船越英一郎主演「狩矢警部シリーズ」第1弾。狩矢警部は京都府警捜査一課の係長。京大在学中に京都の街と人情にほれて、人々を守る仕事に就いた。普段は柔和な狩矢だが、一たび事件が起こると、切れ味鋭い推理を働かせて事件の真相に迫る。家族とのさりげない会話からも解決のヒントをつかむ、明晰な頭脳の持ち主だ。
京都の名門華道家元で連続殺人事件が起こり、狩矢警部が捜査の指揮を執る。家元の遺産を狙った犯罪か？ それとも家族同士の恨みによる犯行か？ 自殺を装った毒殺と、密室に仕掛けられた殺人トリックがベテラン捜査員たちの前に立ちはだかる。謎を解く鍵は、被害者が密室で最後に活けた水仙に隠されていた。八坂の塔、二年坂、先斗町、鴨川沿いの道など観光名所をさりげなく織り込みながらロケが行なわれ、全編にたっぷりと京都情緒が盛り込まれている。

【ストーリー】
狩矢荘助警部（船越英一郎）は、京都府警捜査一課の係長。ベテラン刑事・橋口大吾（石田太郎）の助言と、若い滝島信也（榊英雄）の行動力が狩矢の捜査を支える。狩矢の家族は、茶道家の妻・澄江（山村紅葉）と高校生の和美（前田亜季）。仲が良く明るい3人家族だ。
ある日、狩矢は家族揃って、和美の同級生・華形春香（柊瑠美）の華道展に出かける。春香は華道家元・華形幹三郎（西沢利明）の孫娘で、才能もあり、家元を襲名することが決まっていた。その個展とあって会場は華やいでいた。春香の両親・昭一（大橋吾郎）と亜希子（藤真利子）も嬉しそうに狩矢たちを迎える。
そこに春香の叔母・真梨子（石井苗子）が酒気を帯びて現れ雰囲気は一変。醜態をさらす真梨子は会場から摘み出されていく。狩矢は、その場に知り合いのジャーナリスト・本庄明正（春田純一）がいることに気付いた。
その数日後、真梨子が死体となって発見された。新任のエリート刑事・皆川悠子（雛形あきこ）は、自殺ではないかと主張するが、真梨子の胃から毒物が検出され、殺人の可能性も否定できない。

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