倉本聰が脚本を手がけた、八千草薫主演の時代劇を放送。ときは幕末。平穏に暮らす若妻・おりょうのもとに突然現れた勤王派の浪士・平馬。彼は追っ手の新撰組から逃れるため、おりょうを人質にとる。極限状態に追い込まれたおりょうの心理を、八千草が繊細な演技で表現。平馬を演じた大出俊をはじめ、内藤武敏、露口茂らベテラン俳優が共演した。1971年作品。

【ストーリー】
京都のある路地のどんづまりに庶民的な夫・巳之吉（内藤武敏）と若妻・おりょう（八千草薫）が平穏に暮らしていた。ある日、巳之吉の留守中に新撰組に追われた勤王派の浪士・平馬（大出俊）がおりょうの家に逃げ込み、おりょうを人質にしてしまう。一方、江戸から平馬を追い続けてきた岡っ引きの銀次（露口茂）は、この路地を怪しいとにらみ、おりょうの家には特に目を光らせていた。しかし、何事もないかのように障子張りをしているおりょうの美しい姿に、銀次は異常を感じることはできなかった。そんな中、静寂の続く密室で極限状態に追い込まれていくおりょう。短い言葉を交わす平馬の額からも汗が噴き出す。果たして2人を待ち受ける結末は。

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