に知られていません。
治療薬がない中、ゲームチェンジャーとも言われているのが「ワクチン」です。アメリカではパンデミックと同時期から世界初となる「mRNAワクチン」も開発が進められ、日本は早い段階からワクチン確保に動きました。今年に入って接種が始まると俄かに力を入れ始めたのが「国産ワクチン」の開発です。今、日本では4つの会社でワクチンの臨床試験が行われています。高い効果が立証されている外国産のワクチンではなく「国産」にこだわる理由と必要性はどこにあるのでしょうか。調べてみると過去に何度も惜しくて苦い経験が繰り返されていました。
一気呵成にワクチン接種を進め、東京オリンピック・パラリンピックの開催に踏み切ろうとしている日本。このパンデミックを次に生かすため国としてやるべきことは何か。「mRNAワクチン」の開発者の話を交えながら考えます。

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