第二次世界大戦前後の山陰を舞台に、身分の違いを超えて愛し合う男女の悲恋を描いた、大江賢次原作の格調高い純愛物語を映像化。過去には浅丘ルリ子と小林旭、山口百恵と三浦友和といったスターたちが主演を務め、何度も映画やドラマになった名作。今作ではヒロイン・小雪を当時17歳だった三原順子（現・三原じゅん子）、順吉を広岡瞬が熱演。前・後編の2回に分けてドラマ化された。共演は三橋達也、市原悦子、荒木由美子、松山政路、市毛良枝ほか。1981年作品。

【ストーリー】
山陰の大地主の家に生まれた園田順吉（広岡瞬）は、何ひとつ不足のない青春を送っているように見えたが、決して幸福ではなかった。生き方の違いから父・惣兵衛（三橋達也）と確執があり、母は6歳の時に結核で亡くなっていたため、順吉は孤独を感じていた。そこに天使のような娘が現れた。山番の正造の娘・小雪（三原順子）。彼女は山の薄暗い拝殿の前で合掌していて、自分のためでなく順吉が元気になるようにと祈っていたのだった。運命的に出会い、心の穴を埋めてくれる小雪という存在を得て、順吉は満たされた気分になった。そんな中、資産家の令嬢・橋本美保子（荒木由美子）との縁談が舞い込んでくる。順吉は、小雪を下働きにすることを条件に見合いをする…。

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