古谷一行主演・金田一耕助シリーズの単発ドラマ版第28作。物語の舞台は昭和30年代の芝居小屋。妖しいマジックショーを舞台に、恐ろしい運命と愛憎のドラマが展開される。芝居小屋の妖しい雰囲気を見事に再現し、ディープな物語をより一層引き立たせた。ゲストの古手川祐子は妖艶なマジシャンに扮し、鮮やかな手さばきを見せている一方、古谷演じる金田一がぎこちない手つきでマジックを披露するのもご愛嬌だ。

【ストーリー】
昭和36年。東京・谷中にある蓮正寺の境内から、女性の頭蓋骨が発見された。警察は、現場の状況や発見者の僧・日兆（出光秀一郎）の証言から、酒場「黒猫亭」の経営者・糸島礼次郎（石山律雄）の妻・繁子の遺体と推測する。捜査に協力することになった金田一耕助（古谷一行）は、繁子の身辺調査で判明した礼次郎の愛人の名を聞いて驚く。その人物は、金田一の手品の師匠である女性マジシャン・紅マヤ（古手川祐子）だったのだ。しかし、マヤは礼次郎との関係はすでに終わっていると話し、事件との関わりを否定する。だが金田一には、そのときのマヤの暗い表情が気にかかっていた…。

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