日曜劇場『集団左遷!!』

インタビュー

【2】三上博史さん
脚本を読んで
とても観やすいドラマになるんじゃないかなと思います。
社会派だけではなく、コメディの要素もある。そんな中で、僕が出来ることはスパイス的な役割になるのかなと思いますけれど、演じる強烈なキャラクターに今格闘しています(笑)。
福山雅治さん演じる片岡と横山は対立関係…
片岡と横山、対立こそしていますが、それぞれに正義があるんですね。
世の中生きていると、いろいろな正義があるんだなと、脚本を読みながら思いました。僕は僕の横山の正義で突き進んでいます。
演じる横山輝生という人物
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孤独ですよね。片岡さんは、蒲田支店のみんなと一丸となっていますけど、一匹で進んでいく男なので。彼が一人になったときにふっと見せる孤独や影の部分は、おもしろいかなと思います。 正義のことで言えば、自分の正義に忠実な男であると思いますね。そのために、突進していく部分もあるんですけれど…。そして、用意周到な男ですよね。どういう展開になっていくのか、先手を打って行動している。その正義を全うするために、どれだけのことが必要か…人一倍努力をしているのは彼ではないかなと思います。
今や僕が俯瞰で横山をみているのではなく、横山が自分の内に入ってきているので、横山の正義に関しては違和感なく、表現させていただいています。
静かな迫力を持つ横山を演じる上で
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いろんな仕事をしていますけど、舞台、映画、ドラマ、それぞれのメディアがあって、その中でも、いろいろなタイプの作品がありますから、どういったさじ加減で皆さんに観ていただくかということを考えているんですけれど、今回はやっぱり…”はっきり”していますね。
味付けが”はっきり”しているというか。メリハリをつけて演じさせていただいているんですけれど、自分ではちょっと照れる部分もあります。心情の芝居というよりは、それより、もう少し大きくみせる。より、わかりやすい感じにはしているかなと思っています。
横山は三友銀行のために?
そもそも「(銀行)本体がなくなっていいのか?」という話ですから。それがなくなるということは、自分たちもなくなるというわけです。それありきで考えると、彼の正義というのは。まず本来あって、ベーシックにある正義だと思いますよね。
福山雅治さんとご共演されて
お互いが探り探りという感じです。まだ僕もキャラクターが定まってなかったりしたので。ただ、やはり役者同士のやりとりとしては「相手にこう言ったらどう返ってくるかな」それで「こう返ってきたら、こう返そう」というような、お芝居でのやりとりを今後楽しみにしています。
”仕事”や”働く”ということ
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普通は手段として必要なんでしょうけど、僕は幸運か不幸か、そのへんが欠落しているんですね(笑)。なので、手段としては、必要ではないんじゃないですかね、人生において。
自分の中に大義があって、それを生活の糧にしていくのが、一番幸せなのではないでしょうか。とても理想論ですが。それで済むのであれば、僕は一番いいのではないかなと思います。家庭があったりすれば、また違ってくるとは思いますが…。
まずは、一生を全うするということが一番ではないかなと思います。
”平成最後の下克上”というキャッチフレーズ
もう半分横山にのっとられているので、そうなっちゃうんですけど、横山としては「そもそも何が下克上?」っていう感じですよね(笑)。
日の目が当たっていないところにパンと光が当たることなのか、立場が弱い人間がクリアしていくことなのか、そういう意味ではわからないですね。彼は頂点ではないから、横山が下克上を起こすことだってありえるわけだからね(笑)。
”頑張る”というキーワード
口にするかしないかではあると思うんですけれど、皆それぞれ一生を全うするのが本望だと思います。それを口にだしながら、励ましながら、山を越えていくのか。心にとどめて、エッチラオッチラ行くのか。そのこと自体は、僕はとてもいい力になるんじゃないかなと思っています。
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「頑張る」と同義語だと思いますが、僕は「踏ん張る」っていう言葉も好きですけどね。声をかけるときは「頑張ってください」よりは「踏ん張ってください」って言葉をよく使います。僕自身は口にしない男なので、言わないですよ。恥ずかしいですね(笑)。
でも、それはドラマですから。受け取ってもらう皆さんに届くように僕たちは演じているし、その物語を皆さんの生活のなかにちょっと持っていって欲しいなと思ってやっているので。やはり言葉があって伝えたほうが伝わるんじゃないかなと思います。
みどころ
観てくださった皆さんが、どこを面白がってくれるかというのが本当に未知数です。それだけの種はたくさんあると思います。コメディ的なところが花開くかもしれないし、僕が照れながらも見栄を切っているのがいいのかもしれないし、わからないですよね!
観ていただいて「あそこが面白いよね」と言っていただけるところが、何か1つ出てくると、盛り上がると思うんですけどね。
メッセージ
皆で毎日頑張って撮っております。楽しんで観ていただければ嬉しいです。